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思考の記録

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日々流れていく思考の断片
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#思い出

就活で「会社選び」に終始していた私は、社会人になってから「生き方選び」をし直した

就活で「会社選び」に終始していた私は、社会人になってから「生き方選び」をし直した

1.就職活動の波にのまれてふと気づけば周りは就職活動を始めていた。

あの時、私は訳の分からぬまま大きな波にのまれ、とにかく周りと同じように「就活」を始めなければという焦りに突き動かされていたと思う。「大学卒業後に働く会社」を早く選ばなければと焦っていた。

その時点で、自分が選択肢を狭めていることにも気づかずに。

就活にはだいぶ苦労した。自分が何をしたいのか、全く分からなかったからだ。

正確

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素直になれること、甘えられること

素直になれること、甘えられること

小さいころ、私は甘えられない子どもだった。

三姉妹の真ん中。おしゃべりな姉に、愛嬌たっぷりの妹。家族の中で私はなんとなく「冷静、沈着、勤勉」なキャラに定着していった。

高校生のころ、家族で知り合いがやっているお店に夜ごはんを食べに行った。そこのおかみさんが手相を見られるというので、みんな代わる代わる見てもらうことに。

私の番が来た。当時、高校卒業後の進路に留学という道も少し夢見ていたので、そ

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#美しい髪 コンテストでグランプリを頂きました

#美しい髪 コンテストでグランプリを頂きました

金メダルを取ったことが、これまでの人生で一度だけあった。

あれは中学2年生のとき、縄跳びの持久跳び大会だった。私は運動が得意なタイプでは決してない。チームワークが求められる球技や、記録の優劣を数字で突きつけられる陸上競技や何かも苦手。体育の授業は好きじゃなかったし、それまで運動会や体育祭などで活躍したことなんて一度もなかった。

だけど、自分のペースでできる縄跳びはそんなに嫌いじゃなかった。とは

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あなたらしさの眠る場所

あなたらしさの眠る場所

小学校低学年の頃までは、無邪気な子どもだったと思う。幼稚園に通っていた頃の記憶はほぼないけれど、友達と一緒に大きな口を開けて笑って写っている自分の写真を見ると、あまりに楽しそうで、何だかほっとしてしまう。

幼稚園から小学校に上がった私は、周りの空気がそれまでと少し変わったことを、幼いながらに何となく察知した。今までのこぢんまりとした場所とは全然違う、大きな建物に、大勢の生徒。確か1学年に6~7ク

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大事に切り取ること、いつの間にか忘れること

大事に切り取ること、いつの間にか忘れること

先日、公開していた有料ノートを削除した。「大勢の人に読まれるのは少し気が引けるけど“誰か”に読んでもらえたらいいな…」なんていう思いから有料という形を取ったものの、やはりそんな理由でするのは何か違う気がする…と思ったのだ。

「気が引ける」と思った理由は、気合いを入れて書き上げた初恋にまつわる内容に、自分のエゴが丸出しで恥ずかしくなったから。「私を分かってほしい」とか、そういう気持ちが強く出すぎて

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「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

「フリ」をしてると積み重なって自分に染みつく。悪い方向でもいい方向でも。

新卒で会社員になり4年以上経った頃、趣味を通じて友達ができた。当時、クライミングにハマり、仕事帰りに週1~2回通っていたジムで徐々に顔なじみが増え、そのうち何人かとは土日も一緒にジムめぐりをするようになった。みんな年齢も職業も出身もばらばらだけど、壁を登っている間は子どもに戻ったようにワクワクして、本当に楽しかった。

その中に、海外から来て日本で働いている子もいた。背が高くて優しくてお茶目な年下

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