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【読書感想文】西和彦「反省記」

こんばんは!
本を読んで久しぶりに鳥肌がたった男、小栗義樹です!

さぁ!本日は読書感想文です!
今日は「実録系」の本を読んだ感想を書かせて頂きます。

西和彦さんが書いた「反省記」という本です。

僕、この本大好きなんですよね。こんなにハラハラする本はなかなかありません。事実は小説より奇なりという言葉は、この本のために用意された言葉と言っても過言ではないと思います。

この本を購入したのは2年前だったかなぁと思います。すでに4回くらい読み直していますけど、内容がここまで衝撃的だと難解読んでも飽きません。

この本を購入した理由は2つあって、
1つは、西先生が僕の大学の先生だったからです。大学時代、授業でお世話になったのですが、僕が受けた大学の授業の中で、一番面白かった授業が西先生の授業でした。先生の経歴が面白くて、個人的に先生のことを調べたら、凄まじい経歴の持ち主でびっくりしたことを覚えています。

もう1つは、反省記というタイトルです。僕が授業で触れた西先生の人物像は、我が道を行く・振り返りなど無意味というイメージでした。そんな先生が過去を振り返り、タイトルに振り返りを意味する反省という言葉を入れている。中身が気にならないわけがありません。

そんな感じで勢いのままに購入し、勢いのままに読み切りました。自分の先生だから、凄い人だからという部分は一切抜きにして、この本は僕にとって、人にオススメしたい本だったりします。とにかく面白いです。絶対損しません。ここまでインパクトのある、衝撃的なエピソードがまとまっている本って、あんまり無いのではないかな?と思っています。加えて、すごく勇気をもらえる本です。日本人ってすげぇと思わざるを得ない本だと思います。

西和彦さんは、アスキーという会社の創業者です。パソコン専門誌を作り、パソコン黎明期の中で活躍した、日本パソコン業界の立役者です。その他にも、マイクロソフトのボードメンバーだったという経歴を持っています。ビル・ゲイツとは友人のようで、BASICやMS-DOSという、マイクロソフトが世界企業になるために欠かせなかった商品の開発に携わっている方です。

この時点ですごいですよね。マイクロソフトを世界企業にした1人という肩書を持っています。最近では、MSXの開発などでニュース記事になっていましたね。MSXといえば、日本初の統一規格パソコンです。時代を前に進めたあの名機を、今も作り続けている生粋の機械職人という側面も持ち合わせているといえると思います。

反省記は、そんな西和彦さんの半生を振り返るという構成の本です。先ほどご紹介したマイクロソフトでの仕事や、アスキー創業の話、昭和という時代の中で躍進したそうそうたる経営者との会話などが記されており、そこから生まれた成功や問題なども赤裸々に語られています。

この本を読んで最初に思ったことは、いったい何人分の人生を歩んでいるのだろうか?ということです。普通では体験できない、えげつない出来事が沢山あって、どの側面から切り取っても面白いです。

学びも沢山ありますけど、学びより先に物語の面白さがあります。ビル・ゲイツと喧嘩する話とか、インテルにヘリコプターで行った話とか、スティーブ・ジョブズにスカウトされた話とか、1つ1つのエピソードだけをみてもむちゃくちゃ面白いです。

良い小説によくある「うまいなぁ~」という感じが無いのも興味深いです。なぜならこれが実話だからでしょう。構造や所作の面白さではなく、エピソードの面白さだけで勝負することが出来ている。これが、この本が持つ凄さなのだと思います。

こんなにジェットコースターみたいな人生、普通の人間には耐えられないのではないでしょうか? どこかで心が折れる気がします。だからこそ、普通の人には体験できなからこそ、記録してくれてありがとうと言わないといけないなぁと思う本でもあります。こんなゾクゾクする話、体験できた人がいることが奇跡です。しかも、体験した人が記録に残してくれるかどうかも確率です。普通に考えて、残っていることをありがたがらないといけないなぁと思うのです。

この本は面白さの他に、すごく勇気をもらえる本でもあります。日本人がここまでの偉業を成し遂げたわけです。最近は、諸外国に対して後れを取っている国という印象が強めですけど、この本を読めば、パソコンやインターネットという新しいテクノロジーに対して、時代的に乗り遅れたわけではないということが分かります。むしろきちんと先駆者だったことが分かるのです。

この本を読めば、日本はイノベーションに対して消極的な国ではないということがわかるし、どうすればイノベーションが起こせるのか?という誰もが求めるお題への1つの解も手に入ります。

また、変に理想だけが詰め込まれているわけでもありません。リスクはあるという戒めもこもっています。ただのビジネス書ではなく、読み取ることで色々な事を学べる本でもあるのです。

読んだことがない方がいれば、最初に申し上げた通り、めちゃくちゃオススメです。ビジネスしよう、起業しようと考えていない方でも、仕事や生活において、ためになる事が必ずあると思います。

面白さ、学び、勇気、戒めと、色々な要素が詰まった、バイブルのような本です。お近くの本屋さんやネットで買うことが出来ると思います。

ぜひ一度、読んでみてください。絶対に後悔はしないと思います。

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