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#小説
パルプ小説:West Side Stream 6
「ガハハっ!」
焼き鳥屋に流れているテレビからの声が聞こえる。
「へい、お待ち!」
店主が焼き鳥をカウンターに置く。
「あっ、ありがとうございます。」
焼き鳥を頬張る。うまい。
ビールで流す。うまい。
店の外をみると、向かいがフィリピンパブになっている。
ビヤ樽体型のフィリピン人が、退店した日本人を見送っている。
まだ、夕方。
かれこれ、店の前で10分近く話している。
フィリピン人相手に粘りすぎ
140字小説:スクロール
スマホの画面をスクロールする。情報が目に入って、頭に入った途端に画面を再びスクロールする。スクロールする前の情報はもう頭から消えている。
LINEの既読は付いているが、返信が無い。
そういえば、ここって、どこだ?
降りる駅はとうに過ぎている気がする。
再び、画面をスクロールする。
パルプ小説:West Side Stream 5
タバコが排水溝に落ちる。泥水でタバコの火が消える。
LINEを開く。
メッセージ:「こちらこそ!また飲もう!もも子ちゃん!」
メッセージを送る。
スーパーの搬入口まで歩く。
「Hey!」
スーパーのパートタイムのクルド人に声をかける。
クルド人が振り向く。クルド人は怪訝な顔をする。
「お疲れ様!」
缶コーヒーを渡す。
クルド人の顔が笑顔になる。
「アリガトウゴザイマス。」
「Can you
パルプ小説:West Side Stream
「ギャーっ!!」
何やら叫び声が聞こえる。しかし、街を歩く人々は、その叫び声にリアクションも起こさない。
もしかしたら、ただアタマのオカシイやつが叫んでいるのかもしれない。
猫か?動物かもしれない。
そんなことはどうでもいい。この街では、そんなことはただの日常だってこと。
日常ってのは、朝起きてクソをして、歯を磨く。そして、タバコをまずいコーヒーと共に、吸う。これが日常だ。
歯を磨いた後にタバコを
パルプ小説:賊害ペダル
声が遠くから聞こえる。
近くのモノをボヤけて見えない。
学なんてモノはない。だが、自分には正直に生きてきた。他人がどう思ってるかは知らない。
今まで生きてきた中で、それが自分の誇りだ。
肩の神輿ダコが疼く。
レバーに触れる。
ボヤけてよく見えない。
P、S、D、N?
英語はわからん!学なんぞはない!
声が遠くから聞こえる。
レバーとスイッチが、たくさんある。
何がなんやら、わからん!
小賢しい