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【現代詩】『Cherry Blossom.』

『Cherry Blossom.』
赤黄緑紫



死ぬ代わりに

文章をかく

お前の馬鹿にしてきたもの、全部が

花弁になって

押し寄せる


お前の厭世する

得体の知れぬ

獣を殺す

実は

本当の事を言うと

この、殺意は

お前自身から萌出た

他愛もない

命なのだよ

教えてあげる

ほらこんなにも

生、温かい

俺ひとりのもの、では

ないのだよ


死ぬことで 証明しよう

俺と

お前の心臓が

地続きなのだ、と

いうこと

その為に命を使い果たす

ということ


不幸との間に一線を引き

他人顔して

縁側で茶を啜る

=それこそが=

お前等の

命を懸けた、綺麗事

 

その上に散乱した

桜の花弁を

踏みしだき

恥ずかしげもなく

明日へと

歩いて

ゆく





あかきみどりむらさき
2024ねん


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