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エッセイ

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#エッセイ

乾電池は「缶」じゃない?【雑学エッセイになりそこなったエッセイ】

乾電池は「缶」じゃない?【雑学エッセイになりそこなったエッセイ】

 ご注意:この文章は途中でそれまでの記述がひっくり返ります。最後まで読まずに途中までの知識を他人に披露すると恥をかく恐れがあります。

 子どもの頃、乾電池は”缶”電池だと思っていました。”乾”電池だと気づいた時には、驚いたものです。なんで最初から乾いた電池にわざわざ「乾」という字を使うのか。湿った電池があるというのか。そういえば電池の”池”の字もなんで”池”なんだ。疑問は色々と湧いてきます。
 

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展示してあるのは化石かレプリカか 【雑学エッセイ】

展示してあるのは化石かレプリカか 【雑学エッセイ】

 以前、恐竜展の帰りに妻から「パパが子どもたちに説明してるのを聞いて、後ろの人がへえーって言ってたよ」と言われました。
 はて、色々説明したけど、何の説明が他の人にまで響いたんだろう、と思い返してみます。ティラノサウルス類の頭骨の幅の話?ティラノサウルス類の中足骨の話?でも詳しい人には目新しい話ではないし、詳しくない人には細かすぎる話のような。と思うと、後ろで聞いていた人にも「へえー」と言ってもら

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唯一神とマインクラフトと10歳児

 下の子、「終末のワルキューレ」にハマったせいで、各国の神話に興味が出てきました。正直、最初は元ネタの神話や人物を知る前に触れるのは良くないかと思っていたのですが、意外な効果。必死に元ネタに誘導していた成果か、作品本来の力か。
 色々、神話について語った中で、下の子が気に入ったのはガネーシャの頭が何でゾウなのか、についての逸話。いや、これはアニメ見る前から好きだったかな?

 さてそんな下の子とし

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奈良県の村議会議員さんたち、ロンドン自然史博物館へ行く

奈良県の村議会議員さんたち、ロンドン自然史博物館へ行く

 後で読む、とメモしておいて放置していた記事をようやく読んだら、思いがけなく感動的だったので拡散します。

 記事の著者は日英間で博物館のコーディネートをされている方で、奈良県東吉野村の議員さん達から、ロンドン自然史博物館にニホンオオカミを見に行きたいとの依頼を受けました。
 実はロンドン自然史博物館に収蔵のニホンオオカミの標本は明治末に村で捕獲されたもので、議員さんたちは村おこしのため、ニホンオ

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動物の漢字の話

 本日は教養編の初心に立ち返って、子どもたちへ向けての内容になります。漢字が苦手な子どもの為に、少しでも興味を持ってもらいたいという思いで書いたもので、大人の方には少々物足りないかもしれませんが、お付き合い下されば幸いです。

犬・馬・牛・羊・豚・鹿・熊・虎・象・兎・鼠・亀・鼈など
 一文字の基本的な漢字。おそらく漢字ができた初期に、すでに中国の人々の生活に深く入り込んでおり、単純な漢字を割り振ら

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父のフライパン

 世の中によくある話ですが、僕は大学進学のため一人暮らしを始めました。その時、父は一本のフライパンを持たせてくれました。昔から家にあった鉄のフライパンでした。
 ところが僕は鉄のフライパンの手入れの方法など全く知らなかったので、洗剤で洗ってそのまま乾かして、あっという間に赤錆だらけにしてしまったのです。

 そのフライパンが料理人である父が独身時代から使っていた物であったこと、鉄のフライパンの手入

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1980年代の地球儀

1980年代の地球儀

 この写真は小学校に入学する時に買ってもらった地球儀です。子どもの頃に覚えた国名が通用しなくなったことについてエッセイを書いたときに、画像をアップしてみんなのフォトギャラリーに登録しました。

 そのエッセイはこちら。もしご興味ありましたら、お読みいただければ幸いです。

 さて80年代初め頃の地球儀を撮るにあたり、特に現在と変わっている部分として、東ヨーロッパを中心のアングルにしました。ウクライ

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ケツァルコアトルとケツァルコアトルス

 ケツァルコアトルスについての記事をあげたので、ずっと構成で迷って記事にできていなかったネタも記事にしてしまいましょう。Twitterでやれという分量になるかもしれませんがお付き合い下さい。

 中学生か高校生の頃だと思いますが、ギネスブック(現在は『ギネス世界記録』というタイトルで刊行されているようです)を買ってもらったんです。あれこれページをめくっていくうちに、生物の項でよくわからない記事に出

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地元民でもあまり知らない?センバツ発祥の地の碑

地元民でもあまり知らない?センバツ発祥の地の碑

 僕は生まれも育ちも名古屋なのですが、地元のことでも知らないことがあるもので、春のセンバツ高校野球は第1回大会だけ名古屋で開催された、ということをつい最近まで知りませんでした。

 ある時、たまたま訪問した場所の近くである看板が目に入ったのですね。それがこれ

「八事球場メモリアルパーク」とあります。こんなところに野球場があったのかと近寄ってみると、なんだかマンションの中庭のようなところで、立ち入

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回転ずしのマグロはアカマンボウか?(結論は出していません)

回転ずしのマグロはアカマンボウか?(結論は出していません)

 長々読んで損した、と思われるのも申し訳ないので、最初に書いておきますと、タイトルにある通り結論は出していません。ただ、軽く検索した限りこの話はかなり怪しいと思いました。
 この文章の趣旨は以上ですので、以下は小ネタエッセイとしてお楽しみください。

 以前から時々、ネットの雑学系の記事で見かける話題に「回転寿司でマグロとして売られている魚は、実際にはアカマンボウである」というものがあります。この

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「煉獄」って何?からどんどんズレていく話 #日常のひとコマ

 昨年、下の子が「煉獄って何?」と聞いてきました。どうやら「鬼滅の刃」の登場人物の名前に何か元ネタがあるのだろうと、子どもながらに推測したもようです。
 まあそこで記憶を頼りに説明してみます。
「キリスト教では地獄に行くほど悪い人じゃないけど、すぐに天国に行けるほど良い人でもない人は『煉獄』というところで軽くお仕置きされてから天国に行くんだよ」
でも記憶だよりだとちょっと不安にもなるので、ネットで

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小ネタ 僕が「スパゲッティをパスタと呼ぶのは気に入らない」という考えを改めた理由

 スパゲッティを「パスタ」と呼ぶのが嫌いでした。「だった」です。過去形です。
 なぜ嫌いだったかと言うと不正確だから。だって「パスタ」と言えばマカロニもあればラビオリもあればニョッキもラザニアもあるわけで。「パスタ食べたい」と言った時にマカロニグラタン出したら、文句言わないか?と思うわけです。特にイタリア語のパスタは英語のペーストに相当する言葉で、歯磨き粉や靴墨のチューブでもパスタという言葉を使う

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古代インドの五等分の花嫁

 どうやら「五等分の花嫁」という漫画/アニメが人気のようです。僕自身は少年マンガのラブコメにはあまり食指が動かないので、全く見ていないのですが、オタク系の情報にさらされているとあらすじとか設定くらいは目に入ってくるものです。
 なんでも主人公とヒロインの結婚式から始まって、すぐ回想シーンに移り、高校時代主人公が家庭教師をしていた5つ子のヒロインたちの誰が開幕シーンの花嫁なのでしょうか?という内容な

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ギリシア語のアルファベットをおさらいしよう

(12・2 追記)
*ご注意!
 この記事の枕にしたオミクロン株ですが、数ある新型コロナウイルスの変異株の一つにとどまらず、かなり憂慮すべき変異株であることが伝わってきました。
 結果、この記事の不謹慎度が、だいぶ上がってしまいましたので、その旨あらかじめ注意書きしておきます。
 この記事には新型コロナウイルスに関して、単なる世間話程度に扱っている表現があります。人によっては不謹慎と感じる可能性も

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