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日記

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#小説

日記ってなんだろう記

日記ってなんだろう記

 日記について考える機会があった。小沼理さんの『みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに』を読んで。売ることはともかく、私の日記についてを考えた。

 元々日記を毎日続ける理由を見つけられずにいた。とにかく続かない。毎日同じ時間に書くこともできない。もしかすると私は、読まれるための日記を書くタイプではないのかもしれないとも思っていた。だけど、日記まではいかないけれど思考の流れを文章に起こすためだけ

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過去を振り返れば遠く、でも未来はもっと遠いこと、常にその真ん中にいるのが今の私であること

過去を振り返れば遠く、でも未来はもっと遠いこと、常にその真ん中にいるのが今の私であること

 長い期間何も書かなかったので、「そろそろ書きたいなあ」と思うようになり、それもこれもなんとか休みの日や平日の隙間時間に記録するとか書くとかに対しての余裕が生まれ出したというわけなのだけれど、それじゃあ書こうかと思って過去を振り返るとその距離は長く、先月先々月にあったことはもう詳しくは思い出せないし、でも思い出してみればあんなことこんなことあったなあみたいな(本当に11月ごろから今にかけていろんな

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吐露を吐露する

吐露を吐露する

吐露ってタイトルで、有料記事を書こうと思ったのだけれど、結局それは、私のエゴにしか効かない言葉たちだったので、書ききったけれど、あげるのはやめた。誰が読んでも不快にならないものなんて書けやしないけれど、吐露された言葉たちが向かうのってまっすぐ墓場っていうか、海にすらばら撒いてやれないものだった。だからもっと、誰に読まれてもいい場所で誰かに読まれてもいいくらいの程度で書く。

 最近、パタンと本を閉

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なんてことはない日の、月夜

なんてことはない日の、月夜

 昨日だったか、仕事帰りに真正面に見える月がものすっごく大きくて、明るくて、本当にここは日本なのかい、と思うほどに近かった。ねえ、あの月の大きさを肌で感じるの、久々なんだけど、嬉しかったな。月が大きいというだけで、月光を浴びるというだけで、嬉しいと思えるだけの心があって、よかったなって。

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 本棚兼デスク周りを自分好みにしてからというものの、首の痛みが軽減されていい感じ。ノー

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神様が秋風だけに人間の心の在処を教えた

神様が秋風だけに人間の心の在処を教えた

 今朝。

 窓を開けたら秋風の冷たさが体を通り抜けていき、部屋に送り込まれた風を追いかけるようにはっとして振り返ってみたら一人だった。猫はこちらに背を向けている椅子の向こうに隠れていて一匹も視界に入らなかった。だからなのか、

ひとりだ、

とぽつりと言葉が溢れた。

 世界にひとりぼっちだとかそういった壮大な悲壮感ではなく、今ここに立つまでにすぎていった時間たちがどんな欠片であっても戻ってこな

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もう見失わないでいて、

もう見失わないでいて、

日々

いろんな人と関わって喜びと興奮もありつつもちょっと疲れてしまった9月前半、体調を崩しているうちにあっという間に後半に突入。刺激を受けて学べたことも多く、気づきを得た期間だった。だけど変化もあった。

いろんなことを諦めた。笹井宏之賞も出すの諦めたし、家事や人付き合いなど、諸々をそつなくこなそうとするのを、やめられる部分はやめた。
「できるだけ多くの小説や短歌の公募に出そう!」と思って書こう

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天藍石

天藍石

阿波しらさぎ文学賞で落選した作品です。
私の中ではこれを書いてよかったなって思っているし、いろいろ改善する余地はたくさんあるなあと今読んだら思います、あの頃の私にはこれがぜんぶだった。
気を取り直して次を書くためにも置いておきます。

がんばったには変わりない!よし!

ということで載せます。お時間ある時によかったら。

稚拙な作品を読んでいただいた方、ありがとうございました。どうか見守っててくだ

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夢だよと言われれば夢だったのかあ、って思っちゃう、そんな夏の中にいる

夢だよと言われれば夢だったのかあ、って思っちゃう、そんな夏の中にいる

 
 入籍したのが8月6日の日曜日。いろいろ考えて午後1時45分に籍を入れると決め、無事にそれが達成できた瞬間から、晴れて夫婦になったのだけれど、あっさりしすぎていて、わざわざ言葉に出さないと「夫婦」という実感がないというか、いやもう本当にわからなくて、役所から帰る車の中で「夫婦になりましたねえ」という話をした。

 紙切れ一枚で同じ苗字になり、ここから一生同じ人生をあなたと歩んで行きますよってこ

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それでも生きていくと決めたのだから

それでも生きていくと決めたのだから

 阿波しらさぎ文学賞の1次選考通過作品と、最終選考に残った作品が新聞に掲載された。朝の6時過ぎから新聞を開き、睨むようにそれを読んだ。見覚えのある作者名がちらほらいる中、私の名前はどこにも見当たらなかった。上にも、右端にも、左端下にもいなかった。その中に彼の名前はあったのは嬉しかった。嬉しかった。

 夜は悔しくって泣いた。何回だってあるだろうこの悔しさを、一回一回こんなに悔しがってちゃ身が持たな

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いつだって私のためだけにあるものに生かされている

いつだって私のためだけにあるものに生かされている

 梅雨が明けて、早朝から日差しが眩しくて暑い。暑いというか熱い。猫たちも日がな一日ゴロゴロしていて、冷たいフローリングに伸びて伸びて、私も同じく、伸びている。なるべく暑さにやられないように、こまめに水を換えたり、風通りをよくしたり、エアコンもつけているけれど、猫たちの方が強いな。私の方がやられている。憎き暑さ。皆様どうお過ごしですか。大丈夫ですか。寒さよりも暑さの方が、人間太刀打ちできない気がする

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わたしがわたしをつくるために、必要なそれぞれ

わたしがわたしをつくるために、必要なそれぞれ

そろそろ書きたいなあnote、って思いながらも忙しくて書く気にならなくて、と言うか、そもそもパソコンを開くことすら忘れていたし、それよりもなんだか、いろんなやりたいこととかやるべきこととか、考えるべきこととかでいっぱいいっぱいで、そう、noteって余裕がないとできないことの一つなんだなあ、とわかったのだった、繰り返し何度も書いている気がするけれど、本当は毎日書きたいし、残せるだけのことは残しておき

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疲れる時もあるって、いう話

疲れる時もあるって、いう話

 悔しいと思うことがあった。でもそれは、今そう思ったのではなく、チクチクと針で心臓を刺すようなものが蓄積した結果大きくなった感情の一つであって、しかも、他人を羨んで湧き上がった気持ちではないということ、なのだけれど、なんでこうも人のことを見下しているのだろうと思う、人がいて、私はそれをスルーできるスキルを身につけることができている(できるようになった)ので、ダメージをもろに受けることはないのだけれ

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すべてはにんげんの匙加減でできている

すべてはにんげんの匙加減でできている

 GW、仕事も行ったし休みの日には出かけたし、両方あって、五月病にならないな、という話を職場の上司と話をしたのが昨日。最近どこに行ってもいろんな人と話す機会があって楽しい。5月4日には香川県さぬき市津田町で開催された「海辺のブックフェス」に参加してきた。本当に海辺で古本市が開かれていて、お天気も良く、楽しい楽しい楽しい、で埋め尽くされた一日だった。
 本を真ん中に、人と人とが向かい合って話をするあ

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月光もきっとそう波のようにやっとここへ辿り着いた

月光もきっとそう波のようにやっとここへ辿り着いた

 川上未映子さんの新作『黄色い家』をとうとう読み終わってしまったので、しばらく虚無な時間があって、その間も日々は勝手に進んでいくし、仕事はそこそこ忙しいしで、曜日感覚がなくなっていく上に日付感覚もよくわからなくなっており、日付くらい気にしたほうがいいよなあ、と思うのだけれど、すっかり今、今のことに一生懸命すぎて、結局ああもうこんなに時間が経ったのか、と思うばかり。

 日記を毎日書けば日付を書くよ

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