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いつだって私のためだけにあるものに生かされている


 梅雨が明けて、早朝から日差しが眩しくて暑い。暑いというか熱い。猫たちも日がな一日ゴロゴロしていて、冷たいフローリングに伸びて伸びて、私も同じく、伸びている。なるべく暑さにやられないように、こまめに水を換えたり、風通りをよくしたり、エアコンもつけているけれど、猫たちの方が強いな。私の方がやられている。憎き暑さ。皆様どうお過ごしですか。大丈夫ですか。寒さよりも暑さの方が、人間太刀打ちできない気がするんです。内臓も煮えてくるし、頭だってふわふわしてくる、肌は汗でひりついてしまうし、寒冷期の困難よりも酷いなあと思いながらひたすら生きています。こんな中外で仕事をされている方々、どうか倒れませんようにと願うばかりです。

そうそう、本屋さんに行っては本を買い、よみ、でも読みきれず、を繰り返している。本棚が限界一直線になっているので、大きな本棚が欲しいです。そのうち。


 最近、いろんな方と交流する機会があって。それは仕事であったり、SNSであったり、さまざまなのだけれども、良い刺激もあればぐぐ、と食い込んでくるような痛みを伴う刺激もあったりと、人間らしい感覚を毎日得ており、ついに、とうとう、一昨日はダウンしてしまったのでした。心と体がいったんの休息を求めたという感じ。もうだいぶん回復しました。今日が休みでよかったー。

 

 自意識の問題にはなるのだけれど、なんというか、基本的には気にしないスタンスを貫いていたのだけれど、結構堪えていたらしい。
 私の本当に好きなことが、もれなくあなたの本当に好きなことと全く同じ質、重さではないはずなのよ、と思うことって多々あって、ああもう好きと言わなければよかったなと思った時もあった(もしかしてマウント取られていたのかしらと、後々思うこともあったのだけれども)。
そして、それらのブームのような波がいつしか凪ぎ、光を失ってしまうのを待つ期間が必要になってくるのだった。
いいえだけど、私の元にある大好きなことはどれ一つをとっても埃をかぶっていないし、古びてもいなければ忘れ去ることもない。目の前にあって、すぐこそにあって、誰よりも私の手に馴染むものとして、小さな輝きとして存在してくれている。だけど、そう、言葉として、私以外のものたちの前に繋ぐものとして存在させてしまった好きなことは、一瞬にして輝き、一瞬にして落ち、そして忘れ去られてしまう時には、まるで野次馬に蹴られてしまったかのような気持ちになるので、なるべく声に出したくないなあと思ったのだった。ゆいなちゃんに電話をして話をした時もまた、脱線をしつつも私が私であることを思いなおせる時間になってくれて、ほんとうにありがたかった。
ゆいなちゃんありがとう。今度はゆっくり話そうね。

本は積みに積まれ、いつの間にか積読リバウンドを起こし、そろそろ読み進めたい、読み終わりたいものもあるけれど、なかなかそうはいかないほど、SNSとの付き合い方が濃くなっているので、色々と考えなければな。本当に好きなこと、大事にしたいことを大事にするためには、周りを気にしないこと、奪われることを見ないこと、そして、私の天秤に誰かの好きを乗せられそうになるのを躱すこと。これらを覚えておきたい。


 夏はどこかへ戻っていくような感覚が強くなる。忘れていた感覚を呼び覚ます何かが夏の中にあって、それはこの暑さであったり、蝉の鳴き声であったり、蝉以外の音がない静かさであったり、冷たい飲み物、暑さと寒さの入れ替わる部屋、この体、きっといつかの私が生きていた夏が、輝いていたことを、ずっと心に秘めてあって、それが夏になったら、必ず開こうとするのだ。そして一人で立とうとする。私の足が私を歩かせるためだけにあるように、私のためにあることは、私が生きている実感を思い出させてくれる。ノスタルジックといえばそれまで、だけどもう少し複雑な気持ち。原点回帰という言葉の方が身に馴染む。あれらの夏に読んでいた江國香織、吉本ばなな、ジャネット・ウィンターソン、恩田陸、川上未映子、V・E・フランクル、寺山修司、夏目漱石、ウルフ、笹井宏之、ハン・ガン、サン・テグジュペリ、マキューアン、西加奈子、、、

涙が自然に溢れてしまうような愛おしい物語たちは、紛れもなく私のためだけにあった。

心が忘れていることって、きっといつか、必要な時に思い出すために忘れている。
そうじゃないと持っていられないほど、純粋なものだったから。


大切にしたいことは何ですか、私が欲しいものは何ですか、
本当の本当に叶えたい夢は何ですか、叶えるための努力は必ず報われてきましたか、諦めないで生きてこられましたか。

ここにいることが選んだ未来であるならば、これからだって選んでいかなければ。



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