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『試合を動かす選手になる』フットボールペアレンツ046

藍澤誠/Jの先生です。

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「試合を動かす選手」というのはどんな選手でしょうか。
自分は(子どもは)試合を動かせいるようなタイプではない……そう思う方も多いと思います(そんなことはないかな)。

以下の動画のハルキの動きを見てください。
試合を動かしているということがよくわかると思います。

まず右手前にポジションを取りました。その後中央を経由して、さらに前線の左奥へ。そして左二列目に降りてきて、中央へ移動後、前線の右前へ。
そこでボールを失ったらすかさず自陣に戻る。

20秒間の間に、コートのあらゆるところに出現しています。味方にプレーを委ねて足を止めるようなことはなく、ずっと動き続けています。

ハルキについていうと、小学生・中学生のころはこのプレーができませんでした。決められたポジションを大きく離れることなく、自分の周辺にボールが来たときのみ、対応するようなプレーでした。

今回のような縦横無尽さは「ポジションを無視してとにかくボールのあるところへ!」という考えから生まれたわけではありません。3つの原則に基づいてポジションを取り直し続けた結果の縦横無尽です。

今回適用された原則とは・・・

(1)ボールを持った味方と同じ高さ(平行の位置)へサポートに行く。
(2)ワンツーが狙えるタイミング(2人のワンツーおよび3人のワンツー)があったら逃さずに成立するポジションを狙う。
(3)チームとしてコートに3本のレーンを作る(3本とは限りませんが、コートを広く使う)。

動画内ではまず、味方のサポートとして(1)と(3)の原則が適用されました。人がいない右のレーンに入って、味方から平行の位置でボールを受け、身体を止めずにすかさず前へ運びます。

つぎに自分の左の選手を使って(2)の原則でワンツーを狙ったところ、味方選手がリターンせずにバックパスを選択。予想と食い違っても体は止めず、ルートを変更し、今度はそのバックパスされた選手から(2)(3)の原則で左奥の前線へ。

そして前線に行ったら進路が防がれたので、味方に戻して⑦の場面になる。そこでも動きを止めずに(2)(3)の原則で中央へ行き、さらに(1)(2)の原則で右前へ。ボールを失っても当然、天を仰いだりせずに、すかさず、次の攻撃をするためにディフェンスへ。

攻撃時は頭と体を止めない。
結果、その選手を中心に試合が動き出します。

「誰よりも走ろう」とか「常にプレーに関わろう!」と意気込むのではなく、「景色」から見える「原則」にしたがっていると、結果的に動き続けることになるのです。

まるで「身体を止めたらアウト」なゲームをやっているかのようですが、そのくらいフットボールは「走る」がベースになることが、研究をしていてよく理解出来ました。それと同時に、走るためにはスタミナが必要ですが、スタミナアップを目指す前に「どこに走ればいいか」をよく知ることと、「身体が疲れない走り方や止まり方」への理解を深めることが大切だということもわかりました

当然、身体はそれほど動いていなくても、適切なところにぴったりのタイミングで現れて一撃で決める、という選手像もあると思います。その場合は、頭という身体の器官が走り続けているのだと思います。

フットボールを楽しむみなさんの参考になったなら嬉しいです。


◎01~10

01 『親としてはやめてほしくない』
02 『できない子を笑わない』
03 『サッカー選手になれなかった人がフットサル選手になる』
04 『サッカーに熱心な親だらけ!』
05 『左足で走るのが苦手とかあり得る? 個人的には画期的な大発見』06 『走る(ドリブル)は誰でもできる』
07 『子どものプレーにイライラしがちなお父さんお母さんへ』
08 『両足で蹴ればシュート力は2倍になるぜ!!!』
09 『セレクションは気にしない!~12打数12安打11ホームランでも、まぁまぁはまぁまぁ』
10 『パパはゲームメーカー! ボールにいかないと世界がまったく変わります!』

◎11~20

11 『思い出しただけでイラつく経験を語っても……』
12 『ボールにいかない派とかじゃなく、目的は何かっていう話なんだけど』13 『ボールにいかないと1人目のディフェンスはいないも同然。味方はグラウンダーでパスを出さなくてもいいし、利き足じゃなくてもかまわない』
14 『子どもが主役の合宿は、世代を超えて受け継がれていた』
15 『イノシシやゴリラにプレスされても大丈夫! ~今が未来につながっている~』
16 『リフティング(1) ボールを拾って役立てようと 僕は思ったわけでもないが』
17『リフティング(2) 空に向かって蹴るのが楽しい!』
18 『リフティング(3)親と性格が違い過ぎると怒っちゃう問題はこうして解決した』
19 『リフティング(4)私たち親子が回数を目標にしなかった理由
20 『親視点(1)みんなドリブルでいっちゃうツライ日々』

◎21~30

21 『牛若丸ターン! ターン後の着地の姿勢で勝負がついていた』
22 『ドリブルの練習をやめたら劇的にうまくなりました』
23 『質問です。未来を意識していた人は誰でしょう? ゴールの角上とつながる』
24 『原文ママさん 手持ちの動画について意見を交わし合う場を作りました』
25 『世代なので死ぬまでにマラドーナのドリブルを身につけたい――運動神経がダメダメな私でも走れば抜けます
26 『ゴールへの意識があればレアルマドリードにもたどり着ける
27 『4ステップはつまずきそうで怖いという質問への回答』
28 『ギュンです! ボールに触れた瞬間に超絶加速する――写真の次のコマの形を当てられたらあなたは名選手に違いないです』
29 『続ギュンです! たいして傾いていなくてももちろん抜けます』
30 『ハルキの自主練なんて一回もみたことないです』

◎31~40

31 『内田史上最強の動き――研究手を基本動作にするプロセス』
32 『7番と9番へ! ディフェンス目線で整理する走る(ドリブル)2022年8月バージョン』
33 『トップ選手との対決で学んだこと――真夏の微妙な大実験』
34 『ボールにいっちゃっている状態とは何かよくわかります』
35 『手を動かしてイラストにしてみるとフォームを覚えられます――中西を描いてみる』
36 『フリーキックの練習を初めてしました』
37 『4ステップがない世界はもう考えられない』
38 『パパさんでも5人ダイレクト成功』
39 『ボールのレイヤーと身体のレイヤーが違うことで、滑らかなスーパープレーが生まれる』
40 『身体はオートマチック、判断はコース取り』

◎41~50

41『プロは目指すものじゃない――どうしても怒っちゃう自分を克服したきっかけ』
42 『ボールなしの練習は最重要!! しゃべるが先で飴玉は後』
43 『走りながらボールに合流する方法』
44 『すべてのプレーはゴールへ続く』
45『景色のプレーと脳内のプレー』

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