高峰 由樹路

不思議な世界、理解の及ばないもの、謎の多いものをテーマに小説を書いてます。音楽/絵/カ…

高峰 由樹路

不思議な世界、理解の及ばないもの、謎の多いものをテーマに小説を書いてます。音楽/絵/カラオケ。Youtubeでも動画作ってます。(投稿ノートを参照。) Twitterアカウント→https://twitter.com/AtW2igUeBGW4SVY?s=09

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  • Harry delusion【第一部】

    刑事課第一課に所属する浩二は、奇妙な夢を見る。そしてその日、一人の男が逮捕された。その事件から間もなくして、街は壊れはじめる。

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【オリジナル短編小説】Flow Flies

湖にて羽虫が揺れた。

何を求めて羽を濡らしたのか、水底の私には分からない。

あなたの子供が胸の中で、早くお帰りと囁くけれど、どこへ帰るというのか分からない。

水底だって美しいじゃない、白い子供にそう告げた。

すると、藻と岩の間から湖色の魚が顔を出す。君の手を取った者は帰り道を教えなかったみたいだね、私のお腹に顔を埋めながらそう言った。

白い子供たちは小さく叫びながら散っていく。それは水流

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【オリジナル短編小説】実験的共同生活ー誕生ー

僕は気付いた頃から、人への関心が薄かった。

そのお陰で、友達はいないが人間関係の衝突はそんなになかった…と思う。少なくとも記憶の中ではなかった。

ただ、そんな僕は、一人でいると様々な弊害が生じるのだ。

人への関心の薄さが物にも表れるので、部屋は散らかるし、家具などは埃が積もっている。

誰かを部屋にあげる予定はないのだが、このままではマズいと感じ始めていた。

流石に人への関心が薄いといえど

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【オリジナル短編小説】輪廻

白い蛍光灯が照らすアパートの前。

赤いワンピースを着た女が立っていた。

彼女はもうずっとそこに佇んでいる。行く場所がないからだ。

何時間とか何日とか、そんな時間ではなく、もう1年近くそこにいるのだ。

彼女の眼窩は落ち窪んで、眼球は闇に沈み、肌は土気色なのに唇だけは異様に赤かった。

彼女は幽霊というやつになっていた。

1年前、このアパートで自殺した。

最早何の未練もなく死んだはずだった

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【オリジナル短編小説】苦痛の核

休日の朝。

寝起きのぼうっとする眼で、壁に掛かった制服をなんとなしに見つめていた。

もう何百回と袖を通してきた、職場の制服。

これを見て、暗く淀む海に放り出される感覚になった人は、どれほどいるのだろう?

「制服って好き?嫌い?」

これは、友人に以前投げ掛けた質問。

若干への字に曲げた口で考えると、こんな返答が返ってきた。

「うーん…。まぁ、好きな人もそんなにいないんじゃない?制服で喜

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Youtubeの目標を達成したので、ぼちぼち書き始めます。

こんばんは。お久しぶりの由樹路です。

去年からnoteとYoutubeを初めて、早2月程経ちました。

今年の目標は今月までにYoutubeコンテンツを100本達成というものでしたが、これがなかなかにハードで、今日でやっと作業を終えられました。

その間にライブもありましたし、仕事も普段通りこなして、その中で1日2本ずつ動画を投稿するのは結構キツかったです。

でも、おかげで少しは行動力もついた

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Harry delusion【第二部・4話】

浩二は黒いサクシードの助手席で揺られながら、手にした紙束の文字を追っていた。

宗助から渡された記事の原稿と、捕捉資料である。

犯罪者の死亡事件はこの一月と少しで10件あまり。
使用したと見られる凶器は全て同じではなく、時折違うものが使用された形跡がある。しかし、凶器が違う犯行では、凶器は現場近辺で発見されることが多い。そこから検出された指紋は被害者の一部と一致するため、真犯人は分からず終い。

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Harry delusion【第二部・3話】

浩二はその夜、駅より少し離れたビジネスホテルに宿泊した。

ビジネスホテル自体は少し割高だが、そこは周辺のそれらよりも少し安い料金を提示していたため、そこにした。

本当ならもう少し出費を抑えたいところだが、今日のところは客人が来るので仕方がない。

出発してから2日が経つ。

たった2日なのに、ベッドの感触が懐かしく感じるものである。

この2日間は手懸かりを探して奔走していたので、ホテルに泊ま

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【オペラ】PSゲーム「パラサイト・イヴ」"Se Il Mio Amore Sta Vincino"【歌ってみた】

パラサイト・イヴのあのオペラを歌ってみました。オマケもあります。
※動画の誤字を発見しました。「PS2ゲーム」ではなく「PSゲーム」です。すみません。

Harry delusion【第二部・2話】

「それは…。」

井上は明らかに躊躇っている。

浩二はすかさず質問を投げる。

「これは連続殺人事件と見ているのですが、同一犯の可能性はあるのですか?」

「いや…ちょっと待ってくださいよ。」

井上は浩二を制止する。

「まず、私に伝えたいことがあるというのを聞いてからそれに答えたいんですが…。それに、あなた警察でもないんでしょう?」

浩二はそれに対し一拍間を置くと、表情を変えずに告げた。

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Harry delusion【第二部・1話】

浩二はとある街に来ていた。

先日から、犯罪者や指名手配犯が遺体となって発見されている街である。

駅を降りると、少し背の高いビルや駅ビルの雑踏が耳をついた。

駅の各所には見慣れた顔が掲載された書面が貼られている。

…お前は一体何がしたかったんだ?

浩二はその書面に問いかけると、役所のある一角へと足を向けた。

例外はあるが、役所の周辺には警察署がある。
浩二は警察署へ入っていった。

が、

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