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本質は見えない所にある? キネティックチェーンから学ぶ原因と結果の関係

「え!?そこが重要だったの?」

週末の趣味にロードバイクが加わり、土日の朝の新習慣になりつつあります。とはいえまだ初心者。いろんな本や雑誌やネット動画を見て、体の使い方を日々研究中です。

そんな中で「キネティックチェーン」という言葉に出会いました。カラダのメカニズムに関するこの言葉。肉体の最大のパフォーマンスを出す上でとても大切な概念とのこと。

知ったのはロードバイクがきっかけですが、このキネティックチェーンという考え方は仕事や生活に使える汎用性のある気づきを与えてくれます。この言葉の理解と、そこから学ぶ生活の知恵についてまとめます。

キネティックチェーンとは

初めて知ったのはこんな一文でした。「キネティックチェーンを最大限使ってのペダリングしましょう。」はて?キネティックチェーンって何のことだろうか?

この言葉の意味はこちら。

【キネティック・チェーン】
別の表現では「運動連鎖」とも言う。人が何らかの動作をするときには一つの筋肉だけで動いているわけではなく、多くの筋肉が連動して動いている。その連鎖のことを「キネティック・チェーン」と言う。

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人の体は筋肉同士が連携しながら収縮して動かしています。この連携がうまくいかないと、スポーツのみならず、日常生活でも肩の痛みや腰痛などの不調に繋がります。

キネティック・チェーンの一つの例としては地面から下肢→殿部→体幹→上肢へと力が伝わっていく流れ。野球だとバットを振る、バスケだとジャンプシュートをする、日常生活だと物を高く持ち上げるといった動作になります。

筋力というと、部位ごとの筋肉の筋量に目が行きがちですが、パワー部分だけでなく、スムーズな動きをするための「筋肉同士の連携」も大切であることがキネティック・チェーンからわかります。

肩こりの原因は肩の筋肉じゃ無かったり、同じく腰痛の痛みも意外と別の所に原因があったりします。

ロードバイクで言えば、私はこれまでペダルを回すためにふくらはぎから下を意識して自転車を漕いでいました。登りの坂道ではどうしても足に疲れが溜まり、それにつられて上半身が力んでしまい、遅い上に疲労も溜まりやすい走り方になっていました。

そこにキネティックチェーンの理解をすると大切なのは脇腹から腰と太腿のあたりの繋がりである事がわかりました。

まず、カラダの中で最も持久力のある筋肉は太腿の筋肉です。長時間運動するエンデュランス系スポーツではこの太腿の筋肉をいかに使うかがポイントとなります。つまりふくらはぎから下ではなく、腰から太腿の筋肉を回転させるイメージでペダルを回します。そうすると、嘘のように少ない力で坂道をグイグイ登っていけます。

そしてこの腰周りの筋肉は脇腹の筋肉と繋がっています。「しっかり脇腹を締めて太腿の筋肉を回す」これがペダルを楽に回転させるコツだった事に気づきました。

「ペダルを回す=足元をどう回すか?」ではないということです。これは問題が起こった部位にしか目を向けられていません。そうではなく、キネティックチェーンを意識すれば、その本質はペダル周りにはなくもっとカラダの上の部分、脇腹や太腿にある。「問題の本質は発生場所にはない」これは私の中では大発見でした。

キネティックチェーンを生活に応用する

このキネティックチェーンは筋肉だけの話ではないように思います。「風が吹けば桶屋が儲かる」という話もあります。世の中のあらゆる事が、単体で存在しているのではなく、いろんな因子とつながって存在しています。

ある現象を見た時に、その現象から視線を飛ばす意識。「この問題の本質はどこにあるのか?」と、源流を辿る感覚を常に持つ事で、本当に大切な因子に辿りつける確率は上がります。

全ての現象はチェーンで繋がっている。そのチェーンリアクションの源流を辿り、最も大切な歯車を見つける。これはあらゆる仕事、生活の中でとても大切な考え方なのではないかと思います。

例えば、人間関係で悩んでいるケースも、自分と友人Aとの関係だと思っていたけど、実はその間にいる友人Bの誤解を招く一言から関係が悪化した、なんていうケースもあります。この場合、自分とAさんだけを考えていても、永遠にその問題の本質には辿り着けません。

問題の本質の歯車を見つける。最も最大のパフォーマンスを出すための歯車を見つける。こうした感覚は生活や仕事の生産性を大きく上げる気づきではないでしょうか。

まとめ

どんなスポーツも体をいかに効率的に使うかでパフォーマンスは大きく変わります。その時に大切なのがキネティックチェーンという運動連鎖であり、筋肉間の繋がりです。

筋肉と筋肉は互いに繋がり連携しながら人はカラダを動かしています。この繋がりを知り、スムーズに動かすために重要な筋肉を知ることは、パフォーマンスアップの鍵を握ります。

自転車ではペダルを回すために必要なのはペダル周りの筋肉ではなかったりします。本質は問題とは離れたところに隠れています。これは自転車やスポーツに限った話ではありません。

こうしたチェーンリアクションの源流を探り、最重要歯車を探し出す事は仕事や日々の生活でも大切と言えます。

物事は単体では存在しないこと。そして、チェーンと歯車のイメージを持っておくことで、「これは本質の歯車か?」と問うことができます。

現象そのものや、現象の周りにある事から視線を飛ばし、問題の本質を探る意識は常に持っておきたいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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