- 運営しているクリエイター
記事一覧
カセットテープとフィルム現像が織りなす日々〜『PERFECT DAYS』を観て
ヴィム・ヴェンダースは好きな監督の一人です。代表作と言われる『ベルリン天使の詩』は、個人的にはそれほではなかったのですが、映像の質感や、時間の捉え方に魅力を感じます。
エグゼクティブプロデューサーとしてもクレジットされる主演の役所広司とつくった映画、舞台は東京ということでこれは見逃せない、映画館で観たいと思いました。
「映画好きが好きな映画」と投稿した意図
観た直後に僕がSNSに投稿した
音楽ビジネスを体感するオススメ映画〜「音楽業界のカラクリ」サポートページ
P194で紹介した映画が観られるリンク先をまとめました。
映画を個別に紹介したコラムはこちら
オススメの音楽映画はマガジンにまとめています。
サポートページTOPはこちら
ミラクルな街コザで語ったデジタル時代に沖縄音楽界が有利な理由。
出逢いというのは人生で貴重なものです。今回、那覇市、沖縄市(コザ音市場)と講演にお呼びいただいた野田隆司さんとの初めてお会いしたのは、韓国でした。2017年にBupyeong Music Conferenceに招かれて、人生で初めて英語で講演をしたときに会場にいらしていました。大学から沖縄在住で、レーベルやコンサート企画制作などのお仕事をされていると伺いました。
沖縄の音楽関係者向けのデジタル
田中泯のドキュメンタリー映画『名付けようのない踊り』を観て、表現について考える
NetflixやAmazon Video、Diseney+、U-NEXTと、映像作品を観るサービスは充実してきました。当たり前の存在になって、わざわざOTT(Over the Top)という言葉を使わなくなった気がします。自宅でプロジェクターで観るのもよいのですが、やはり映画館での映画鑑賞という体験は捨てがたく、時間を作って足を運ぶようにしています。映画館という暗闇に閉じ込められて、強制的に集中
もっとみる2021年のオススメ映画 極私的TOP5
netflixやAmazonなどの映像配信サービスの普及で、自宅で映画を観るのが手軽になりました。それでも映画館に行くという行動が好きなので、公開中にタイミングが合えば足を運ぶようにしています。
音楽系の映画については、レビューを書くようにしています。今年の極私的TOP5を紹介します。
第5位:太陽と踊らせて
素敵なそして詩的なドキュメンタリーでした。在日の女性監督の作品です。イビザ島の
アレサ・フランクリンの伝記映画『リスペクト』から感じるアメリカ音楽のルーツ
映画『リスペクト』観てきました。素晴らしい音楽映画でした。音楽の歴史について考えさせられる映画でもあったので、個人的な体験も含めて、感想をまとめてみます。
アレサ・フランクリンは、伝説上のシンガーという感じですが、長生きしていて2018年に76歳で亡くなりました。近年も、大きな記念碑的なイベントでは衰えぬ歌の力を見せてくれていましたね。初の黒人大統領が誕生した2009年のオバマ大統領就任式と
Sep.11thに『サマー・オブ・ソウル』を観て感動した話〜僕らは歴史の流れの中に生きている
それは偶然でした。伝説の「ハーレムカルチュラルフェスティバル」が映画化され、Facebookの友人たちも絶賛していたので、絶対観なくてはと思っていて、ちょうど土曜の午後に日比谷シャンテでなら時間がある、とチケットを取りました。朝のニュースで、NYに悪夢のテロがあったSep.11thから20年目だと知りました。
その日に映画を見た偶然と、20年前の思い出
20年前のその日、僕はマンハッタン・ア
21世紀らしい極上のNYC発のミュージカル映画『In The Heights』
ニューヨークは大好きで、20代から毎年のように行っていましたが、その頃、マンハッタン北部のワシントンハイツに足を運ぶなんて想像もしませんでした。
当時の僕の定宿はアッパーウエスト、80丁目/アムステルダムAveにあるウィークリーマンションでした。まだアパートのレンタルは珍しかった時代です。マンハッタンは南側が数字が小さく、北に行くほど大きくなります。旅行者が訪れるのはせいぜいハーレムまでで、1
音楽ファンはマストシー!何度観ても僕が泣いちゃう理由を話そう〜 『THE COMMITMENTS』そして『ONCE ダブリンの街角で』
1991年公開のアイルランドのワーキングクラスの若者がバンドを組んだ話。『ザ・コミットメンツ』を僕に観るように薦めたのは、Kittyというヒットレコード会社を一代で築かれた多賀英典さんでした。当時、多賀さんは経営が傾いたKitty Recordをユニバーサルグループ(当時はまだポリグラムという名前でした)に売却、オーナー社長から雇われ社長に代わり、新しいスターを生み出そうとされていました。縁があ
もっとみる多面性を持つ名作『カセットテープ・ダイアリーズ』を音楽映画として観る
去年の7月にシネクイントで観ました。原題は「Blinded by the light」で、ブルーススプリングスティーンに影響を受けた在英二世パキスタン人が主人公という実話からの映画です。ラストシーンは泣きそうになるほど感動したのですが、noteに各タイミングを逸していたら、AmazonVideoで配信が始まっているようなので、激オススメしたいと思います。
実話からの映画化というのに驚きます。見ど
音楽はいつも魔法を求めている。〜映画『メイキング・オブ・モータウン』を観て!
自分にとって大切な存在になるだろう大好きな作品に出逢った時に言うべきことは、曲なら「聴いてみて」本なら「読んでみて」、映画の場合は「観てみて」ですよね? 感動と確信が深い時ほど、ほかの言葉は不要です。それだと100文字にもならずに終わってしまうので、確信の周辺にあることを少しだけ書き綴ろうと思います。
ブラックミュージックベースのポップスとして1960年代に一時代を築いたレーベルMOTOWN