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アニメ名作は日本の宝。音楽のポテンシャルを伝えてくれる『竜とそばかすの姫』。

 なかなかタイミングが合わなかったのですが、細田守監督『竜とそばかすの姫』を観てきました。素晴らしくクオリエティの高いアニメ作品です。グローバル市場で日本の文化の価値を総合的に上げてくれる日本の宝ですね。地方(高知でしたね)の日本の原風景的な場所をデジタルの世界と対比するのは細田監督の過去の作品でも効果的でした。
 
 「U」という名の仮想世界に、アバター的にもう一人の自分「As」が居るという設定。Asは生体情報から自動生成されるので、本人の精神性みたいなものも反映されているというのが近未来的です。昔から、才能ある作家によるSF小説は未来を予見し、科学を牽引する側面まであると言われていますが、今やその役割はアニメが担っていますね。
 「セカンドライフ」の失速、「POKEMON GO」の普及によるARの浸透、スマホ✕ゲームによるバーチャルワールドの日常化など、仮想世界については、いろんな動きがありますが、着実にリアルとバーチャルは溶け合って、僕たちの生活に浸透して、グラデーション的に繋がっていくことになるでしょう。特にエンターテイメントにおいては、XRと言われるフィールドで、世の中を変える新たな表現がでてくるでしょうし、大きな市場になっていくでしょう。

 全体を貫くモチーフとして「歌」があります。「オススメ音楽映画」というマガジンで紹介しているのは、『竜とそばかす姫』が完全に「音楽映画」だからです。人生における音楽の価値や、楽曲やアーティストが社会を動かし得ることを実感させれてくれる映画です。コロナ感染拡大による「自粛要請」の流れの中、音楽が不要不急扱いされていることに憤懣やるかたないぼくとしては、アニメの世界の中だけでも、音楽が人生に必要で、社会にパワーを与えることが証明されていて誇らしい気持ちになりました。

 理屈っぽいことばかり書いてしまいましたが、物語も感動的で、恥ずかしながら少し泣いちゃいました。一人で観に行ったTOHOシネマ日比谷で、席が一つおきで眼鏡にマスクだったの、恥ずかしくなかったですww
  
 日本が世界に誇るアニメーション映画は、良質の音楽映画でもあります。音響の良い映画館でご覧になることをオススメします!


モチベーションあがります(^_-)