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140字の小説集

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140字の小説を集めてみました。(それ以外の短編もあります) お時間がお許しならば、少しでもお立ち寄りください。 このマガジン、読めば笑顔になるかもです。 笑いはあなたのお薬です…
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2023年10月の記事一覧

夢の様な話(140字の小説)

夢の様な話(140字の小説)

夏休みの宿題に、読書感想文がある
本など読まない僕には、感想文を書く事は出来ない

仕方がないので、ありもしない小説の感想文を書いた
ところが、これが大好評。
「この小説、誰が書いたの?」友達や先生に聞かれる。
仕方がないので、僕は小説を書いた。
またもやこれが大好評。
僕は売れっ子作家になった

サッカー、作家、錯覚(140字の小説)

サッカー、作家、錯覚(140字の小説)

「大人になったら、サッカー選手になる」と、5歳の孫が言う
「作家には選手なんていない」と、僕が云う。
「そんな事ないよ、サッカー選手は11人いるよ」と、孫が反論
「作家は一人で書くんだよ」と、僕も意地になる

「二人とも、何を錯覚しているの!馬鹿な言い合いはよしなさい」
と、怒って妻が言う。

チャックが壊れた!(140字の小説)➕追伸

チャックが壊れた!(140字の小説)➕追伸

チャックが壊れた!
どうしよう、急いでいるのに
何度やっても、降りない
何かに引っかかって、降りて来ない
焦ってみても仕方が無い

ここで出さなきゃと、初めての行為
これを使うのは、憚っていたのだが
緊急事態だ。

「財布のチャックが壊れたのでカードで支払います」
と。だが、カードの期限は過ぎていた。

追伸
チャックが壊れると焦りますね。
特に、あの時は!

コーヒーと紅茶とココア(140字の小説)➕追伸

「コーヒーと紅茶どっちが好き?」と君が聞く
「コーヒーかな」
「私は、紅茶が好き。
レモンティーの似合う女になりたいの」

「僕はココアが好きだ。
甘くて飲むとホッとするココアが好き」

「ココアが似合っているわ。貴方アマちゃんだし」

「ありがとう、褒めてくれて」

「貴方のそこがアマちゃんなのよ」

追伸
実際にあった話です。
#シロクマ文芸部

運命の赤い糸(140字の小説)

運命の赤い糸(140字の小説)

「運命の赤い糸」あるのなら結んで欲しい。
結婚できない私には赤い糸が無いのか?
どの様にすれば結べるの? 
縁結びの神に頼むのか?
悩んでいた時、縁結び神が現れる。
「君は床屋だろう
お客様の髪と一緒に赤い糸まで切ってしまった事を
覚えて無いのかい」

そう言えば以前、左の小指を切断した事がある。

正義の者は(140字の小説)

正義の者は(140字の小説)

世の中は理不尽な事ばかりだ
加害者が横柄な態度で行動し
被害者は小さくうずくまる
被害者の心の痛手は誰にも解らない

「悪い奴ほど、世に蔓延る」
と、言う言葉を聞いた事がある
悪は徒党を組む
反社がいい例
正義は孤独
正義の者は一人でも闘う
自分自身の欲では無く義の為に!
故に、正義の者は徒党を組まない

噂の廃墟ビル(140字の小説)

噂の廃墟ビル(140字の小説)

噂の廃墟ビル
僕は友達に肝試しに誘われる
友は豪傑、僕は臆病
恐る恐るビルの階段を登って行くと
壁の落書きに、人の名前が書いてある
イタズラに僕と友達の名前を書いてみる
結局何も起こらない
何も起こらずホッとする
お昼に入れば怖く無い!

だが、次の日友達は死んだ!
突然
「明日はお前だよ」の声を聞く!

追伸
この140字の小説を、もう少し広げて短編小説を書こうと思います。
いつもの様に思いつく

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私が求めていた物(140字の小説)

私が求めていた物(140字の小説)

細い指先で杖を操る男は、魔法使い
色んな音色を自由に操る魔法使い
聴きいる観客は、沈黙を守り
艶やかなる音色に憩いを求める
瞳を閉じればそこは楽園
ハープの調べに心が躍り
時の過ぎゆくことさえも感ずる事なく
私は眠りに落ちていく

不眠症の特効薬はこのコンサート
私を眠らすコンサート
私が求めていた物

初恋の味(140字の小説)

初恋の味(140字の小説)

「カルピスに牛乳を入れて飲むと美味しいよ」
と、5歳の孫が言う
「本当だ!美味しいね」と、私が言う。

「カルピスは、初恋の味」の、宣伝を思い出す
今でもその様に言っているのだろうか?

甘酸っぱい味が、カルピスの本来の味。
それが、初恋の味?

牛乳に混ぜると味が変わる
セカンドラブか?
それとも・・

守護霊の役目(140字の小説)➕追伸(160字)

守護霊の役目(140字の小説)➕追伸(160字)

私は閻魔様に守護霊になる事を命じられた
守護霊の責任はその人を守る事だが
私はその能力が無い

私が憑いた男は、悲惨な目にあい
遂に自殺してしまう

私は閻魔様から呼び出された
「今回の任務は成功した。あの男は極悪非道な人間。
生かしては置けぬ。君の様な力の無い守護霊を取り憑かせる事で
成敗出来る」

追伸
今回はオチは有りませんが、少しホラーな小説。
人間の運命が、守護霊によって影響するのか?し

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血を分けた物(140字の小説)

血を分けた物(140字の小説)

蚊を両手で潰したら、手に血がついた。
勿論、人間の血だ。

誰の血?この家には私と妻しか居ない。

妻に尋ねた。「蚊に刺されなかったか?」と
「刺されていないよ」との声
私を見ると刺された跡がある

あの蚊は、私の血を吸っていた!
「僕の血、美味しかった?」と、聞いてみたいが
刺された事には腹が立つ。

昭和は遠くなりにけり(140字の小説)

昭和は遠くなりにけり(140字の小説)

🎵さよならの言葉さえ言えなかったの

🎵さよならと書いた手紙・・

この歌の歌詞を知っていますか?
では問題です
「さよなら、さよなら、さよなら」
と、3回言っていた人は誰でしょうか?

若い人には解るまい
この人を知っている人はかなりのお歳
「いや〜映画って本当にいいですね」
の、人も今はもう居ない。

遠くの君へ(140字の小説)

遠くの君へ(140字の小説)

君が言った「生まれて来なければ良かった」と。
「そんな悲しい事、言わないで。
生きているから楽しい事もあるよ」
と、慰めてみても・・
君の人生、本当に辛いね。
悲しいね。
僕は何もしてあげる事はないけど、君の為に祈る事はできるよ。
ずっとずっと遠くで見守っているから
そして、きっと側に居るから。

お月様(140字の小説)

お月様(140字の小説)

ひっそりと照らしてくれるお月様
満月の光は白銀みたいで癒される
世界中の人達が見ているお月様。

お月様はいつからあるのだろうか?
地球が誕生した時からあるのだろうか?
昔の人達も月に想いを寄せていたの?
未来の人達もお月様に想いを寄せるの?

人は変わっていくけれど、お月様はずっと
そのままなの?