牡丹

ウクレレで作詞作曲をして歌ったり、短歌を作ったり、写真や書を楽しんでいます。そんな小さ…

牡丹

ウクレレで作詞作曲をして歌ったり、短歌を作ったり、写真や書を楽しんでいます。そんな小さな好きなことを重ねて過ごす毎日。今年は龍の絵本をつくります。

マガジン

記事一覧

絵本

牡丹
6か月前

生と死について

8月6日は母の命日。 母が急に亡くなったのは激しい雷雨の夜でした。 その数日前に母との電話を切った瞬間、唐突に「あれ?お母さん死んじゃうんじゃないかな」ってふと思…

牡丹
4年前
2

蕎麦こい日記

シンガーの高遠彩子さんの著書「蕎麦こい日記」を読み終えました。 蕎麦に恋した彼女が東京近郊の美味しいお蕎麦やさんを紹介するというもので、九州に住んでいる私は指を…

牡丹
4年前
4

希望

紫陽花 何色に見えますか? 人によって 海の色に見えたり 空の色に見えたり 深い湖の色に見えたりするでしょう。 もしこの紫陽花が今涙色に見えても たくさんの希…

牡丹
4年前
6

花様年華

花様年華 物哀しい大人の恋愛映画 ほの暗いその空気感がとても好きだった。 その中で強烈な魅力を放っていたのがマギー・チャン。 凛として美しいマギー・チャンのチャ…

牡丹
4年前
3

猫の日

吾輩は猫が好きである。 しかしまだ飼ったことはない。 今朝Facebookの思い出を見ていたら五枚も猫写真が出てきたのでなんだ?今日は猫の日か?と思いながらその事をすっ…

牡丹
4年前
5

色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年

いきなり私の名前がでてきて動揺した。 小説の世界がいきなり現実と交錯し始める。 「ゆず」心が弱くてその後殺された女性だ。 その呼び名が出てくる度に心ががさがさと…

牡丹
4年前
5

白洲正子さん

白洲正子さんを知ったのはもう随分前のこと。 昔ながらの古本屋さんで彼女の「花」という本をみつけたのがきっかけです。 季節ごとの花を趣きのある器にいけた写真とその…

牡丹
4年前
1

こんな時こそ読書を

千宗屋氏の茶味空間を読み終えました。 茶の湯はお茶のお点前の所作だけではなく、器を見、掛け軸を鑑賞し、花入れの風情そして活けられた花の姿を楽しむ事に加え、和歌や…

牡丹
4年前
3

ステイホームの過ごし方

実は個人的に1月20日ごろから自主的にひっそりと自粛していています。 買い物と病院以外の外出はしないため狭いマンションで過ごす毎日です。 よかったなと思うのは角部…

牡丹
4年前
5

優しい光の中 ブルーグレーの空が広がる 春の、まだ少し冷たい風が桜の花びらを散らす 桜の下で美味しいと食べてくれた人はもう遠い人だ 桜の花が咲くのを見るのはあ…

牡丹
4年前
1

声のダイアリー*小烏神社

小烏神社にいってきました。

牡丹
4年前
1

桜の花を見るたびに

今日3月20日は姉妹のように思っていた友人の命日。 京都に桜を見に行こうという約束も果たせず桜が開く前に逝ってしまった。 もう時間がない彼女に桜の花を見せたくて…

牡丹
4年前
4

江戸を旅する

杉浦日向子さんの大江戸観光を読み終えました。 蕎麦好きで蕎麦の本も出してある日向子さん。 江戸の蕎麦の話がでてくるかと思い手にとりました。 日向子さんは落語の干…

牡丹
4年前
4

あれから9年

東日本大震災から9年 2011年3月11日は沢山の大切な大切な命がなくなり日本中が悲しみに包まれた日。 ここ数日、特集で地震や津波の映像、そして家族を亡くした方のお話を…

牡丹
4年前
4

つくしを摘んで

子供の頃、祖父の家に行く長い一本道の土手を土筆を摘みながら歩くのが毎年のお彼岸の際の楽しみだった。 春の陽射しの中、最初は全く目に入らないのに一本見つけるとあと…

牡丹
4年前
4
生と死について

生と死について

8月6日は母の命日。

母が急に亡くなったのは激しい雷雨の夜でした。

その数日前に母との電話を切った瞬間、唐突に「あれ?お母さん死んじゃうんじゃないかな」ってふと思い、それを打ち消した事を思い出しました。

そしてその予感通りに母が亡くなった時に、虫の知らせって本当にあるんだとつくづく感じました。

そういえばもう一つそんな話しがあります。兄が2歳で亡くなった日の朝、兄は母に「今日ぼくんちに神様

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蕎麦こい日記

蕎麦こい日記

シンガーの高遠彩子さんの著書「蕎麦こい日記」を読み終えました。

蕎麦に恋した彼女が東京近郊の美味しいお蕎麦やさんを紹介するというもので、九州に住んでいる私は指をくわえて読むだけなのが悲しくなるくらい。

蕎麦つゆはおろか薬味も遠ざけて蕎麦の香りを楽しみ蕎麦のみをたぐりつづけ心ゆくまで味わい尽くす。

一つの店で更科、ニハ、田舎など何種類ものお蕎麦を食べるこの人の蕎麦に対する愛情と興奮っぷりは、ま

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希望

希望



紫陽花 何色に見えますか?

人によって

海の色に見えたり

空の色に見えたり

深い湖の色に見えたりするでしょう。

もしこの紫陽花が今涙色に見えても

たくさんの希望の星が煌めく夜空や心踊る青空に見える日が

いつか

そう。いつかきっとくると信じています。

花様年華

花様年華

花様年華

物哀しい大人の恋愛映画

ほの暗いその空気感がとても好きだった。

その中で強烈な魅力を放っていたのがマギー・チャン。

凛として美しいマギー・チャンのチャイナドレス姿に釘付けになった事を思い出す。

シーンが変わる度に身に纏うチャイナドレスが変わり

モノトーンのモダンなものから華やかな花柄の襟の高い

そして女性の魅力を引き立たせるチャイナドレスの美しさを堪能した。

体に沿う美し

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猫の日

猫の日

吾輩は猫が好きである。
しかしまだ飼ったことはない。

今朝Facebookの思い出を見ていたら五枚も猫写真が出てきたのでなんだ?今日は猫の日か?と思いながらその事をすっかり忘れてしまっていた

思い出したのは、前日落としていた映画が「旅猫リポート」でハチワレ猫のナナが今朝でてきた張子の猫そっくりであった時のこと。

しかも飾っているうちの猫たちも揃ってハチワレであった。

映画は最近気に入ってい

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色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年

いきなり私の名前がでてきて動揺した。

小説の世界がいきなり現実と交錯し始める。

「ゆず」心が弱くてその後殺された女性だ。

その呼び名が出てくる度に心ががさがさとし自分との対比が始まる。

小さい頃うまく人と交わることができずどこか浮いた少女だった。

これは両親との関係がうまくできていなかったからで

子供の頃から自分は不要ではないか何のために生まれてきたのかを考え

中学の頃は聖書を開いた

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白洲正子さん

白洲正子さん

白洲正子さんを知ったのはもう随分前のこと。

昔ながらの古本屋さんで彼女の「花」という本をみつけたのがきっかけです。

季節ごとの花を趣きのある器にいけた写真とその花についての短い文章を綴っています。

骨董の器や籠を花器にみたて野に咲く花を時にはさりげなく時には大胆にいけていて、その美意識にうっとりと見入ってしまうのです。

白洲正子さんは美食家と知られていますが驚いたことにご自分ではお料理、家

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こんな時こそ読書を

こんな時こそ読書を

千宗屋氏の茶味空間を読み終えました。

茶の湯はお茶のお点前の所作だけではなく、器を見、掛け軸を鑑賞し、花入れの風情そして活けられた花の姿を楽しむ事に加え、和歌や歴史などに造詣深くなければならない。

またそれに加え一期一会の心を持ちお客様へのおもてなしや心配りなど、あらゆる事を心得ていなくてはならないまさに一筋縄ではいかない世界だと思います。

武者小路千家の次期家元という立場はどれだけ重いので

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ステイホームの過ごし方

ステイホームの過ごし方

実は個人的に1月20日ごろから自主的にひっそりと自粛していています。

買い物と病院以外の外出はしないため狭いマンションで過ごす毎日です。

よかったなと思うのは角部屋でしかも部屋一面に広い窓があること。

その窓からは建物ではなく空と綺麗な夜景が見え閉塞感がないことです。

仕事がことごとくなくなったため、時間はたっぷりあるので前々から始めようと思っていた語学の勉強を始めました。

今はいいアプ

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桜



優しい光の中

ブルーグレーの空が広がる

春の、まだ少し冷たい風が桜の花びらを散らす

桜の下で美味しいと食べてくれた人はもう遠い人だ

桜の花が咲くのを見るのはあと何回あるのだろう

そして次の桜は誰と眺めているのだろう

桜はさまざまな思い出ともに咲きそして散っていく

桜の花を見るたびに

桜の花を見るたびに

今日3月20日は姉妹のように思っていた友人の命日。

京都に桜を見に行こうという約束も果たせず桜が開く前に逝ってしまった。

もう時間がない彼女に桜の花を見せたくてやっと手に入れた桜を持っていったときには、もう目も見えず花びらの感触を伝えるのがやっと。

彼女が逝ったあとに一人で旅した京都では観光客でいっぱいのはずの二つのお寺でたったひとりの時間を過ごすことができました。

お寺の方も不思議がって

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江戸を旅する

江戸を旅する

杉浦日向子さんの大江戸観光を読み終えました。

蕎麦好きで蕎麦の本も出してある日向子さん。

江戸の蕎麦の話がでてくるかと思い手にとりました。

日向子さんは落語の干物箱にでてくるような若旦那(ばかむすこ)に憧れ若隠居ををしたいという方で、文章を読んでいてもしみじみ江戸が好きなんだなぁと感心します。

1985年頃に書かれたこの本は観光案内ということで日向子さんが江戸の様々な面白さを教えてくれます

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あれから9年

あれから9年

東日本大震災から9年

2011年3月11日は沢山の大切な大切な命がなくなり日本中が悲しみに包まれた日。

ここ数日、特集で地震や津波の映像、そして家族を亡くした方のお話を聞き、その悲しみや苦しみを共有しました。

朝笑顔で「行ってきます」と出かけそのまま二度と会えない。そんな別れを余儀なくされた方々の心はいかばかりだろうと涙を流した一日でもあります。

悲しいかな人間は、実際にその経験をしないと

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つくしを摘んで

つくしを摘んで

子供の頃、祖父の家に行く長い一本道の土手を土筆を摘みながら歩くのが毎年のお彼岸の際の楽しみだった。

春の陽射しの中、最初は全く目に入らないのに一本見つけるとあとはあっちにもこっちにもぴょこんと顔をだす土筆。

従兄弟が沢山集まって大きさや量を競うから出来るだけ背の高いものをと夢中で探したのも懐かしい思い出。

夢中で沢山取るのはいいけれど、土筆の袴を剥くのは意外に大変で、折らないようにと子供なが

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