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こんな時こそ読書を

千宗屋氏の茶味空間を読み終えました。

茶の湯はお茶のお点前の所作だけではなく、器を見、掛け軸を鑑賞し、花入れの風情そして活けられた花の姿を楽しむ事に加え、和歌や歴史などに造詣深くなければならない。

またそれに加え一期一会の心を持ちお客様へのおもてなしや心配りなど、あらゆる事を心得ていなくてはならないまさに一筋縄ではいかない世界だと思います。

武者小路千家の次期家元という立場はどれだけ重いのでしょう。

お茶を通して感じたこと連なっていくことを綴られた本ですが、湖に投げた石が生み出す波紋が遠く遠くどこまでも広がっていくようなそんな印象の一冊で、読んでいる間私は極彩色の仏の前にいたり、小さな薄暗い茶室に座っていたり或いは金の茶室に呆然としたりしていたのでした。

お茶に興味がある方は勿論、興味のない方もどこかしら心惹かれる部分があると思います。美しい言葉やはっと気付かされる言葉もあり読んでよかったなと思える一冊でした。

静かな茶室でお湯の沸く音や衣擦れの音を感じ一服のお茶をいただく。

憧れです。

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今日は一人お抹茶を点てて暫くの間茶の湯の世界の余韻を楽しみたいと思います。

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