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一次創作、短編小説やお絵かきをしています。 自サイト「もうふの民(たみ)」↓ htt…

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一次創作、短編小説やお絵かきをしています。 自サイト「もうふの民(たみ)」↓ https://sites.google.com/view/moum-na-teatime/  良かったら覗いてみてくださいね。

記事一覧

靴がダメになったので

 仕事用の靴に穴が開いてしまいましたとさ。気に入っていたのに。悲しみ。素敵な靴を求めて今日は買い物へ。良い靴がすぐに見つかった。購入。  私は買い物をする時あん…

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1日前
3

豆話/夏夏夏

 夏に漕ぎ出す。夏の始まりはいつも心浮き立つ。何の予定もないけれど。何をするかも決まっていないけれど。夏が来ただけで止まらない鼓動。  涼しい部屋から飛び出して…

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3日前
1

小説を書く人が答える小説に関係なさそうでありそうな50の質問

たまたま見つけました。一度こういうもの、やってみたかったので答えてみます。 Q.1 一番好きな飲み物を教えてください。 オレンジジュース。食べたり飲んだりする時、好…

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8日前
8

豆話/海の館

 沈む、沈む。  薄暗い空間はまるで海の底。流れる水の音が静かに響く。漂う風は海風で。潮の香りがほんの少しだけする。  ガラス越しの視線。決して合わない瞳と瞳。…

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13日前
5

最近の自分、散文、3分

 noteを書きたい、でも豆話にはならない、短編も思いつかない。だからちょっと最近の出来事をまとめます。くだらない話ですよ。3分くらいで読めるといいな。そんなにかか…

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2週間前
9

豆話/縁

 真っ直ぐ歩いたなら  いつのまにか帰り道  そのくらいまんまる  今立っている場所が  いつだってまんなか  それなのに思うこと  向こうの空の出来事が  海の向こ…

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3週間前
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豆話/かくしごと

 君の見てきたものを知りたくて。知らない君を知りたいんだよ。  だけど君の隠し事は知らない。君に秘密があるかすら知らないんだから。  君が言いたくないなら最期ま…

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1か月前
1

豆話/紫陽花が白いのは

 白い紫陽花。色を失った後なのか、それともこれから色づくのか。もしかしたら初めから終わりまで真っ白なのかもしれない。    今年は雨がまだ降らない。来るはずの梅雨…

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1か月前
2

昔の自分と

 「若い頃の方が楽しかった」  「学生時代にまた戻りたい」  そう思える人がちょっとだけ羨ましくある。自分は歳を重ねた今の方が楽しいから。    学生時代、すごく…

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1か月前
6

豆話/夢にくるまれて

 もう一つ、世界がある。それは夢の中。  覚えていたり、覚えていなかったり。  時折ふと思い出す風景。  初めて来た場所。  それが夢で見たあの場所に似ていて。 …

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1か月前
1

短編小説/水たまり行きの切符

 雨が降りそうな気配がする。空気が湿ってきた。当たり前か、梅雨の季節だ。道端には、紫陽花が密やかに咲く。時折アガパンサスがにょきり、顔を覗かせる。まさに梅雨の景…

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1か月前
4

豆話/明日を振り返って

 どうして今日にいるのに明日を振り返っているのだろう。  明日を恐れて眠れない。明日が来ない内から明日をみている。明日のことは明日にならないと決してわからない。…

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1か月前
5

豆話/未知を道ゆく

 避けては通れない道。道は未知。  逃げ出したくなる。自分が居なくても何とかなる。遠くへ行ってしまいたい。  実行できるのにしないのはどうしてだろうか。やっぱり…

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1か月前
1

ちょっと暗い話

 気持ちがすっきりしない。失敗してしまった。    もちろんフォローしてくれる、声を掛けてくれる人もいる。それでも今回の失敗は、日頃自分でも足りないと思っていた所…

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1か月前
1

豆話/もうふの民

 毛布にくるまらないといけない。そうしないと安心できない。まわりの嫌なものから柔らかな毛布が守ってくれるはずだから。  時には頭巾のように、時にはケープのように…

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1か月前
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文学フリマ東京38 感想4

『TOKIMAKE』コスメアンソロジー   揚羽はな様、甘木零様、実石沙枝子様   じゅりあ様、菅浩江様、中野怜理様   花草セレ様、真下みこと様、まだりん様   松本あず…

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1か月前
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靴がダメになったので

靴がダメになったので

 仕事用の靴に穴が開いてしまいましたとさ。気に入っていたのに。悲しみ。素敵な靴を求めて今日は買い物へ。良い靴がすぐに見つかった。購入。

 私は買い物をする時あんまり悩まない。いいなあと思ったら買う。悩むけれど、いいなあと思ったらもう決めているらしい。悩むふりかしら。洋服でも食べ物でも結構なんでもかもしれない。そうやって決めたものや事柄はほぼ素晴らしい結果になっているんだ。失敗といったら新発売のお

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豆話/夏夏夏

豆話/夏夏夏

 夏に漕ぎ出す。夏の始まりはいつも心浮き立つ。何の予定もないけれど。何をするかも決まっていないけれど。夏が来ただけで止まらない鼓動。

 涼しい部屋から飛び出して、暑すぎる外へと飛び出す。周りで日傘がくるり。あえて自分は頼らない手元のオアシス。夏の日差しを浴びたくて突き進む。うっとうしく汗ばむシャツ。じりり焼ける肌。そんな中自分の足だけが頼りで。どこへ行こうか。どこにだって行ける気がして。自然と早

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小説を書く人が答える小説に関係なさそうでありそうな50の質問

小説を書く人が答える小説に関係なさそうでありそうな50の質問

たまたま見つけました。一度こういうもの、やってみたかったので答えてみます。

Q.1 一番好きな飲み物を教えてください。
オレンジジュース。食べたり飲んだりする時、好きだねぇ、と笑われるくらい飲みます

Q.2 一番好きな食べ物を教えてください。
フライドポテト。ジャガイモが好き。山盛りだとなお嬉しい

Q.3 苦手な食べ物を教えてください。
フルーツがちょっと苦手、食べられるけれど。パイナップル

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豆話/海の館

豆話/海の館

 沈む、沈む。

 薄暗い空間はまるで海の底。流れる水の音が静かに響く。漂う風は海風で。潮の香りがほんの少しだけする。

 ガラス越しの視線。決して合わない瞳と瞳。こちらを見ているのか、どこを見ているのかわからない。ひたすらに泳ぎ続ける魚たち。ひしめきあう色とりどりの鱗。ここで生まれたのか、大海からやってきたのか。決してぶつからない泳ぎが、都会の人並みのようで。ここは海の街。
 
 大きさも形もさ

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最近の自分、散文、3分

最近の自分、散文、3分

 noteを書きたい、でも豆話にはならない、短編も思いつかない。だからちょっと最近の出来事をまとめます。くだらない話ですよ。3分くらいで読めるといいな。そんなにかからないか。

●コーラ
 飲み物です。今日久しぶりに飲んだらすんごい美味しかった。飲みたい、しかし今は仕事中、飲めない、という中。自販機の前に立ち思案顔。選んだのはコーラ。一口目の満足感がものすごかった。そしてこれはまずいぞと思った。味

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豆話/縁

豆話/縁

 真っ直ぐ歩いたなら
 いつのまにか帰り道
 そのくらいまんまる
 今立っている場所が
 いつだってまんなか
 それなのに思うこと

 向こうの空の出来事が
 海の向こうの日常が
 なぜだか宙の彼方での
 遠い物語のようにきこえてる

 星がきいたら笑うのかな
 空がきいたら泣くのかな
 月がきいたら悲しむかな
 海がきいたら呆れるかな
 風がきいたら怒るのかな

 地球が丸いって知っているから

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豆話/かくしごと

豆話/かくしごと

 君の見てきたものを知りたくて。知らない君を知りたいんだよ。

 だけど君の隠し事は知らない。君に秘密があるかすら知らないんだから。

 君が言いたくないなら最期まで知らないから。それでいいから。

 なにもかも、知らなくていい君のこと。待つ必要なぞありはしない。話す理由はないから。

 君とともにあればそれでいいから。

 隠し事と書く仕事。書いていて気がつきました。だから言葉は日本語は楽しい。

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豆話/紫陽花が白いのは

豆話/紫陽花が白いのは

 白い紫陽花。色を失った後なのか、それともこれから色づくのか。もしかしたら初めから終わりまで真っ白なのかもしれない。
 
 今年は雨がまだ降らない。来るはずの梅雨が遅れている。夏か、と思うような日差しが肌を焼く。
 
 空の涙に触れて、紫陽花は彩られる。涙の色に生まれ変わる。青、紫、桃、赤、緑、色とりどり。
 
 けれども一向に降らない雨、待ちぼうけ。紫陽花は梅雨を待ち侘びる。それでも遠い梅雨の日

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昔の自分と

昔の自分と

 「若い頃の方が楽しかった」
 「学生時代にまた戻りたい」

 そう思える人がちょっとだけ羨ましくある。自分は歳を重ねた今の方が楽しいから。
 
 学生時代、すごく苦労したわけじゃない。でもそれなりに嫌な事はたくさんあって。思い出すのは良かった事よりも暗い思いばかり。楽しかった思い出なんて。

 今の方が言いたい事をしっかり話せるし、書ける、描ける。人と関われるのがずっと嬉しい

 思う事がある。

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豆話/夢にくるまれて

豆話/夢にくるまれて

 もう一つ、世界がある。それは夢の中。
 覚えていたり、覚えていなかったり。

 時折ふと思い出す風景。

 初めて来た場所。
 それが夢で見たあの場所に似ていて。
 ただの既視感では片付けられなくて。
 蝶の夢だなんて言われたとしても。

 夢の中、どこにでも行けるのに。自分の意思だけでは行かれない場所。だけど広がる景色は確かに懐かしい。色彩が踊る。夢の中の色を描こうと足掻く心。

 初めて会っ

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短編小説/水たまり行きの切符

短編小説/水たまり行きの切符

 雨が降りそうな気配がする。空気が湿ってきた。当たり前か、梅雨の季節だ。道端には、紫陽花が密やかに咲く。時折アガパンサスがにょきり、顔を覗かせる。まさに梅雨の景色だ。
 天気予報はやっぱり雨。どうやら今日の雨はしとしと、降るらしい。梅雨は不思議な時期だと思う。涼やかな雨が降りしきっていたと思ったら暑い暑い晴れ間が除く。雨の日はまるで晴れの日なんか無いみたいに空が曇るのに。晴れの日は雨の日が嘘みたい

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豆話/明日を振り返って

豆話/明日を振り返って

 どうして今日にいるのに明日を振り返っているのだろう。

 明日を恐れて眠れない。明日が来ない内から明日をみている。明日のことは明日にならないと決してわからない。

 それなのに今日、明日を恐れている。明日も恐ろしいに違いない、ろくな事がないと怯える。明日の結果までわかったように怖がる。

 明日のあの事が気にかかる、きっと大変だろう、辛いだろう。明日のあの事が気がかりだ、明日など来なければ。

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豆話/未知を道ゆく

豆話/未知を道ゆく

 避けては通れない道。道は未知。

 逃げ出したくなる。自分が居なくても何とかなる。遠くへ行ってしまいたい。

 実行できるのにしないのはどうしてだろうか。やっぱり今ここ、この時が大切だから。離れてしまったら戻ってこられない。

 晴れ間を見ては思う。何もかもを投げ出せたら。嫌なことも、不安も置いて、遥か彼方を目指せたら。太陽の昇る先へ、あるいは沈む先へ。そこまで行けたらどんなに暖かなんだろう。

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ちょっと暗い話

ちょっと暗い話

 気持ちがすっきりしない。失敗してしまった。
 
 もちろんフォローしてくれる、声を掛けてくれる人もいる。それでも今回の失敗は、日頃自分でも足りないと思っていた所が原因のひとつになったと思う。
 正しいからこそ突き刺さる言葉。叱責。自覚があるからこそ胸でずっとこだまする。反芻してしまう。一呼吸おいて冷静になれたはず。後悔しても遅いけれど。
 自分のために今日の失敗はして良かったのかもしれない。自分

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豆話/もうふの民

豆話/もうふの民

 毛布にくるまらないといけない。そうしないと安心できない。まわりの嫌なものから柔らかな毛布が守ってくれるはずだから。
 時には頭巾のように、時にはケープのように。身体の一部みたいに、毛布を身につける。
 側にないとうわの空。柔らかな感触を懐かしみ悲しみにくれる。落ち着かない、気もそぞろ。やり場のない手が宙を彷徨う。外の世界は刺激が強過ぎて。強い衝撃がそのまま自分にのしかかる。毛布にくるまれていない

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文学フリマ東京38 感想4

文学フリマ東京38 感想4

『TOKIMAKE』コスメアンソロジー
  揚羽はな様、甘木零様、実石沙枝子様
  じゅりあ様、菅浩江様、中野怜理様
  花草セレ様、真下みこと様、まだりん様
  松本あずさ様

 びっくりしました。とても良い意味でです。

 題名に惹かれて購入させていただきました。
トキメイク、と書いてあります。きっとメイク、お化粧の華やかさや喜び、ときめきについて書かれているのかなと予想していました。
 
 

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