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仕事で「絶対」なんてワードを使うな 口癖になるほど信用できない

こんばんは、アドバイザーのこうたです。

部下であろうがクライアント候補であろうが、少し話しているとその人の癖に気づきます。

別に目の前で爪を噛む癖があっても、私はそれほど気にしません。

私が気にするのは、思考の癖です。


深く考えずに決断する癖
とりあえず否定する癖
誇張する癖


分かりやすく悪い例を挙げましたが、プライベートでも仕事でも近づきたくない類の癖はすぐに分かります。



今回は、誰でも気づける他人の癖かつ、よくやってしまいがちな悪い癖をご紹介します。





1.販売員は「絶対」と言ってはいけない

私はかつて、携帯とインターネットの契約をとる販売員の仕事をしていました。

携帯とインターネットに共通しているのは、電波です。


電波って見えないもので、理論上どれだけ高性能でも最速と保証することはできません。

今使っているサービスに比べて数倍の理論値であっても、「100%改善されます」「絶対に今より速くなります」と言ってはいけないのです。


私の印象ですが、「絶対に速くなります」と主張する販売員ほど実績が芳しくないですね。

信用もできません。

ゴリ押しで販売する人って、それが癖になっています。

一から勉強しなおしたほうがいいでしょう。



これらは無形商材に限らず、例えば包丁やゲームとジャンルを問わず、「絶対損はしませんよ」も論外です。

損をするか否かは購入者の匙加減であり、販売員に何が分かるのでしょうか?


これって、「この株は絶対に儲かるよ」と言っているのと同じです。





2.営業で「絶対」は無責任

B to Bの契約にしろ販売にしろ、その商材が自社で完全自己完結しているケースはほとんどないと思います。

何か問題が起きた際、自分一人でなんとかできることはほとんどありません。

「何かあっても私が絶対になんとかいたします」なんてセリフは、無責任以外の何物でもありません。


委託会社が手一杯、システムダウン、休み。

様々な外的要因によって、すぐに解決できないこともあるでしょう。



また、訪問先の企業のニーズをどれだけ具体的に聞いたとしても、営業マンからしたら表面上のことでしかありません。

聞いた具体を解消できるとしても、「絶対に御社にとってプラスです」とまでは断言できないのです。




弊社では販売員の業務委託をしています。

お店に優秀な販売員を派遣して、実績向上に努めさせるのが業務です。


「彼(人材)は絶対にコンプライアンス違反をしません」

は言います。

コンプラなんて守って当然で、違反を前提に考えるものではないからです。


しかし、

「彼は絶対に○○以上の実績を貢献できます」

とは言いません


数字というのは、お店の環境や立地に大きく左右されます。

販売員として優秀だ、過去の実績はこうだったなどの売り込みはしますけど、絶対に目標を達成するとは言いません。



逆の立場で考えてみてください。

業務委託で人材を派遣するので、依頼したお店側は人材を選別することができます(派遣スタッフの場合は選別ができない)。

お店の状況に応じて、人材のスキルが相応か否かを判断します。


しかし、我々送る側はお店の状況を把握していません。

ある程度知ってはいても、実際に稼働したことがなければ表面上のことでしかないのです。

それなのに、「絶対に活躍できます」という言葉に真実味はあるのでしょうか?





3.あくまで印象と信用の問題

さて、ここまで読んでこう思ったのではないでしょうか?

「いやいや、営業としてプッシュしろよ。何かあってもそれをなんとかするのも営業の仕事だろ」


私の意見は、予防線を張っているだけで、それこそ無責任なのではないか?


違います。

それがゴリ押しだと言っているのです。



「絶対」なんてワードを使わなくても、結果を示せば信頼は得られます。

信頼を得られれば、ゴリ押ししなくてもクライアントから我々を欲してくれるものです。

重要なのは仕事を請け負ってからの質の提供であり、仕事を請け負う入り口作りが仕事ではありません。



前章の弊社の人材派遣に関しても、私は信用のできる部下を選別して提案しています。

どれだけ厳しい環境であっても、彼なら現場で信頼を得られると確証しているからです。

予防線を張っているのではなく、特にプッシュしなくても問題はないと判断しているからです。


逆にあまり自信のない人材に関しては正直に言いますしね。




そもそも、なぜ「絶対」と言いたいのですか?

言わないと入り口を繋げられないからですか?


それ、優秀と言えますか?


「絶対」と言うことでしかしっかりとした営業ができないから、「絶対」を連用してしまうのです。



つまり何が言いたいのかと言うと、「絶対」を連用するだけで胡散臭く捉えられてしまうということ。

単純に印象が悪いんですよ。




近くにいる優れた営業マンや上司がいるなら、よく観察してみてください。

おそらく、部下には「絶対」と使っているかもしれませんが、上司やクライアントに対しては言っていないと思います。


余裕がない人ほど、無意識に「絶対」を使ってしまうのです。

それは、自分に信用がないと自覚しているからこその場合もあります。

強いワードで納得してもらおうという意識が働くんですね。


本記事に共感できず、反発してしまった人は気をつけたほうがいいかもしれません。



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