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私が想う 写真の真理

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私の写真観に近い(影響をくれた)ものをまとめてあります 尊敬、哲学、羨望のサラダボウル
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写真の『心臓』は、どこにある?

写真の『心臓』は、どこにある?

私は写真が好きです。

写真好きでもいろんなタイプがいる。

カメラが好きな人、写真を見るのが好きな人、撮っている時が好きな人。

どれも好きだけど、私は、『撮る』行為そのものが好きなんだなって気付きました。撮っている瞬間が、私にとっての楽しさのピーク。

でも、いろんな展示に行ったり、写真集を見る機会も増えて『写真を見る』ということに興味が出てきました。

いろんな写真を見れば見るほど、その写真

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絵を塗るようにレタッチを

絵を塗るようにレタッチを

外に撮りにいけないので、過去の写真をぼちぼち再レタッチしはじめた。

じつは、コロナの影響で帰国してからというもの、しばらくは自分の撮った写真を見るのが嫌だった。こんなことになるとは知らず楽しく旅していた過去の自分が憎たらしかったし、失ったものの大きさを直視するのがこわかった。自分に嫉妬するなんて馬鹿馬鹿しいけど、過去の自分に嫉妬していた。

だけど少しずつ、旅の写真を見返せるようになってきた。本

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僕のスター(記憶に残っている撮影エピソード7 木村拓哉さん)

僕のスター(記憶に残っている撮影エピソード7 木村拓哉さん)

 LINE NEWSで木村拓哉さんのポートレート撮影をさせていただいたことがあります。この日はLINEのCM用の動画撮影もあり、それが終わった後に僕が木村さんを撮影する予定でした。広告代理店の方からどういう流れで撮影するか教えて欲しいと説明を求められました。広告の現場でもありますし、責任者が撮影内容を確認するのは当然のことなので説明をしました(とはいえ、立ったり座ったりするぐらいで特別なことをして

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みんなで考える。「良い写真」ってなんだろう

みんなで考える。「良い写真」ってなんだろう

ひょんなことから始めたみんなの「自分にとって良い写真」をめぐるニンテンドースイッチプレゼント、コンテスト。みんなが考える「自分にとって良い写真」をtwitterに写真付きで投稿していただくというものです!その中一名にスイッチを差し上げる、、、んだけど、何基準?それは鈴木の納得基準ですね!

じぶんにとって・よい・しゃしん良い写真という言葉を分解すると(よい・しゃしん)。(しゃしん)は自分が見たもの

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写真は「真似」から始めよう

写真は「真似」から始めよう

外出を自粛していた期間、何に困ったかといえばコーヒーを飲み過ぎてしまうことでした。以前そのことをツイートしたところ、コーヒーは飲みつつ、合間に「お茶」をはさむといいとアドバイスいただきました。

お茶にもカフェインは入っているものの、コーヒーばかりを続けて飲むよりは気分転換になるんですね。すっかり習慣になりました。

で、お茶って改めて眺めていると、この緑色がとても綺麗なんです。せっかくなので、写

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機材を変えても写真は上手くならない。

機材を変えても写真は上手くならない。

私には、すごい技術も知識もない。

最初に手に入れたフィルムカメラが自動巻きだったから、本当に機材のことはわからない。

自動巻きのフィルムカメラは、フィルムを入れれば自動で撮れるようになるし、撮り終わったら巻き上げてくれる。

それを、カメラ屋さんで取り出してもらうから失敗もない。

ただ、シャッターを押すだけ。

そんなシンプルさが、フィルムカメラの魅力だったのかもしれない。

あまりにも楽し

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写真家として、大事にしてること。

写真家として、大事にしてること。

どもども。しんやっす。暑いね?生きてる? 

さて、今日は写真家として、自分が若い頃から大事にしてきたポイントを語ろうと思う。とはいっても、これは俺が大事にしてることであって、みんなも自分にとって大事なことを守っていくとよい。

ということで、大事にしているポイント

① マニュアル撮影で撮る。
これは、早ければ早いほどマニュアルで撮影した方がいいんだけど、別に絞り優先でも、それで写真LIFEを楽

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『_to_』撮影 その1

『_to_』撮影 その1

5/22にお申し込み受付をスタートし『_to_』project、約2日間で25名のお申し込みを頂きました!!ありがとうございます!!
(現在は募集はしておりませんが、また再開する予定です。)

何名かの撮影も終了し、順調に『_to_』は進んでおります!
今後は撮影後記的にSNS公開OKを頂いてる方々のお写真をnoteにも公開させて頂きます。

記念すべき1回目はメンズ4人組!

ご依頼主は森川さん

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Googleの新スマートフォンPixel 3の「夜景モード」が問いかけるもの(あるいはAIとはなんなのかという実感について)

Googleの新スマートフォンPixel 3の「夜景モード」が問いかけるもの(あるいはAIとはなんなのかという実感について)

たまにはカメラのレビューなんていう、フォトグラファーっぽいこともしてみますね。といっても、普段はカメラの記事を書くときって、大体カメラ会社が作ったボディやレンズに関する記事を書くことが多いのですが、今回は話題のスマホPixel 3のカメラ、しかも鳴り物入りで搭載された「夜景モード」だけに限定した超ニッチな記事です。でも、このニッチに思える画像技術は、これから先の写真の方向性をもしかしたらすごく変え

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「オリジナル」の価値は、どこへいくんだろうか

「オリジナル」の価値は、どこへいくんだろうか

数年前、気になる展示に出会った。それは「ウフィツィ・ヴァーチャルミュージアム」というもの。

イタリア・フィレンツェにある屈指の美術館、ウフィツィ美術館にある名作たちを、原寸大のデジタル画像で再現するという試みだった。

そこには、誰もが知る「春(プリマヴェーラ)」や「ヴィーナスの誕生」といった絵画の数々が、本物と同じ大きさで、寸分違わず忠実に再現されていた。

デジタル画像だから、本物とは違って

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「ボケる写真を撮る人は、ボケた人です」耳の痛いフレーズの裏側に

「ボケる写真を撮る人は、ボケた人です」耳の痛いフレーズの裏側に

タイトルは、note主催のスマホ写真ワークショップにて、講師の鈴木心さんが繰り出した言葉だった。

なにを隠そう、私はボケが大好きだ。

開放万歳、F値1.4ラブ。背景なんてみんな溶けてしまえばどこだって美しい写真が撮れるし、玉ボケはキラキラしててかわいくて正義。そう信じて疑わずに生きてきた。今日のボケボケなアイキャッチ画像も、私が撮った写真だ。

Twitter上で「開放でしか撮れないやつはクズ

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良い写真ってなんだろう?~情報量編~

良い写真ってなんだろう?~情報量編~

写真集をぱらぱらと眺めながら、頭を抱えていた。

先週会ったときに鈴木心さんが言っていたことが、どうも引っかかってモヤモヤする。「消費されない(時間を越えて愛される)写真には、情報がつまっている」と心さん。

なんとなく、わかる気はする。

1枚の中にぎゅぎゅぎゅっと色んな要素がつまった写真は、観るのに時間がかかる。

「ウォーリーを探せ」みたいにたくさんの人やモノが映っているストリートスナップな

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写真は理論なのか感性なのか

写真は理論なのか感性なのか

こんにちは。山写です。

登山と写真で仕事をしている人。の中の人です。

写真を撮ることで生活しているため、色々な写真の価値観に触れる機会があります。例えばいい写真を撮るためには自分の感性を大事にするのか、理詰めでアプローチするのか。

写真を上手く撮るにはどっちのアプローチが有効なのかと言い換えることもできますね。

今日はそんなお話をしようと思います。ちなみ私は理論派です。

感性は理論で培わ

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カメラと服って、似てるかも

カメラと服って、似てるかも

今日、こんなツイートをした。

昨日のnoteの写真もフィルムで撮った写真だったのだけど、フィルムカメラを持っているときに撮りたくなる瞬間や景色というのは、デジタルカメラを構えているときとどこか違うのだ。

この感覚、なにかと似ている…と思っていたら、「浴衣を着たとき」のそれだと思い当たった。

ふだんは和小物にとくに興味を示していなくても、いざ浴衣を着る予定ができれば、かわいい髪飾りや巾着、下駄

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