チャールズ・アイゼンシュタイン著 「私たちの心が実現できると知っているもっと美しい世界」ー紹介・目次
はじめに
アメリカの著述家チャールズ・アイゼンシュタインの著書は、ギフト経済の理念とクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに基づいて自由にシェア出来るように公開されています(出典を明らかにするのはリスペクトの意味でも推奨されるかと思います)。私は昨秋に友人を通じてチャールズ本人にも連絡を取って、彼の代表作の一つである「The More Beautiful World Our Hearts Know is Possible」の翻訳に取りかかり始めましたが、諸事情によりその翻訳プロジェクトは棚上げになっていました。この度、私自身もギフト経済を実践しようということで訳し終わっている最初の4章分をここで随時公開していくことに決めました。モチベーションとスケジュール次第では、未訳の章の翻訳にも取り掛かるかもしれません。
(追記)ゆっくりのペースになるかもしれないですが、全訳に取り組んでいくつもりです。
本書の紹介
社会や環境が危機に瀕している時に、個人として私たちは世界を良くするために何が出来るでしょうか?この本は、この危機の時代に、私たちの多くが感じているフラストレーション、麻痺や圧倒される感覚に立ち向かうための力強いメッセージを送ってくれます。それは私たちが忘れてしまっている真実を呼び覚まし、私たちには皆繋がりがあって、私たちの個人レベルでの選択は世界を変えるパワーを持っているという真実を思い出させるのです。今の世の中にはびこる分断ではなく、本来存在するありとあらゆるものとのつながりを思い出し、それを生きることで私たちは世界に良き変化をもたらすことができるようになるのです。
この本の全体を通じて著者は、実話を交えながら、いかに小さくとも個人の勇気、優しさや自己信頼からの行動が私たちの文化や生活に浸透し始め、地球を危機に陥らせている分断・分離の物語を変えることが出来ると語っています。私たち自身が平和や秩序を体現することで、古きパラダイムを眠りにつかす事が出来、「私たちの心が実現できると知っているもっと美しい世界」を共に創り出す事が出来るのです。
原書は2013年の11月に出版されています。
英語のオンライン版はこちらで公開されています。
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著者紹介
チャールズ・アイゼンシュタイン (Charles Eisenstein)
著述家。文明、意識、貨幣、人間の文化的進化を主なテーマとして扱う。幅広くインターネットで流通している彼のエッセイやビデオメッセージによって、彼はジャンルを超えた社会的哲学者、カウンタカルチャーの知識人として英語圏では世界的に知られている。エール大学卒(1989年、数学・哲学専攻)。卒業後10年を英語ー中国語の通訳として過ごす。聖なる経済学 (Sacred Economics)、人類の上昇 (Ascent of Humanity) の著者。全米で最も有名な TV ショーでもあるオプラ・ウィンフリーの番組にも出演。
(参考ビデオ:聖なる経済学 [日本語字幕付き])
目次
謝辞
1 分離
2 崩壊
3 インタービーイング
4 皮肉な考え方
5 正気を失うこと
6 力
7 科学
8 気候
9 絶望
10 希望
11 形態形成
12 ナイーブであること
13 現実
14 精神
15 通説
16 新しさ
17 切迫感
18 不足
19 行為
20 無為
21 アテンション
22 苦闘
23 痛み
24 快楽
25 ジャッジメント
26 憎しみ
27 倫理的正義
28 サイコパシー
29 悪 (前半・後半)
30 物語
31 中断
32 奇跡
33 真実
34 意識
35 運命
36 通過儀礼
> 第1章 分離