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藤田 淑子
2020年10月20日 02:23
膨らんだ風船のようなこの想い破裂で届けば後悔もなくいつだって影が見えればその姿あなたでないと分かっていながら背の高い茶髪の男(ひと)は来なかった?何処にでもいるそんな野郎は澄んだ瞳(め)が美化されてゆく脳内でかけ離れてもいいの綺麗なら現在のことでありつつセピア色いつの日のあなた何処にいるわたし分からない丁度良いくらいどれくらい加減を知りたい掌の上サラサラと風に飛ばされ舞い上
2020年10月18日 00:30
夜を呼ぶ街の景色は様変わり私は帰る「よい子」ですもの眠れないこんな時間もまた一興浮かぶ言葉と微睡み戯れこの場所をいつか乗っ取るつもりなのお前なんかに誰が付いてくか正気には戻っちゃいけない勝つまでは自分の納得する戦法で蕁麻疹出てきて教える危険地帯気付かぬふりして渡り歩けば色の無い日々を過ごすも悪くないあなたを想うだけで鮮やかに幸せになりたいなんて言う奴はその偶像を追いかけて死
2020年10月15日 22:54
出来るだけ馬鹿なままでいてほしいのねそうねわかった空っぽ演じる考えりゃ一つも得は無いのにさ角立てぬよう従う愚かさ話さないそうさ言わずに書くんだよ掴んだことは決して離さぬ生意気だ?大人しく見える私に騙されたのはお前のほうだよ聞けるだけ聞き出してみれば出てくるわどれだけこちらが舐められているか好きだねえ知っていることひけらかすあたしは煽てて情報を盗むいつまでも同じ手口でいけるか
2020年10月12日 05:33
あなただけ置き去りのままの日捲りがプロジェクションされ季節変わりゆく将来の展望絶望希望などそのどれも聞けぬ明日は何処に真上には雲の切れ間が今ならばまだ間に合いますあの先を目指せ高架下ガラス張りの外見つめてはあなたの姿思い浮かべてここでなら何を言っても平気だわ列車の通過掻き消す冗談走りゆく想いを筆にのせ続け消えない過去は塗り潰せないがアルバムを繰り返し開く今は無駄それでもあの
2020年10月10日 22:30
救済を求めた逆立ち意味もなく巣食うお前は厄介者だよ「美味しいね」顔見合わせて言う台詞ごめんほんとは味がしなくて裏地はね所詮裏地で表には出しては着れないあなたなら着れる?靴下の色柄に見る明るさと着込んで隠した空っぽのこころ「かわいい」と「かわいらしい」の狭間こそ褒め言葉だけど越えられぬ溝お気に入りレインブーツが履けるかな?水たまり写る憂鬱な瞳「優しいね」そう言われても胸の内渦
2020年10月10日 09:23
醒めてなお消えること無き生き様がむしろ本番あとは走るだけ掴み取るその手はひとつじゃなくたって構わないだろ生きていればこそ見上げれば夜空に輝く一等星その先の景色観せたいから来てさかな釣り垂らして待つだけそれじゃ駄目工夫凝らした餌こそ決め手私にはネジがいくつか足りないのだから飽きないどこまでも行ける肩書きが分野が何だと言われてもいいえ私はそこにこだわる手のひらに星屑集めてガラス
2020年10月9日 04:04
夢でみた魚になって泳ぐ君水槽の狭さ気になりつつも時が経ちあなたの色がくすんでも私が汚れりゃ相乗効果で坂道は上って下って歩くだけ今どの地点か分かりはしないよ目を閉じて探してもあなた見つからず何処に居るのか雨粒を覗く宝石のような瞳に映るのはいつも遠くの見知らぬ景色で「分かり合う」などというのは不自然だ寄り添い互いを理解するのみやさしさは何かと問えば分からないやさしくなくても惹き
2020年10月3日 03:31
曖昧なあなたのこころどこにある置いてきたのね遥か遠くへあまりにも日常として染み付いたあなたへの想いこすっても消えず洗剤で幾度も洗えど落ちぬシミ堕ちた証拠として残り続け本気なの本気じゃないのそんなこと言い争える程若くもなく何度でも書いては出せず引き出しに入れては溜まってゆく紙切れたち本当はアナログじゃないデジタルの恋文と呼べる重さも無いメモ透き通る飴色に魅せられるたび思い出す