NPO法人コミュネット楽創就労支援委員会

札幌市のNPO法人/1998年小規模作業所からスタート/2つの就労移行支援事業所と就業…

NPO法人コミュネット楽創就労支援委員会

札幌市のNPO法人/1998年小規模作業所からスタート/2つの就労移行支援事業所と就業・生活相談室を運営/法人設立以後、1000名以上が一般企業に就職/IPSに準拠した支援を実施/就労支援に関するイベント・研究、市民活動も/法人理念:自分力をいかし、そしてわかちあう

記事一覧

道議会議員の質問に関して情報提供をさせていただきました

いつも、noteでは就労支援に関することを多く記事にしておりますが、我々は市民活動団体です。様々な方が生活しやすくなるために、特に障害のある方に関連することでは、い…

架空事例で学ぶ:障がい者相談機関グループスーパービジョン

支援において困難を感じている時にチームで問題解決にあたる、グループスーパービジョン(GSV)の事例動画を現在、コミュネット楽創のYouTubeチャンネルに公開しています。…

第9回IPS全国研修会in北海道キックオフミーティング

6月28日に第9回IPS全国研修会in北海道のキックオフミーティングを開催ました。このIPSは、本noteの記事で何回も出てきている就労支援のIPSです。IPSをご存じではない方は、…

IPS型の就労支援の実践について思うこと

IPS型の就労支援ってなに?と思われた方は以下を見ていただけると参考になるかと思います。 私が現在勤めている就労移行支援事業所では、以前は就労前訓練として毎日作業…

どうして自分はIPSをいいなと思うようになったのか

私たちのnoteで時々出てきているIPSという就労支援のモデルですが、今回は、少し、IPSをどうして自分が「いいな」と思うようになったのかについて書いてみたいと思います。…

からびな学習会「職業リハビリテーションの理念を問う」を終えて

からびな学習会とは  NPO法人コミュネット楽創は2つの就労移行支援事業所と札幌市から委託を受けた障がいのある方の民間企業等への就職と雇用の継続を目的とした就業・…

キャリアチェンジ~自分の内なる声に正直に~

寄稿にあたって 今回noteに投稿させていただくことになりましたじんのです。私は今年度まで札幌市で暮らしていましたが、大学院への進学とそれに伴う転職にあたって来年度…

「働く」ことができなくなって感じたこと

 「このままだと危険な状態です。明日から仕事は休んで自宅で安静にしてください。でないと入院になりますよ」  とある日の妊婦検診で突如言い渡された言葉だった。不調…

札幌市の就労系障害福祉サービスの今後について

はじめに 2006年に始まった障害福祉サービス(当時、障害者自立支援法)は、すべての障がい者が、自身で必要とするサービスを選択すること、身体・知的・精神の3障がいの…

2023度日本版個別型援助付き雇用フィデリティ(JiSEF)調査に行ってきました

フィデリティ調査とは  先日、千葉県の就労移行支援事業所(以下、X事業所)にIPSのフィデリティ調査に行ってきました。  IPSとはご存じの方も多いと思いますが、アメリ…

IPS実践研修会第5回「トライ&エラー」

9月26日からはじまった、NPO法人コミュネット楽創の就労支援委員会によるIPS実践研修会は、今回が最終回(全5回)となりました。受講者からは「あっという間だった」など…

IPS実践研修会 第4回 「クライアントの可能性(キャリア・願望等)」

 お茶やお菓子を囲みながら、本日もおだやかな雰囲気で始まりました。  はじめに前回の振り返りを行いました。前回は支援者と元利用者の語り合いが中心となりましたが、…

IPS実践研修会 第3回「コンポステラの場合」

9月26日からはじまった、NPO法人コミュネット楽創の就労支援委員会によるIPS実践研修会は、今回で第3回(全5回)となりました。3回目ともなると参加者も講義が始まる前か…

IPS実践研修会 第2回「どうしたら就活に踏み出せるか(支援者も含む)」

NPO法人コミュネット楽創の就労支援委員会では9月26日より、コンポステラでIPS実践研修会を隔週火曜日全5回シリーズで開催しております。参加者は5名、どなたもIPSに関心を…

IPS実践研修会 第1回「障がい者が働けるという哲学」

NPO法人コミュネット楽創 就労支援委員会では9月26日より、隔週火曜日開催でIPS実践研修会を開催しております(全5回) 今回は、その第1回の研修内容を報告しようと思いま…

僕(濁乃れざいす)が自身の就労について思うこと

 障がい者として今の会社に就職したのが2012年10月です。その時から2023年の現在まで失業していません。  ひょっとしたらnoteの閲覧者からは、僕は楽創の事業所の元サー…

道議会議員の質問に関して情報提供をさせていただきました

道議会議員の質問に関して情報提供をさせていただきました

いつも、noteでは就労支援に関することを多く記事にしておりますが、我々は市民活動団体です。様々な方が生活しやすくなるために、特に障害のある方に関連することでは、いろいろな活動を行っております。

その一つに、北海道議会や各市町村の議員の方との情報交換があります。今回は、我々の情報提供が議会の質問につながった例として山根道議会議員の質問に関して、その回答も含め掲載させていただきます(掲載許可をい

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架空事例で学ぶ:障がい者相談機関グループスーパービジョン

架空事例で学ぶ:障がい者相談機関グループスーパービジョン

支援において困難を感じている時にチームで問題解決にあたる、グループスーパービジョン(GSV)の事例動画を現在、コミュネット楽創のYouTubeチャンネルに公開しています。第一弾を3年前に公開しましたが、6月までに1,600回以上、再生されています。そして、今年に入り新たに撮影に入り、第二弾を今年4月から公開しました。

私たちは毎朝のミーティングで全ケースについてディスカッションを行い、チームと

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第9回IPS全国研修会in北海道キックオフミーティング

第9回IPS全国研修会in北海道キックオフミーティング

6月28日に第9回IPS全国研修会in北海道のキックオフミーティングを開催ました。このIPSは、本noteの記事で何回も出てきている就労支援のIPSです。IPSをご存じではない方は、下記のYouTubeを見ていただけるとよいかなと思います。

今年の3月に東京で第8回IPS全国研修会が開催されましたが、次回の第9回は2026年に開催予定です。会期や場所も決めなければなりませんが、昨日は、まず、集ま

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 IPS型の就労支援の実践について思うこと

IPS型の就労支援の実践について思うこと

IPS型の就労支援ってなに?と思われた方は以下を見ていただけると参考になるかと思います。

私が現在勤めている就労移行支援事業所では、以前は就労前訓練として毎日作業訓練を取り入れていました。コロナ明けから完全に作業をやめ、現在は就職活動をメインにし、それに必要と思われるプログラムを週に2日程度取り入れた就労支援を行なっています。
私たちの事業所は、過去には様々な作業を訓練として取り入れていました。

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どうして自分はIPSをいいなと思うようになったのか

どうして自分はIPSをいいなと思うようになったのか

私たちのnoteで時々出てきているIPSという就労支援のモデルですが、今回は、少し、IPSをどうして自分が「いいな」と思うようになったのかについて書いてみたいと思います。IPSって何だろうと思った方は、下記のHPを読んでいただけるとクリアになるかなと思います。

IPSに出会う前

さかのぼること数十年前、精神科の医療関係で仕事をしていた自分は、すっかり、その当時の以下の考え方を信じていました。

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からびな学習会「職業リハビリテーションの理念を問う」を終えて

からびな学習会「職業リハビリテーションの理念を問う」を終えて

からびな学習会とは

 NPO法人コミュネット楽創は2つの就労移行支援事業所と札幌市から委託を受けた障がいのある方の民間企業等への就職と雇用の継続を目的とした就業・生活相談事業(ナカポツ)を運営しています。後者にあたる就業・生活相談室からびなは札幌市の就労支援の向上に寄与することを目的とし、外部からの講師を招き、就労支援に関わる支援者や医療関係、当事者、家族の方々を対象に学習会を行ってきました。コ

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キャリアチェンジ~自分の内なる声に正直に~

キャリアチェンジ~自分の内なる声に正直に~

寄稿にあたって

今回noteに投稿させていただくことになりましたじんのです。私は今年度まで札幌市で暮らしていましたが、大学院への進学とそれに伴う転職にあたって来年度から熊本県へと引っ越すことになりました。コミュネット楽創には5年程前から出会い、以降色々な形でお世話になっています。就労支援委員会にも今年度から携わらせていただきましたが、何をしていたかと言えば就労に関わる事を何か手伝った訳でもなく、

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「働く」ことができなくなって感じたこと

「働く」ことができなくなって感じたこと

 「このままだと危険な状態です。明日から仕事は休んで自宅で安静にしてください。でないと入院になりますよ」
 とある日の妊婦検診で突如言い渡された言葉だった。不調の自覚は全くなく、毎日仕事に行き、研修に参加し、休日も友人と出掛けたりと妊娠前と同じような生活をしていた。それが原因なのかはわからないが、とにかく急に仕事に行くことができなくなり、半ば他人事のように職場へ連絡をし、上司や同僚の配慮もあり長期

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札幌市の就労系障害福祉サービスの今後について

札幌市の就労系障害福祉サービスの今後について

はじめに 2006年に始まった障害福祉サービス(当時、障害者自立支援法)は、すべての障がい者が、自身で必要とするサービスを選択すること、身体・知的・精神の3障がいのサービス格差をなくしたものとして重要な転換点であった。そしてさらに、制度の名にもある「自立」の要素として「就労」が大きくクローズアップされ、障がい者の一般就職を後押しすることとなった。

 法施行から17年の時間がたち障害者総合支援法と

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2023度日本版個別型援助付き雇用フィデリティ(JiSEF)調査に行ってきました

2023度日本版個別型援助付き雇用フィデリティ(JiSEF)調査に行ってきました

フィデリティ調査とは

 先日、千葉県の就労移行支援事業所(以下、X事業所)にIPSのフィデリティ調査に行ってきました。
 IPSとはご存じの方も多いと思いますが、アメリカで生まれた精神障害者の就労支援モデルです。そしてフィデリティ調査とは、効果的支援を利用者に届けるための組織評価や効果的モデルの再現度を計測し、現状を確認するものです。

 つまり、フィデリティを測定することで客観的かつ体系的な

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IPS実践研修会第5回「トライ&エラー」

IPS実践研修会第5回「トライ&エラー」

9月26日からはじまった、NPO法人コミュネット楽創の就労支援委員会によるIPS実践研修会は、今回が最終回(全5回)となりました。受講者からは「あっという間だった」などの声があり、始まる前から就労支援の話が尽きませんでした。

 いつものように講義のはじめは、前回(「クライエントの可能性(キャリア、願望等))」)の振り返りからです。前回の講義を受けて感じたことを参加者と話し合う中で、講師の本多氏か

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IPS実践研修会 第4回 「クライアントの可能性(キャリア・願望等)」

IPS実践研修会 第4回 「クライアントの可能性(キャリア・願望等)」

 お茶やお菓子を囲みながら、本日もおだやかな雰囲気で始まりました。
 はじめに前回の振り返りを行いました。前回は支援者と元利用者の語り合いが中心となりましたが、元利用者の経歴がユニークなものでありながらも特別なケースということではないことが伝えられました。さらに支援者への質問タイムがとられ、IPSを実践するなかでの支援者や当時の利用者の戸惑いが正直ありながら、職場開拓など実際に動き、同僚同士で学び

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IPS実践研修会 第3回「コンポステラの場合」

IPS実践研修会 第3回「コンポステラの場合」

9月26日からはじまった、NPO法人コミュネット楽創の就労支援委員会によるIPS実践研修会は、今回で第3回(全5回)となりました。3回目ともなると参加者も講義が始まる前から和やかな雰囲気で、共に学ぶ仲間のような一体感も感じられました。今回は4名の方が参加されています。

 いつものように講義のはじめは、前回(「どうしたら就活に踏み出せるか(支援者も含む)」)の振り返りからです。支援するひとり一人の

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IPS実践研修会 第2回「どうしたら就活に踏み出せるか(支援者も含む)」

IPS実践研修会 第2回「どうしたら就活に踏み出せるか(支援者も含む)」

NPO法人コミュネット楽創の就労支援委員会では9月26日より、コンポステラでIPS実践研修会を隔週火曜日全5回シリーズで開催しております。参加者は5名、どなたもIPSに関心を持つ障がい者支援職の方々です。

第一回は「障がい者が働けるという哲学」というテーマでした。
今回、第二回は「どうしたら就活に踏み出せるか(支援員も含む)」というテーマです。
ウォーミングアップとして前回の研修内容を振

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IPS実践研修会 第1回「障がい者が働けるという哲学」

IPS実践研修会 第1回「障がい者が働けるという哲学」

NPO法人コミュネット楽創 就労支援委員会では9月26日より、隔週火曜日開催でIPS実践研修会を開催しております(全5回)
今回は、その第1回の研修内容を報告しようと思います。

受講対象は、医療、福祉、労働で障がい者就労支援に携わっている方になっています。IPSとはアメリカで生まれた科学的根拠に基づいた精神障がい者の就労支援モデルです。今回、興味を持って受講された方は5名でした。どの方も熱意溢れ

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僕(濁乃れざいす)が自身の就労について思うこと

僕(濁乃れざいす)が自身の就労について思うこと

 障がい者として今の会社に就職したのが2012年10月です。その時から2023年の現在まで失業していません。

 ひょっとしたらnoteの閲覧者からは、僕は楽創の事業所の元サービスユーザーとして「楽創さんにはお世話になった」とか「僕は就労に向けて努力しました」といった話を期待しているのかもしれないと思います。

 しかし、今回はその期待には応えられないのではないかと思います。

 僕は「自分の就労

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