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創作

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僕の大切な友達が 言った 「毎日1話書いて1000話まで行ったら 面白い事が起こるよ 俺も毎日1つ作品を作って 1000作った後に 実際そーなったし だから 誰が何を言おうが 1… もっと読む
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#交通事故

【どうやって生きますか】 #974

【どうやって生きますか】 #974

「なぁあの芸能人はなんで死んだんやろなぁ」

「さぁ…なんや辛い事があったんとちゃうかしら」

「辛い事なぁ…」

それはまだ僕が脚を失う前の事だった

僕は強豪サッカー部のキャプテンを務めていてインターハイにも3年連続出場している
ただ残念な事に全国優勝は手に入れられなかった

恐らくこのままJリーグの選手になるんだろうなと
あれほど夢見ていたJリーガーがいよいよ現実味を帯びてき始めると
何故か

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【私にとってのリアリティ】 #952

【私にとってのリアリティ】 #952

自分は存在する筈なのに
誰にも気付かれず
声をかけようが届かず
自分という存在が無かった事になってしまっている状況か

世界中の人々が全て居なくなり
自分だけになってしまっている状況か

どっちが良いか聞いてくる奴が居た

どっちも嫌に決まってるじゃないか

だが今の私はほぼそれに近い状態である

いつものように朝起きて
朝ごはんを食べて身支度をし
電車に乗る為に駅まで15分ほど歩く

その途中の

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【私の右足を知りませんか?】 #936

【私の右足を知りませんか?】 #936

私は中学生の頃
そこそこモテた
他所の中学からも見にきたりしてた
自分じゃ無いと思ってたんだけど
友達が教えてくれた

しかし私の人生は高校生になって一転した

交通事故にあったのだ
高齢の男性が運転していて
いわゆるニュースなんかでよく言うブレーキとアクセルを間違えて
私と友達が巻き込まれた

意識が戻った時にはもう私の右足の一部は無くなっていた
顔にも大きな傷が出来てしまい
包帯でグリグリ巻に

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【パン屋というお父さん】 #897

【パン屋というお父さん】 #897

お父さんはとても家族思いで優しく
近隣の住人からも評判が良かった
私たち姉妹も愛情を注いでくれていたし私たちもお父さんが大好きだった

お父さんはお母さんと一緒にパン屋を経営している
お店のパンも評判が良く
時々雑誌や新聞にも載った

お店のパンは店でも販売するが近くのホテルにも卸している

ホテルにはお父さんがいつも配達に行っている

今朝も朝早くホテルに配達に行った

ホテルに配達を終えたお父

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【紆余右折】 #789

【紆余右折】 #789

もうひとつ早い電車に乗っていたら
あの角を曲がらなければ
待ち合わせ場所をあそこにしなければ

色んな後悔をしていても
現実は現実として今の自分は存在する

何でもない1日だった人の方が多いだろう
誕生日の人
結婚記念日の人
そんな人も居るかもしれない

僕は生涯忘れる事のできない不幸の日となった

知らない間に目覚まし時計を止めていた
いつもよりぐっすりと眠っていたようだ
よっぽど昨日の残業で疲

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【たったひとつの出来事】 #784

【たったひとつの出来事】 #784

彼女にフラれここ最近ムシャクシャしてお酒に逃げていた
毎日毎日あおるように飲み
次の日は酷い二日酔いで出勤

俺の勤めている会社は小さな運送会社
短距離走の契約事業者間の配送を担っている
会社は社長をはじめ和気あいあいとした雰囲気の職場だ
その分社員に対して厳しい指導などは無く良くも悪くもルーズな状態であったので俺みたいに二日酔いで出勤してもさほど気にする人間も上司も居ない

この日は二日酔いとい

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【当たり前じゃない日】 #771

【当たり前じゃない日】 #771

ヘッドフォンで音楽を聴きながら
スマホをいじって歩いていたら
カラダが吹っ飛んで宙を舞った
そしてとても長い時間感覚を経て
僕は地面に叩きつけられた

でも実際には記憶が飛んでおり
目撃者の方の証言で後に知った

僕は交通事故に合った
僕を引いたクルマは逃げた
1週間後犯人は見つかり逮捕された

僕はこの事故で右脚を失った
凄いショックだった
何もやる気が起こらない
それまで付き合っていた彼女は僕

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【誰かの交差点】 #758

【誰かの交差点】 #758

前が向けない

何年経ってもクヨクヨしている

前の晩夜更かししなきゃ良かった
寝坊しなきゃ良かった

僕はあの日朝起きれなくて急いで家を出た
朝ごはんも食べず自転車を走らせ学校へと向かった

ヤスシは小さい頃からモテた
特に中学生になってからは上級生から告白されたり
他校の生徒がわざわざ見に来るくらいモテまくった
容姿もそうなのだがサッカー部での活躍が彼をより目立たせる事となった

まるでJリー

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【私はどうなんだ?】 #603

【私はどうなんだ?】 #603

どうしても許せない事がある…

会社の友人の結婚式の二次会に出席したら
たまたま新郎のお友達の中にヤスが居た

田舎が嫌で大阪に出てきたのに
なんであの田舎のヤスが居るのよ
しかも女連れで

向こうも気が付いたみたいで
ちょっとビックリした顔した後に
ニコッと笑って
ペコッと会釈した

私はシカトした

一気に気分の悪い二次会となった
もう帰ろうかしら
私1人帰ったところで
誰も気にはしない

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【という女】 #517

【という女】 #517

「手を離さないで」

「離すもんか」

「私…
死んじゃうの?」

「何を言っているんだ
大丈夫だよ」

「だってぇ」

「大丈夫だから」

「だって
もう良いよ」

「なにを言っているんだ
大丈夫だよぉ
大丈夫なんだって

クソッ…」

その後
彼女は息を引き取った
バックには
感動的な音楽

涙する私

「佐藤さん
検温の時間です」

「はいっ」

私には
このテレビドラマみたいに
彼氏はいな

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