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ヲタクの戯言

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本、ラジオ、アニメ、フィギュアスケート、いろいろ詰め合わせ。
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#エッセイ

「池袋シャーロック」3話と4話をみた

「池袋シャーロック」3話と4話をみた

どこも行けないこんな世の中じゃ、ポイズン。
そんなことを言っても仕方ないので、配信イベントを楽しむ今日このごろ。

今日は全6話構成の朗読劇「池袋シャーロック 最初で最後の事件」File03、File04を堪能した。
File01とFile02の感想はこちら。↓(※ようやくnoteの引用機能を覚えた)

File.03「遺され組合の帰還」
冒頭、ホームズ役の北崎教授がいない……だと……!?
まさか

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ふつうじゃない私たち

ふつうじゃない私たち

ここ最近、自分がオタクだと言うと「わー腐女子だー」と言われることが多々ある。

腐女子とオタクは同義ではない。

場合によっては悲劇が起こるので、ことばの定義は正しくご理解いただきたい。

そして実のところ、私はBL作品をあまり好まない。
これはラブコメを好まないのと同様の理由だ。
どちらも「面白ければ読む」。
でもミステリーのように、ジャンル名を聞くだけでときめきはしない。
虚構にしろ現実にしろ

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蝶々夫人と演劇の灯

蝶々夫人と演劇の灯

朗読歌劇「マダム・バタフライ」。声優さんによる朗読劇とオペラのコラボレーションという、新たな試み。
予断を許さない状況の中、万全の対策を講じ開催された。

1月9日、神奈川県は杉田劇場。
まず手指消毒、検温の後に通知アプリのインストールや連絡先の提出。
入場時もチケットはセルフもぎり、かなり徹底した対策がなされている。

入場すると、もともと小さな劇場なのに加え、そして観客数も相当絞ったようで、実

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『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』読了

『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』読了

2200万DLを誇る一大スマホゲーム「FGO」、誰しも名前くらいは聞いたことがあるだろう。
でもこれはもともと、TYPE-MOON「Fate/stay night」より連なるFateシリーズのひとつだ。
このFateの世界で、どの世界線であれロンドンが舞台となると顔を出すお方の存在をご存じだろうか。

ロード・エルメロイⅡ世という男第四次聖杯戦争で征服王イスカンダルを召喚し、生存者となったウェイバ

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大きくて小さな戦士へのことほぎ

大きくて小さな戦士へのことほぎ

12月17日は、宇野昌磨選手のお誕生日である。
……え? もう23歳!? 嘘でしょ!!??
まだノービスの頃、羽生選手と一緒に全日本ジュニアの表彰台に乗ったの2009-10って、とっくに10年経ってたん!?

光陰矢の如しとはまさにこのこと。
不肖私めも年をとるわけだ。

お生まれになったときは未熟児で、小さな体で本当にがんばって生き抜いたのだと思う。
そして、それは今も。
たしかに、日本人の平均

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池袋で深淵を覗き込んだはなし

池袋で深淵を覗き込んだはなし

「ベントラ、ベントラ、スペースピープル。こちら池袋ミクサライブ」

12/22、冬至の翌日。
なぜか私は池袋のミクサライブにいた。
いや「なぜか」も何もなく、自分でチケット申し込んだからなのだが。

「ムーミクサ」File04、4回目にして初の有観客イベントに馳せ参じた。
なかなか愉快なイベントだったので、拙いが覚書でも。

参加理由:カレーに唐揚げ理論・浪川大輔さんが好き
・「月刊ムー」も好き

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見つかりません

見つかりません

チケットを紛失した。

コロナ禍で2021年に延期したスターズ・オン・アイス(以下SOI)と、プリズム・オン・アイス(以下POI)。
「チケットはお手元で保管してください」とのことで、まとめて一緒に保管していた。

ところが家の片付けをしたことが災いし、本日現在チケットは行方不明。
鞄の中も机の中も、ずっとずっと探しているのに見つからない。
こればかりは、検索しても見つからない。

1年間、私の手

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【おすすめマンガ】「変わり者」の人間讃歌

【おすすめマンガ】「変わり者」の人間讃歌

『天才柳沢教授の生活』のすゝめ

(長期連載なのでベスト盤からおすすめ、と思ったら絶版という悲劇。)

主人公・柳沢良則氏はY大経済学部教授。
朝6時に起床、夜9時に就寝と規則正しい生活を送る几帳面な人物であり、法と理屈と秋刀魚をこよなく愛する人物だ。
しかし決して四角四面のツマラナイ人物ではない。
一見頑固に見えるかもしれないが、ただ理を重んじるだけなのだ。
そして理を重んじるからこそ、誰が相手

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元・阿呆学生の戯言と自己受容

元・阿呆学生の戯言と自己受容

我ら元・阿呆学生のバイブルが課題図書とあらば、もう万難を排して記事を書かねばならぬ。恋人が泣き縋ろうが、上司が怒鳴り込もうが、この任務の前には些末なことだ。だが、いささか見るに堪えない。
責任者はどこか。ここだ。

森見登美彦『四畳半神話大系』(KADOKAWA)

我こそは吉田神社の麓で無為な時を過ごし、鴨川デルタで友と日本酒の一升瓶をあけ、下鴨神社の古本市を闊歩し日々を過ごした阿呆である。

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ラジオと虚実皮膜の論

ラジオと虚実皮膜の論

今日、日経クロストレンドでこんな記事を読んだ。

私はここで近松門左衛門「虚実皮膜の論」を思い出した。ここでこの論について語れるほどの知識は私にはない。ただ、私は虚構と現実のあわいの、微妙なひだを描くところに芸の真髄はあるという主張だと理解している。

フィクションにリアリティを求め、ノンフィクションに劇的な出来事を求める民衆のあり方は、今も昔も変わらない。一芸を極めた者が今も昔も同じところに行き

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ラジオ「つま塩」400回によせて

ラジオ「つま塩」400回によせて

先日、ラジオと虚実皮膜論について書き散らした。奇遇にも愛聴するラジオ番組の節目とも重なったゆえ、今回は愛と敬意を込めて一筆したためようと思う。

私は音声よりも文字で物事を認識するほうが得意だ。ラジオや音楽を聴いてしっかりと味わうのは、どちらかというと不得手である。しかし、そんな私でも長年愛してやまないラジオ番組がこちら。

「森久保祥太郎&浪川大輔 つまみは塩だけ」
(ラジオ大阪 毎週土曜23:

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銀盤の戦士たちから教わったこと

銀盤の戦士たちから教わったこと

フィギュアスケート、中でもシングル競技のファンになって、もう20年近く経つ。
最初は幼少期にTV画面で偶然見かけた、ロシアの男子選手2人の宇宙人大戦争がきっかけだった。
その偶然から沼にハマり、今となっては心の必須アミノ酸。
今週末も、東日本フィギュアスケート選手権の配信にずっとかじりついていた。全日本への切符を手に入れたみなさん、おめでとうございます。

そんな愛すべき競技から、私が学ばせてもら

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すべての物書きは翻訳家に学べ

すべての物書きは翻訳家に学べ

この本を多くの人に読んでもらうためなら、タイトル詐欺との批判も罵倒もすべて甘んじて受け入れよう。

岸本佐知子『ねにもつタイプ』。

何度も読み返してしまう、座右の一冊。
なんてことはない随筆に見えるかもしれない。
なにげない日常の切り取り方。
それを綴る軽妙洒脱な筆致。
その圧倒的センスに平伏するほかない。

今回は、その中でも特におすすめしたい話を2つばかり、さらりとご紹介。
1本の話で、たっ

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『動物のお医者さん』おすすめポイント7選

『動物のお医者さん』おすすめポイント7選

人生で初めて買ったマンガは、佐々木倫子『動物のお医者さん』だった。

たぶん自分が生まれた頃に連載されていたマンガなのだが、これは時代を超えても愛される名作だ。
今回は独断と偏見に基づき、おすすめポイントを7つ挙げてみた。

1.獣医学部が舞台獣医学部。それは、未知の世界。獣医学部がある大学自体、レアだもの。
豚の尻尾事件とか、牛の出産とか、馬が髪の毛毟る話とか、読んでみたくないかい? 

2.奇

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