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Hota
2021年5月31日 20:29
それぞれに個性や経験を持ったひとりひとりが、それぞれに日々違うことをやって生きているのに、日中には太陽、夜には月がみなを平等に照らしている。いつ何時も、空を見上げれば、この当たり前に気付かされる。
2021年5月30日 11:16
大学で敬愛していた美術史家の先生の言葉。最近の子は花の名前を知らない。愛着を持っていない。なぜならそれは彼ら、彼女らにとってリアリティを持たないからだ。例えば、子どもが生まれる前と、生まれた後では子どもに対するリアリティが違う。子どもが生まれるというリアリティに接することで、愛着が湧くし、名前をつけたくなるのは当然だろう。同様に、花に愛着があれば名前を知りたくなるはずなのだ。私は絵画もそう鑑
2021年5月28日 17:27
ここ最近、鬼のように忙しい。仕事面では全然上手くいかないながらも大きなプロジェクトのディレクションを担当させてもらい、趣味面では読書会と映画感想会に向けて読書・映画鑑賞、そして余った時間でやっと自分の好きなことに打ち込めるという日々だ。5月も終わりか、あっという間だった。でも後悔は一つもない。凹凸が激しい道のりも、過ぎ去ってしまえば地平線に過ぎない。忙しさはすべてを忘れさせてくれる。そこには苦難や
2021年5月27日 08:47
落ち葉。この文字を見れば自明に「落ちている葉っぱ」を思い浮かべる。しかし、落ち葉をじっくり見つめてみると、一枚一枚形が違う。元々の形状も違えば、ヒトに踏まれて歪な形をした落ち葉もある。何ひとつ同じ形状のものはない。「落ち葉」という概念によって一つの形を思い浮かべるが、現実を見ればその言葉には無数の形が内包されている。何気ない自然も、よくよく見れば我々ヒトと何ら変わらない。
2021年5月26日 17:45
僕は日常生活の中で見聞きして感じたことや思ったことは、必ずメモを取るようにしている。そんなメモをふと見返してみると、「電車の空席 組織」の文字が。いつ、何のために、何を思って書いたのか全く分からない。メモは忘れないためにつけているはずなのに・・・
2021年5月23日 11:31
自宅を退去することになり、昨日は引越し業者さんに荷物を運搬してもらった。事前に荷物を敷き詰めた10数個のダンボールは引越し屋さんによってすらりすらりと部屋から無くなっていった。業者さんが行うベッドの解体、冷蔵庫や洗濯機の梱包、運搬は軽やかで、ひとつひとつがさながらダンサーのような俊敏で華麗な動きで芸術的様相を帯びていた。傍にいた僕はただただその動きに魅了され、ひたすら呆然と眺めていた。運搬費は
2021年5月22日 07:25
僕は昔から絶望的に算数と数学が出来ない。空間把握能力や解法のひらめき、系統立てて問題を解くのがどうも苦手らしい。大学受験では苦手がゆえに全教科中で一番勉強時間を投下したが、全く成績は伸びなかった。結局、数学が課されている大学には合格したのだが、実態は1割くらいしか得点出来ていない数学を、ほぼ満点だった英語が補ったに過ぎなかった。大学での数学の授業は解法暗記ゲーだったので、何とか切り抜けてこ
2021年5月21日 16:04
昨晩はこよなき甘美な夢を見た。夢よ、醒めないでくれと何度叫んだことか。現実世界では醒め切ってしまったものも、夢の世界ではありありと実態として現れてくれる。たとえ何か大切なものが儚く消え去っていったとしても、無意識に刻まれている限り、そしてその再現を切に願っている限り、それは永遠に私のものであることに変わりはない。
2021年5月18日 17:03
学ぶことは人を謙虚にするなぁとつくづく思う。何かを知ればその分野の第一線で活躍する人々を必然的に知るわけで、それに比すればいかに自分が無知であるかを突きつけられる。小説を書こうと思えばダンテや漱石の筆致に舌を巻かざるを得ないし、作曲をしようと思えばモーツァルトやベートーヴェンなどの巨匠に挑まなければならない。それほど先人たちが築き上げてきたものは大きい。ニュートンはそれを「巨人の肩の上に立つ」と表
2021年5月17日 14:34
僕はフルトヴェングラー指揮のブラームス交響曲第1番をこよなく好んで聴いているのだが、それを音楽通の方々に話すと「濃厚な音楽が好きですね〜」と返される。フルトヴェングラーもベートーヴェンを目指したブラームスもドイツ人であり、難解で深淵なドイツ哲学の系譜を継いでいる。これを受けて、高尚なドイツ文化に傾倒していた時期を思い出した。あぁ、ショパンが好きですと言っておけばいいものを・・・
2021年5月16日 08:56
数ヶ月前からどハマりしているクラシック音楽。ただ厄介なことに、今時クラシックはサブカルとも言えるほど聴く人が少なく、聴きはすれど誰かと語り合うことは一切なかった。そんな中、驚いたことに会社と同僚とお客さんにクラシックに造詣が深い方がいらっしゃって、ここぞとばかりに喋り倒した。同僚とは夜通し語り合ったし、お客さんとは共通の趣味を通して一気に距離を詰めることができた。サブカル好き同士が強固な繋が
2021年5月15日 11:58
今週は3日間、都内の大きなイベントで仕事をしていた。何百人と話したのか分からない上に、B2Bの仕事で全員初対面なので終始気を遣わなければならない。いやぁ、疲れた。昨日は帰宅した瞬間に爆睡した。ただ、見知らぬ人に自社のサービスに興味を持ってもらうべく説明する日々はとても充実したし、心躍る気持ちで仕事することができた。そんなイベントには外国人の方もぽつぽつ来訪されており、積極的に声をかけて英語で会
2021年5月11日 08:15
髪を切る美容師と髪を切られながらスマホを見ているお客さん。人と人が鏡越しに面と向かっているのに、全く意に介さずお互いがそれぞれの仕事をする。その2人の関係はさながら屍のようだった。我が身を振り返ると場面場面で自分自身が屍になってしまっていたことに気がついた。他人は自分を写す鏡である。
2021年5月10日 08:00
先日、古本屋の店主と会話している中で岡潔、小林秀雄、加藤周一の話に花を咲かせた。その中で店主の方がポロッと「このコロナ禍の状況に対して彼らは何と言うんだろうね。私はこんなことを友人たちとこーでもない、あーでもない、と話したりしてるよ。」と語った。この時僕はハッとして「帰らぬ人となった先人を現代に生き返らせることはできないが、彼ら彼女らが書いた文章から想像力を使って現代に生き返すことはできる」という