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パンダ型の乗り物遊具を通して生まれた〝動き〟
3歳児クラス(年少)〜5歳児クラス(年長)までの異年齢児保育をしている園での、ある日の場面。この日は20名弱の子どもたちと近所の公園へ。3歳児クラスの子どもたちは、それまで行なっていた個の遊びから、だんだんとモノを介した小集団の遊びへと変化してきたように感じています。そして、その様子を眺めていてとても興味深い場面がありましたので、文章にまとめてみました。
※なお、トップ画像はnoteの「みんなの
おもちゃコンサルタント取得and今後やっていきたいことのビジョン
8月末から毎週土曜日、全4回の日程で開催された「おもちゃコンサルタント」養成講座を受講し、昨日無事におもちゃコンサルタントの資格を取得することができました‼️
どの講座も本当にたくさんの学びがあり、あっという間の4日間でした。もう毎週土曜日、東京おもちゃ美術館に通えないのかと思うと寂しいです。けれど、これまでも度々訪れていたおもちゃ美術館がまるで実家のように感じられるようになったため、また近いう
「ひらめき」「創造性」から考えた〝動き〟〜『コミュニティ・オブ・クリエイティビティ』と出会って〜
様々な視点や具体的な事例を交えながら「ひらめき」や「創造性」について考える扉が開かれていく『コミュニティ・オブ・クリエイティビティ』(編著:奥村高明、有元典文、阿部慶賀、日本文教出版、2022年)に触発され、私も「ひらめき」や「創造性」についてあれこれ考えてみました。
この文献でも大切にされている、「ひらめき」や「創造性」は個人の頭の中で生まれるというよりは協働・共創造のプロセスにおいて創発的に
レッジョ・エミリア現地研修から2年…②~「研究者」としてのこども観と至適な応答性〜
しばらく私自身の自己紹介についてのブログが続きましたが、今回から少しずつ2年前に訪れたレッジョ・エミリア現地研修の振り返りをまとめていきたいと思います。
第1回目の振り返りブログでは、導入として「生産性を中心にした台形型のライフサイクル」という発達観と「銀行型教育」という教育観について考えていきました。
今回のブログでは、これらとは対照的であるレッジョ・エミリアの発達観・教育観について、現地研
レッジョ・エミリア現地研修から2年…③~レッジョ・エミリアで大切にされている「美」「アート」観考察~
前回の投稿から、かなり間が空いてしまいました…!大変申し訳ございません。
先日、オンラインでレッジョ・エミリア研修を通して学んだことを報告させていただきました。以前のレッジョ関連のブログ(https://note.com/pegasus19/n/n8cc498df83f3)の最後に「次回はプロジェクトとドキュメンテーションについて…」と書いていましたが、オンライン報告会の流れを受けて、先にレッジ
ルールについて考える〜固定化・絶対化、独裁化を越えた〝動き〟として捉える視点についての一考察〜
ルールってなんだろう…。学校現場と放課後の現場の双方を経験している立場から、その難しさに直面することがあります。今回のブログでは、ルールが固定化・絶対化されている状況と、表面的にはルールがない状況との比較をした上で、私自身が持っているルール観を、こどもたちとの遊びの事例や、レッジョ・エミリアの「権利 diritti」という価値観を通してまとめていきたいと思います。今回もかなりの長文なので、もし読み
もっとみるこどもたちが生み出す遊びの”動き”と「ピアッツァ」
しばらく間隔が空いてしまいました💦
遅くなってしまいましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新年最初のブログは、遊びの混ざり合いと「ピアッツァ(広場)」について書いていきたいと思います。
遊びを取り巻く様々な囚われ「このおもちゃとこのおもちゃを混ぜて遊んだらいけないんだよ!」「折り紙は折るもの!絵を描いてはいけません!」「一度始めた遊びを抜けるのはダメ!抜けるなら、もう入らないで!
私の人生に影響を与えた本
私自身の歩みを本とともに振り返る私は、高校生まではほぼ本を読みませんでした。部活や勉強で忙しく、また自分にとって本を読む必然性を感じるほど心震えるようなものが見えていなかったからかも知れません。しかし、大学生になってこどもたちと関わるようになり、「こども理解」と「自己理解」を行き来する中で、次第に「より深く考えたい」という思いから専門書を中心に読むようになりました。まだまだ読書量は少ないですが、今
もっとみるフレネ教育研究会に参加させていただきました
今日はフレネ教育研究会に初めて参加させていただきました。今まで興味はあったものの、なかなか接点がなかったため、たくさんの学びを得ることができました。その中でも特に自由テクストが持つ2つの可能性について、私自身の学びや興味関心がある分野と結び付けながら考えました。
マリオ・ローディの実践〜「個からコミュニティへ」のきっかけとしての自由テクスト〜午前中は、フレネのアプローチから学びイタリアで実践され
2歳児クラスの子どもたちが紡いだ影と光の探究物語
ある日、2歳児クラスの帰りの会で『かげはどこ』(文:木坂涼、絵:辻恵子、福音館書店、2016年)を読みました。
すると、何人かの子どもたちが、その後の合同保育の時間に「影、あったよ!」と呟き、大喜び。絵本の世界と現実世界とが繋がった瞬間に感動しました。そこで翌日、もう一度この絵本を読んで、園内にある影を探してみようと子どもたちに提案してみました(全員ではなく、もう1つの活動と選択制にしました)。