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映画感想

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2022年8月の記事一覧

映画「DC がんばれ!スーパーペット」感想 ペットとヒーローと愛情表現の難しさ

映画「DC がんばれ!スーパーペット」感想 ペットとヒーローと愛情表現の難しさ

DCヒーローとして、スーパーマンやバットマン、フラッシュが存在する。今回は、スーパーマンのペットのクリプトが主役だ。意思疎通ができるだけあって、スーパーマンと連携が取れる。DCヒーローも活躍するが、メインはペット達。不思議な石の力で能力を持った動物が活躍する。わたしは、ペットが可愛く、強さよりも優しさを持った存在だと認識した。印象に残ったのは、猫でなく犬が主役であること。猫は気ままのイメージで、本

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映画「ハウ」感想 イヌと下手な生き方と大切なこと

映画「ハウ」感想 イヌと下手な生き方と大切なこと

ハウで印象に残ったのは、ハウの飼い主の民生の生き方だ。ハウは行方不明になった1年ぐらい後に、民生が売却した一軒家に帰ってくる。すでに、別の家族が住んでおり、そこの子供に拾われることになる。結局、ハウとは別れるわけなのだけど、もっとやり方はあったはず。そもそも、リードを外したまま、民生が寝ていたためにハウは行方不明になってしまった。なんだか不注意が多く、同じ犬を飼っていた身としては違和感がある。ハウ

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映画「異動辞令は音楽隊」感想 阿部寛と音楽隊と警察官

映画「異動辞令は音楽隊」感想 阿部寛と音楽隊と警察官

鑑賞前とイメージのギャップがあった。コミカルに異動した刑事を描くのだと思っていたが、まったく違った。かなりシリアスで怖いぐらいだった。音楽隊とアポ電強盗が主軸で、コミカルさがほとんどない。阿部寛演じる成瀬が音楽隊に異動して、刑事の仕事がまったくできなくなり、挫折することから始まる。紆余曲折あって、音楽隊として、ドラムに向き合うのだが、いろんな人間関係からアポ電強盗の犯人を確保し、コンサートを疲労し

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映画「ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV」感想 ロッキーとボクシングと野生

映画「ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV」感想 ロッキーとボクシングと野生

ロッキーは久しぶりに観た。過去にビデオで観たことはあるが、本作は初めてだ。ロッキーとエイドリアン以外キャラが分からない中で、物語は面白かった。ボクシングは映画でも面白いなあと感じた。最近は、ヒール的なボクサーも減ったと思う。友の仇打ちかと思ったら、ボクシングを通じた対話なのがびっくりした。最初はロッキーのファンはゼロで完全アウェーだったのが、ロッキーの気合、野生、ボクシングを見ていくにつれて、観客

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映画「トップガン マーヴェリック」感想 トム・クルーズによるエンタメとIMAXカメラと臨場感

映画「トップガン マーヴェリック」感想 トム・クルーズによるエンタメとIMAXカメラと臨場感

トップガン マーヴェリックが興行収入が日本で100億円を突破した。流石に劇場で観れる回数は減っているが、数週間前にはドルビーシネマなどはかなりお客さんが入っていた。びっくりするぐらい人が詰め掛けるいるから、トップガンは映画好き以外にも刺さっていると感じる。若い人も多いのが特徴だ。映画館には、若い世代がいて、人気作なのだなあというのが分かる。前作を知らなくても、本作だけで内容を理解できるのが強みだ。

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歌舞伎『三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たち』感想

歌舞伎『三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たち』感想

初めて歌舞伎を観たが、中々に面白かった。三谷かぶきということで、シリアスあり、ギャグありで、三谷作品が好きなら存分に楽しめると思う。時代劇なのだが、現代風な口調で分かりやすく、楽しめる作品になっている。キャラクタ達が知らぬ間に退場したりするから、ああ、もういないのかあと思わせる。コミカルな場面が多く飽きない。

松本白鸚さんが好きなので、出てくる場面が楽しみだった。序盤と終盤で出てくるが、やっぱり

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映画「凪の島」感想 凪という少女と瀬戸内の島と優しい人間関係達

映画「凪の島」感想 凪という少女と瀬戸内の島と優しい人間関係達

観て良かったと思える映画だった。期待はしていなく、ほのぼの系だと思っていた。それが、両親の離婚、友達の母の真実、用務員の過去、祖母が離島で診療所を開いていり理由などが、マイルドかつ優しく描かれている。冷酷な酷い描写はなく、キツい事実についても優しく表現されていて、思わず泣いてしまうぐらいであった。

アルコール依存症の父と対話する主人公の凪。そこに暴力的な表現はなく、父として、医者として向き合う姿

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映画「キングダム2 遥かなる大地へ」 3分感想 戦闘シーンと大沢たかおと時代劇のノウハウ

映画「キングダム2 遥かなる大地へ」 3分感想 戦闘シーンと大沢たかおと時代劇のノウハウ

キングダムは、今までは食わず嫌いだった。どうせ、漫画の実写化だろ?と高を括っていたのだ。それが、休日にたまたま第一作を観たところ、ハマってしまった。剣による戦闘シーン、時代に合わせた衣装、リアルな傷など、描写にビックリしてしまった。るろうに剣心以来の実写化に驚き、何度も考察するぐらいまで頭の中を駆け巡っていった。

日本だと、時代劇では刀を使い殺陣をするシーンが多い。その殺陣のノウハウが活かされて

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京アニのアニメ映画「劇場版ツルネ」3分感想 弓道と師匠と高校生に人気

京アニのアニメ映画「劇場版ツルネ」3分感想 弓道と師匠と高校生に人気

弓道の知識はほぼ無かったが、かなり楽しめた。主人公の湊が、弓道に開花する姿は感動した。ライバルの愁が、弓道は一人の戦いと思っているのに対して、湊は弓道部のみんながいるから揺らがなく弓をひける、自分が駄目なら他のみんなが、他のみんなが駄目なら自分かという境地は苦しみから生まれたもの。道の名前の通りに、奥が深く重い。

弓道は「かぐや様は告らせたい」のイメージだが、塗り替えられた。観て良かったアニメと

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映画「ブライアン・ウィルソン/約束の旅路」 感想 音楽と人生と精神の戦いと

映画「ブライアン・ウィルソン/約束の旅路」 感想 音楽と人生と精神の戦いと

ロックバンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」のメンバー、ブライアン・ウィルソンに密着したドキュメンタリーだった。わたしはリアルタイムな世代ではないが、音楽に対する真摯な態度、年齢によらない音楽に対するこだわりを感じた。洋楽には疎いのだが、ブライアン・ウィルソンが、若い頃も、老年でも変わらずに、音楽へのこだわりを感じた。

音楽は身近なものだ。だからこそ、こだわりがある。ブライアン・ウィルソンのファンならば

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映画「野球部に花束を」感想 監督と3年生と野球部の本質

映画「野球部に花束を」感想 監督と3年生と野球部の本質

完全にギャグ映画だった。まったく予備知識抜きで鑑賞したので、もっと真面目な野球部の生活を描くのかと思ったが、逆に楽しかった。声がデカい怖い監督、反抗を許さない3年生など、このご時世では問題になることばかり。特に、監督がヤバすぎた。わたしは有りえないとくすくす笑っていたが、実際の野球部は違うだろう。たまに体罰などのニュースがトップニュースになるから読むが、野球部では、もっと生々しい事実があるので、見

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アニメ映画「ミニオンズ フィーバー」感想 悪党とミニオンとバイクと

アニメ映画「ミニオンズ フィーバー」感想 悪党とミニオンとバイクと

初めてミニオン映画を観た。かなり面白く観させてもらった。CGの作りは違和感なく、めちゃくちゃ動いていたので、違和感は少なかった。楽しく観れたというのが素直な感想だ。吹き替えも違和感なく、グルーは大阪弁の鶴瓶さんが合っていて、それ以上にワイルド・ナックルズの市村さんには驚いた。俳優でも、吹き替えがめちゃくちゃ上手い役者もいるのだが、市村さんはまさにそれ。最後までカッコよく、ワイルド・ナックルズのため

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アニメ映画「ONE PIECE FILM RED」感想 ウタと赤髪活躍と新世界

アニメ映画「ONE PIECE FILM RED」感想 ウタと赤髪活躍と新世界

ONE PIECE FILM REDを観たが、久しぶりのワンピース映画は面白く、没入できた。やはり、Adoの歌がメインなのだが、物語の重要な要素で、Adoが素晴らしい。新世界がテーマの、広告でお馴染みな歌が印象に残り、CM通りで良い映画であった。歌がテーマで、ウタウタの実は予想通りで、しかし、本質は予想外で物語では最重要な悪魔の実である。事前情報では、ウタはルフィの味方に見えたが、本性を出したとき

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3分で読める 映画「ハケンアニメ!」感想 アニメ作りの現場・臨場感があるか

3分で読める 映画「ハケンアニメ!」感想 アニメ作りの現場・臨場感があるか

アニメ作りの現場アニメ作りの現場は過酷である。コミュニケーションがあっても、実力があっても、スポンサーの一言で全てがひっくりかえることがある。視聴率やグッズ販売などで結果が出なければすぐに打ち切りだ。時間の制約もあり、つくり手には何が残るのか?アニメは見るのは簡単だが、作るのは難しい。

劇中では、過酷な現場が映されるが、こんなものではないだろう。実際の仕事と映画で、乖離のあるのは仕方ない。パワハ

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