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映画「ハウ」感想 イヌと下手な生き方と大切なこと

ハウで印象に残ったのは、ハウの飼い主の民生の生き方だ。ハウは行方不明になった1年ぐらい後に、民生が売却した一軒家に帰ってくる。すでに、別の家族が住んでおり、そこの子供に拾われることになる。結局、ハウとは別れるわけなのだけど、もっとやり方はあったはず。そもそも、リードを外したまま、民生が寝ていたためにハウは行方不明になってしまった。なんだか不注意が多く、同じ犬を飼っていた身としては違和感がある。ハウを探すのを諦めた時も、全力でやったのかと疑問を呈する。あと少し待てばハウは帰ってきたし、劇中でも言われていたが、生き方が下手な印象だ。ハウを探すシーンも今だったら、ネットを駆使して探すべきだし、真剣に探すのは最初だけで、諦めるのが早すぎるように思えた。なんか、6割ぐらいしか本気を出していないようだ。映画開始時に、民生は婚約者に振られて、結婚式場をキャンセルして、自費でキャンセル料を支払うし、なんだか能動的に動いていない。婚約者なのだから、自分と相手の家族に連絡して、法律的な話もするべきだった。そーゆー受け身な生き方でハウが苦しんだのはなんだか納得いかない。あんな大きな犬はSNSにあがるだろうし、電車に乗っていたから、アップされるだろう。民生の不甲斐なさに何だか納得がいかない。

ラストに、以前住んでいた家に越してきた家族にハウがとられてしまう。仕方ないとはいえ、事情を話して、たまに会いに来てもいいか、ぐらい行っても良かった。行方不明になったときに、ペットに埋め込むマイクロチップの話が出たが、それを証拠にして、話し合うなりできたはず。何だか自分が大事なものが無くなるのに、まったく行動を起こさないのはあり得ない。敵を作りなくないからか、まったく意見を言わないのはどうなのか?婚約者もハウも失い何をしているのか。700キロも青森から横浜まで帰ってきたハウに何とか言ってほしい。何かハウがかわいそうだ。予定調和で新しい彼女が出てくるが民生は変わって、能動的には生きてほしい。ハウは少年と幸せに暮らして行くようなので、幸せになってほしい。何だか民生がキビキビ動いていたら、ハウは引っ越す前には見つけられたように思えてならない。ハウはボロボロで怪我もしていた。ハウが健気でならない。ハウのほのぼのストーリーが見たいし、あんなボロボロになったのだから、幸せな姿は見てみたくなるのは自然だ。犬を飼ったことがあるなしで、本作は大きく評価は変わると思う。

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