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京アニのアニメ映画「劇場版ツルネ」3分感想 弓道と師匠と高校生に人気

弓道の知識はほぼ無かったが、かなり楽しめた。主人公の湊が、弓道に開花する姿は感動した。ライバルの愁が、弓道は一人の戦いと思っているのに対して、湊は弓道部のみんながいるから揺らがなく弓をひける、自分が駄目なら他のみんなが、他のみんなが駄目なら自分かという境地は苦しみから生まれたもの。道の名前の通りに、奥が深く重い。

弓道は「かぐや様は告らせたい」のイメージだが、塗り替えられた。観て良かったアニメと言えるだろう。弓道のことはさっぱりだが、映画を観てるとなんとなく分かるし、精神状態が何よりも大切なのが分かった。仕事でもそうだけど、精神が病んでいると、口調が悪くなったり、仕事に粗が出るからほんと重要。まあ、なんでもそうだけど。

弓道の的までが想像以上に長かった。近的だと28メートル、遠的では60メートルと非常に長い。28メートルは学校のプールよりも少し長いくらい。小さな的に当てるのはほんとに超技術である。高校生のレベルの高さがよく分かるし、アニメならではの臨場感があって、物語に入り込めた。

劇中では、男子5人で挑むのだが、それぞれが個性的だ。印象に残ったのは、主人公の幼馴染のメガネ男子。子供の頃に主人公からもらったポッキー菓子の箱を大切に持っていて、重いなあと感じた。最近のアニメでは重い男子女子が出ると話が盛り上がる。愛を重さで表現することで、キャラの愛が分かるからだ。憎しみと愛は紙一重みたいなと言ったキャラがいて、苦笑してしまった。

さらに主人公達のコーチが印象的だ。師匠である祖父に復讐するために、弓道部の部員を育てる。あんな師匠にはならないぞというわけだ。最終的に、弓道が祖父に似ていくのだが、その過程が丁寧に描写されている。どんなに優秀に見えても、感情がある人間なのだから、怒り、悲しむ時もある。主人公達には絶対的でも、人間なのだ。

弓道が素人でも面白さが存分に伝わる映画だった。主人公が覚醒するシーンは美しく、まさに京アニのちからである。映画館には、高校生らしき人がたくさんいた。入場時に学生証を見せていた人がかなり多かったからだ。高校生にも人気なのは意外で、こーゆー日常系部活アニメは共感を得やすいのかもしれない。高校生の時のわたしでも鑑賞したかもしれない。

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