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アニメ映画「ONE PIECE FILM RED」感想 ウタと赤髪活躍と新世界

ONE PIECE FILM REDを観たが、久しぶりのワンピース映画は面白く、没入できた。やはり、Adoの歌がメインなのだが、物語の重要な要素で、Adoが素晴らしい。新世界がテーマの、広告でお馴染みな歌が印象に残り、CM通りで良い映画であった。歌がテーマで、ウタウタの実は予想通りで、しかし、本質は予想外で物語では最重要な悪魔の実である。事前情報では、ウタはルフィの味方に見えたが、本性を出したときの顔はメンヘラっぽくて魅力的だった。歌には過酷な過去があり、それは歌に起因している。ウタの最大の秘密であり、歌を歌うことで、他人を幸せにするという想いを持っている。新世界にファンを導き、幸福にする。手段はどうあれ、目的はあるのだけど、本性は実に自己本位である。自分の考えが、まわりに共感されるとおもっているのだが、仕事もなく、遊んで好きなことを思う存分にできるというのは、堕落の原因でもあり、メリハリのない生活なので、精神的に参ってしまう。小さいころから孤島で生活してきたため、そーゆーことが分かっていない。

ウタは可愛いし、ヒロインの資格は十分にある。ビジュアル、ルフィとの関係性、信念など評価できる点がたくさんあり、それらはウタの魅力になっている。これまでにない、子供の時のルフィと関係あるヒロインだけに、距離感が短く、非常に魅力的である。ウタはAdoで、歌は文句のつけようもなく、新世界はリズムが印象に残る名曲と言えるだろう。かわいいだけではなく、信念もある。事前情報では、かわいく、ルフィの味方のように見えるのだが、良い意味で裏切られるのが、この映画の魅力と言っていいだろう。Adoらしい歌もある。このウタが結構好きで、ギャップがあり、かわいいだけではなくて、自分の思い通りに、ファンやルフィを雁字搦めに身体的にも、精神的にも縛る姿はこれまでにない敵キャラとなって、ルフィ達を苦しめていく。ウタは純粋に嫌なことから開放する目的があるのだが、思春期を孤島で過ごしていたために、世の中のことを分かっていないようだった。

今作での一番の見所は、赤髪海賊団の活躍だろう。シャンクスの戦闘シーンはほとんどなかっただけに、本格的な戦闘シーンはかなり力が入っていた。シャンクスの戦闘シーンモリモリで、今後ゲームに活かせそうな戦い方があった。仲間の戦い方もしっかり描かれていて、赤髪海賊団のファンからしたら、見惚れるぐらいだったろう。ウタとの関係が深く、赤髪海賊団の娘なので、全員が全力なのもいい。シャンクスが「気合入れろよ」と仲間に言うのが印象的なシーンだ。ただし、本作のシャンクス達の戦い方は、色々な見方ができる描かれ方に見えた。悪魔の実の能力者なのかわからないし、ひたすら片腕のみで戦っているので、片腕の秘密が明かされることはなかった。いくらでも原作で後から説明できるようになっている。仲間たちも銃をただ打ったり、肉体を使った単純な攻撃をしていただけで、能力なのか判断できる要素はない。シャンクスだからこそできるだろうと予想がつき、原作からは逸脱していない。シャンクスのかっこよさが再認識された映画だった。



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