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#短編小説
掌編小説 | 梅の花 | シロクマ文芸部
梅の花がいいと言ったら、渋いねと言った。その女は、オフショルダーのカットソーを着ていた。肌には、背中から肩へ這い上がってきたような格好のヘビが彫られている。悪戯な表情のヘビは、もう少しで彼女の鎖骨を丸呑みしそうだ。
「テスって呼んで。ヘビじゃなくて、アタシのこと」そう言って笑った。外人の男の子のような顔。色白で、後ろを刈り上げた金髪のショートヘアがよく似合う。
テスに、わたしはタトゥー入れそ
オバケの文化祭 #シロクマ文芸部
文化祭が近づくにつれ、この学校では毎年「ある噂」が立つ。
「文化祭には『主』がいるらしいよ」
「それ聞いたことある!」
ちなみにその「主」とは 僕のことであり
そして、オバケ だ。
昔文化祭の出し物でお化け屋敷をやったクラスの集合写真に
僕はみんなと一緒に仲良く写った。いい笑顔でよく撮れていたと思う。
普段は驚かさないよう注意を払っているけど、その時は気分が上がり
どうしてもみんなと集合写真