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着物とか、伝統工芸とか。

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職人さんの想いが込められた手しごとは、使うたび、纏うたび、幸せな気持ちになるのです。
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憧れの着物生活、どこ着ていく?

憧れの着物生活、どこ着ていく?

着物に興味ある人は結構多いと思っている。私の周りにも、着てみたいー!って言ってくれる子は多い。

で、だいたい二言目にくるのが、
「でも着ていくとこないしな~」
なんですよね。

いやいや、服だよ!ただの服だよ!
皆いつも服着てるじゃない!

と思ってしまうのですが、かく言う私も、かつては「友人の結婚式以外で着ることなんてあるのか?」と思っていた民なので、ちゃんとわかりますよ、その気持ち。

とい

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着物を着たい。でも草履は歩きにくいし痛いから…という人へ。

着物を着たい。でも草履は歩きにくいし痛いから…という人へ。

着物のハードルは悲しいかな山ほどあるけれど、足元の問題は切実だと思う。歩くのがしんどかったらどこにも行けないもの。

小学生の頃、夏祭りに浴衣を着ていくのがものすごく楽しみだった。けれど同じくらい下駄を履くのが嫌だった。

かならずマメできるし、絆創膏くらいではとうてい守り切れない。せっかくの楽しいお祭り。屋台もたくさんまわりたいのに、歩くのが痛くて痛くて…かといって洋服のサンダルを履くのは負けた

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ちいさな夢。

ちいさな夢。

京都高島屋で開催されていた「文化勲章三代の系譜―上村松園・松篁・淳之」を見に行ってきた。

上村松園さんの描く女性がとても好き。

女性らしい柔らかさもありながら、強い意思がある。
外面的な“女の美しさ”ではなくて、一人の人間としての美しさがあるというか。芯があって、絵の中で生きている感じがするのです。

あと、着物の組み合わせが素敵。
画集を見ていると、ファッション雑誌を見ている気分になってくる

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着物を着たい!着付けはどこで覚えればいい?

着物を着たい!着付けはどこで覚えればいい?

着物ライフ最大の難所、「着付けどこで覚えるの」問題。
着物は、おばあさんのがある。でも着付けができない!という話、結構聞きます。

誰ですかこんなに着付けのハードルをあげた人は!

と、嘆いても仕方がないので、経験上おすすめな方法(というか私がどうやって覚えたか)をお伝えしてみようと思います。

着付け、どうやって覚えた?①大学時代、着物を着る飲食店でアルバイト。

二部式とかではなくて、ちゃんと

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つげぐし使い始めたら、髪質変わったねって言われたよ。

つげぐし使い始めたら、髪質変わったねって言われたよ。

長らく、ホテルのアメニティのブラシやら櫛やらを持って帰って、日常でも使ってるような人間だったのですけれども、数年前につげぐしを買いました。

これがもう、素晴らしくて。

つげぐしって、椿油とかの植物性油を染み込ませているんです。
だから髪をとかすと、オイル効果で髪がしっとりつやーってなる。

毛量が多くて剛毛で、パサーって広がっちゃうのが悩みだったのですが。
くし変えただけで全然まとまりが変わっ

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楽に着物を楽しみたい。補正タオルは必要?

楽に着物を楽しみたい。補正タオルは必要?

着物を着たい!と思って、必要なものを調べて、「うわ、こんなにいろいろ使うのか…」って挫折する人、結構いると思う。

初めこそ教えられたとおりにアレコレ揃えて着てましたけど、だんだんと、「いかに少ないアイテムで楽に着るか」というのを考えたくなるのですよね。

だって、苦しいし、重いし。

街にお出かけ~な時は、襟芯・帯板使わないし、帯枕いらない結び方(銀座結びとか)をする。これらがないだけで相当軽く

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茶道はお金がかかりそうというイメージについて

茶道はお金がかかりそうというイメージについて

スポーツジムでもヨガでもピアノでも、入会金○○円、月謝〇〇円といった具合に、今どき明瞭会計が当たり前。

でも茶道って、そういうのが見えづらいんですよね。

免状の種類がたくさんあって、その度にお金がかかって、先生にも何やら包まないといけないらしい…みたいな、漠然とお金がすごくかかるイメージがありました。

まぁ、ネットで調べれば、実際のところどうなのかを書いてくれてる方がいるのですけれど。

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「ワンピースときどき、着物。」
KIMONO MODERNさんのキャッチコピーめちゃくちゃ好き。
着物も日常着のひとつ。そんな世の中になったらいいな。
▶︎https://www.kimonomodern.com/

途切れてしまう前に。

途切れてしまう前に。

京都に憧れて移住して思ったのは、意外と、都会だな、ということ。

もちろん職人さんとか町家とか文化とか、残ってはいるけれど。

旅行のときには雰囲気あるな~と思っていた祇園や清水寺周辺も、チェーン店とか、ザ・観光客向けな店が結構あって。

1年に1~2回は京都に旅行に来ていたけれど、
食べ物も、お土産も、
あぁ、全然京都の”ほんまもん”を見れてなかったんだなぁって気づいた。

京都に住んでからは、

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着物っていつ着ればいいの?

着物っていつ着ればいいの?

学生の頃から着物に憧れてました。
春を思わせる淡い色に、流れるように花々が描かれた着物。金糸が煌めく古典柄の帯をキリリと締めたら、黒髪をまとめて簪をさして――

楚々とした立ち居振る舞いの女性。百合の花を思わせるような、気品あるたたずまい。

そんな女性像に憧れて、私もいつか着物を、と思っていたんです。

でも、でも。

気付いてしまった。そんな豪華な着物、着る機会なくない?

思い浮かぶの、友達

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きものが好き。でも着る度に、こりゃ廃れるわって思ってる。

きものが好き。でも着る度に、こりゃ廃れるわって思ってる。

だってね、着るの、大変なんですもの。

何本も紐使って胸やら腰やらぎゅうぎゅう締めて、補正のためにタオル巻いて、帯の形つくるためによくわからない塊を装着して。

いやいやいや。苦しすぎるでしょう。

初めて着付けを習ってから10年くらい経ちまして、京都に来てからは休みの日はきものを着るようにしているものですから、だいぶ、着るのには慣れてきました。

いかに苦しまずに着ることができるか。動画を見たり

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