マガジンのカバー画像

アキの詩集

174
タイトル通り 詩集のマガジンです。
運営しているクリエイター

#生き方

言葉の花束ーアキの詩集No.119

言葉の花束ーアキの詩集No.119


1.「ちょうちん代わり」お盆の
お墓参りで

うっかり
ちょうちんを忘れて

家族皆が
動揺したけれど

私は
大丈夫と言った

だって
私は
ちょうちんの火よりも
うんと輝いているから

私が
ちょうちんになれば良いでしょう?

何て
調子の良いことを言って

家族皆を笑わせて

多分
死んだ祖父母も

笑いながら
私についていってくれたんだろうね

2.「今を生きたい」楽しくて
幸せいっぱい

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.92

言葉の花束ーアキの詩集No.92

1.「早春を探したい」立春が過ぎても
まだ
風が冷たい

春を帯びた
暖かな風が吹くのは
いつになるだろうか?

大地に
草花の鮮やかな色が
映え始めていないか
探してみたい

まだ
気が早いだろうか?

私は
待ちきれない

探せば
あるかもしれないよ

はやる気持ちを
抑えきれず

寒さの中
一足早い
春を彩る草花が

行ってみようか
春探し

見つけられたら
幸運だ

見つけられなければ

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.84

言葉の花束ーアキの詩集No.84

1.「軌跡の先」夕日色に染まった
空の中

飛行機雲が
すうっと
一直線に伸びていく

その軌跡を
ぼんやり眺めると

途中で
消えてしまった

あなたは
どこを目指して
飛んでいくの?

そう
消えた方に
問いかけても
返ってこない

問いかけられた相手は
空の彼方へと
消えていく

私の知らぬ
遠い異国へと
旅立ったのではないのかしら?

軌跡の先には
何があるの?

そう
思い巡らし

ふふ

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.78

言葉の花束ーアキの詩集No.78

1.「人間になりたかった人形」人間になりたかった
人形がいた

ある時
女神様が
人形に魔法をかけて

人形は
自ら動き
言葉も話せるようになった

人形は
大変喜び

人間にもっと
近付きたくて

人間らしいことを
どんどん真似ていった

次第に
人間らしくなる人形

そうしている内に
人形はふと
気付いてしまった

人間は
人間なのに
どうしてこうも
人間らしくないんだ?

朝から晩まで
働き

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.77

言葉の花束ーアキの詩集No.77

1.「かぼちゃプリンの魔法」待っていました
コンビニスイーツ
秋の味覚

野菜なのに
どうして甘いの?

かぼちゃプリン

まろやかな味わい
なめらかな舌ざわり

カラメルとの
相性抜群

仕事終わりの
自分へのご褒美

あぁ
たまらない

あら?
もう終わり?

かぼちゃプリンの
魔法は一瞬ね

いつまでも
魔法にかけられたかったな

シンデレラも
12時には魔法が
解けていたでしょう?

魔法

もっとみる

言葉の花束ーアキの詩集No.76

1.「瀬をはやみー今はあなたと別れても」

あなたと別れても
またいずれ
会える日が来ます

そう信じて
今は
離れましょう

私達を取り巻く
状況は

流れの速い川のように
めまぐるしく流れていく

私達は
どんな流れであっても
共に乗り越えてきたというのに

今まさに
岩にせき止められて

流れが二手に分かれると同時に
私達は引き離されようとしている

どんな障壁も
あなたと共に
乗り越えて

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.70

言葉の花束ーアキの詩集No.70

1.「私のお気に入りをあげるわ」傘を
バスの中に
忘れてきてしまった

緑と青の花柄が
とてもおしゃれで
気に入っていたのに

ショックだけど
いいよ

私のお気に入りを
見ず知らずの誰かに
差し上げてもいいわ

見つけてくれた人に
ささやかな
プレゼント

雨の中
その傘をさして歩くと

花がぱぁっと開いたように
とても華やかになるの

私だけの
大切なお花だったけれど

見つけてくれた人に

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.67

言葉の花束ーアキの詩集No.67

1.「月の美しさをあなたと分かち合いたい」今夜の月は
とても明るく

淡い光が
闇夜に溶け込んでいる

この月を見て
ふと


親しくしていたあの人は
どうしているか

私と同じ月を見て
同じように
美しいと感じていたら
素敵だなと
思ったのです

今は疎遠になってしまったけれど

月を通して
心を通い合わせることが出来るのであれば

こんなに
嬉しいことはないのです

今夜の月は
きれいだと

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.66

言葉の花束ーアキの詩集No.66

1.「生きていくほど大切な人が増えていく」生きていけば
生きていくほど

大切な人が
増えていく

人を嫌いになるのは
簡単だ

些細なことで
一瞬で
嫌いになるものだ

それに対し
人を好きになるのは
私の場合
結構手間がかかる

人に対し
心を開き
信頼を築いていくのには
時間がかかる

昔の私は
嫌いの人が多くて

だからこそ
生きづらくて仕方なかった

でも
今は
嫌いな人は若干いても

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.65

言葉の花束ーアキの詩集No.65

1.「守るために闘うこと」守りたい人や
守りたいもののために
闘うとなると

たいていは
誰かを傷つけたり
何かを壊さなければ
なし得ない

何かを得るには
何かを失う必要がある

その法則が
古来から今まで
ずっと続いてきて

人は
戦争とか
色んな過ちを経て

守りたい人やもののために
闘ってきた

その守ってきた人やものの
礎には
どれだけの犠牲があるか

考えただけでも
ぞっとする

守る

もっとみる
アキのポエム外伝ー「絶対的正しさの幻想」

アキのポエム外伝ー「絶対的正しさの幻想」

1.「絶対的正しさの幻想」人それぞれ
正しいと考えるものがあり

その信条に従って
生きている

それを尊重し合い
また
お互い影響し合い
受け入れ合う

そこに
平和が生まれる

人は誰だって
発展途上で

この考えが
一番正しいと主張し
頑なに固執してしまえば

そこに
成長は見られない

また
発展途上であるからこそ

これが正しいと主張して
他者に発信して回る行為は
慎重に行うべきと私は思

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.63

言葉の花束ーアキの詩集No.63

1.「蝉時雨」雨上がりの後に

待っていたかのように
いっせいに鳴き出す
蝉たち

自分たちの
生きた証を残そうと

声を振り絞り
懸命に歌う

蝉時雨

優しい風と共に
水のような
澄み渡る音色が響く

心を洗い
涼をもたらしてくれる

心地の良い
音の雨

まさに
蝉時雨とは
言ったものだ

2.「ストレスがどうでもよくなる光景」しとしと降り注ぐ雨

その傍ら
家の中でのんびりと
丸くなってく

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.62

言葉の花束ーアキの詩集No.62

1.「香りのプレゼント」最近買った
白檀という
お香

燃やせば
たちまち
甘く上品な香りが
部屋中に立ち込める

張りつめた
自律神経が
緩んでいくよ

心身が
解きほぐされて

抱えていた
疲れやストレスが
抜けていく

あれ?
全部燃えたのに
まだ
香っている

どうやら
部屋に
残り香があるようで

リラックスタイムは
終わらない

ちなみに
猫にも
香りが染み付いて

頬擦りする度
香り

もっとみる
言葉の花束ーアキの詩集No.61

言葉の花束ーアキの詩集No.61

1.「誰だって幸せになっていい」この世界には

傷ついていい人や
苦しんでいい人

幸せになっては
いけない人なんて

どこにも
いない

誰だって
幸せになっていい

傷が痛いのは
当たり前

苦しければ
のたうち回る

そこから
何かを得ようと
苦行に打ち込むよりも

ささやかな幸せに
気付けるゆとりを持って

幸せを感じることに
努めて欲しい

凄い人に
ならなくてもいい

あなたは
あなた

もっとみる