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#憑依
第236話 隠されていた本当の秘密
毒づいていた。
来る日も来る日も浄化をしても、未だ私の子宮の奥底に憑依しているヤマタ先生の意識に、もういい加減鬱陶しさを募らせていた。
もちろんこの教師の他にもいくつか憑依は残っていたが、スサナル先生との間にある『性』エネルギーをクリアに浄化しようとする度に、必ずといっていいほどヤマタ先生が表面へと浮かんできていた。
「もう!私があなたのお相手じゃないってことは嫌というほどわかってるでしょ
第224話 凍えた命、あたたかく港へ。
あれ、誰だろう……。
私に向けての『嫉妬』と同時に彼に向けての『怒り』の念。
その日の夕方、食事の支度をしようと台所に立っていると、どこからか女性の意識が飛んでくる。そして気がつく。
ああ、あの子か。
……今となっては懐かしい、あきらの卒業式の朝。
エレベーターで校舎を上がると廊下で見かけた光景に、あの時一瞬体が強張った。
まるで恋人のような雰囲気の、スサナル先生と教え子の女の子。
第174話 順風満帆・逆風満帆
春分のすぐ後、あきらの高校は春休みを迎えた。
朝夕の送り迎えから解放されるとその分集中して内観をすることができるのだが、それに伴ってもう一つ、厄介ごとがくっついているのがわかってしまった。
あの日以来、タケくんのビジョンがしょっちゅう頻繁に現れる。あろうことかなんと、けーこのツインレイに憑依されてしまっていた。
ヤマタ先生にしても今までクリアにしてきた他の男性たちにしても、気持ちをわかって
第134話 大丈夫。あなたもいつか必ず。
話しかける。
「R、私がわかる?学校で見たことあるでしょ。あきらの母だよ。
あなたの苦しみが伝わってきたからお話をしにきたんだよ。」
「……あきらのおばさん?」
「そうだよ。私のことをわかってくれたのね。
うちね、親子で何でも話すから、あなたのこともあきらから聞いて知ってるの。
Rの想いがあきらに届かなくて、あなたが苦しんでること知ってるよ。」
一体何度目の、Rに対する自己紹介になるだ
第129話 「ただ、わかって欲しかった。」
「見せつけられてムカつくんだよっ!」
私を介したヤマタ先生の、語気を荒げた声が響いた。
「いつもいつも、お前ら俺に見せつけやがって。
学校内で毎回イチャイチャくっつきやがって。」
そんな『恨み』が次々出てくる。
以前から子宮の右側に宿っていた憎悪の正体はこれかと思った。ここ数年、内科でも婦人科でも原因はわからず、炎症反応すらないのに異常な痛さを放っていたもの。すでに私の脳すら通さずに