Mariko Ishida

思い出は、思い出せなくなったら終わりだ。 何気ない日々に、少しの付箋を貼っていく。 バ…

Mariko Ishida

思い出は、思い出せなくなったら終わりだ。 何気ない日々に、少しの付箋を貼っていく。 バッドエンドなら、続きを書いてしまおう、ハッピーエンドになるまで。

記事一覧

013 アルジャーノンに花束を

この記事は、2017年1月に書いたものをベースにしている。 __________________ 今まで、勉強なんかしない方が良かったのではないか、と思う瞬間が何度かあった。知識をつ…

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012 新卒入社後、8ヶ月で楽天を辞めた理由

1月末に楽天株式会社を退職した。新卒入社後8ヶ月での決断だった。その経緯について書き留めておこうと思う。 なぜなら、この決断の裏にある自分の思考と意思を、忘れたく…

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011 街中を歩いていて死ななければならない理由

大阪の中心地で、女子大生が飛び降り自殺の巻き添えになった。 この一件から思ったことを、記そうと思う。 前記事と同様、彼女個人について語るつもりはない。地元でもな…

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010 飛び降りなければならない理由

大阪の中心地で、男子高校生がビルから飛び降りた。 この一件について、思うことを記そうと思う。 とはいえ、彼という個別具体について語る、あるいは思いを馳せるつもり…

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009 引き出しの中の言葉

「大学で何を勉強してきたの?」 「どんな仕事をしているの?」 そう問われたら、自分がしてきたこと、していること、分野。用意している言葉をつらつらと並べることはで…

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008 公衆電話

ここに椅子を置いた人間は、公衆電話で長電話をする人を想ったのだろうか、誰もがスマートフォンを握りしめるこのご時世で。 小銭と引き換えに得る会話は、どんなものなの…

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007 プログラミングで得た人生の糧

プログラミングの経験のない、むしろプログラミングに対して若干のアレルギーを持っていた私が、3週間プログラミングと向き合った。 この経験を通して、重要なエッセンス…

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006 本当に戻りたい夏

本当に戻りたい夏とはどんな夏だろう。 少なくとも、iPhoneはいらない、MacBookもいらない。GoogleマップもLINEもいらなければ、クーラーのきいたオフィスは不要だし、Net…

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005 写真

なぜ写真を撮るのか。 写真を撮るのは、多分、いつか消えるとわかっているからだ。 なんでもない日のなんでもないことが、いつかどうしようもなく恋しくなるのはわかりき…

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004 新宿

https://www.facebook.com/laughseejapan/videos/466209320606852?sfns=mo 私が終電後の新宿や渋谷を嫌いになれない理由はこの動画に集約されている。 終電逃しちゃいけ…

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003 ソーシャルマーケティングとは何か

ソーシャルマーケティングとは何か、私が大学生活で見つけたことを記す。 大学の専攻は何? に対する私の答えは、「ソーシャルマーケティング」 になる。 様々な分野が存…

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002 卒業論文

社会人1日目にして卒業論文について書くのは不思議に思われるかもしれない。けど書こうと思う。 卒業論文とは、文字の通り「卒業研究の成果として提出する論文」である。 …

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001 問題意識について

「問題意識」この言葉は、SFC生の共通言語だと思う。自己紹介で組み込まれるほど、重要な話題。 「あなたの問題意識は何なの?」 事あるごとに問われ、自身でも問い続けた…

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日々移り変わる感情や思考の何割をそもそも認知していて、その何割を、言語化できているのか。 自分も周りも、常に変わっていく。今日考えていることが、明日には変わって…

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013 アルジャーノンに花束を

013 アルジャーノンに花束を

この記事は、2017年1月に書いたものをベースにしている。

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今まで、勉強なんかしない方が良かったのではないか、と思う瞬間が何度かあった。知識をつけて、考えを巡らすほど、逆にわからないことが増えて、自分のちっぽけさや世の中の理不尽に気付き、哀しく、虚しい気持ちになって、生きるのが不自由になる気がするのはなぜだろう、と。

しかし、2016年が終わる頃、1冊の

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012 新卒入社後、8ヶ月で楽天を辞めた理由

1月末に楽天株式会社を退職した。新卒入社後8ヶ月での決断だった。その経緯について書き留めておこうと思う。

なぜなら、この決断の裏にある自分の思考と意思を、忘れたくないからだ。あるいは、ここで書いたことが、誰かの参考になったり何かを考えるきっかけになればいいなと思う、それがどれだけ些細であっても。

ただし、楽天は社内で扱う情報は基本的に社外秘であり、退職後もその守秘義務はあるので、公になっている

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011 街中を歩いていて死ななければならない理由

011 街中を歩いていて死ななければならない理由

大阪の中心地で、女子大生が飛び降り自殺の巻き添えになった。

この一件から思ったことを、記そうと思う。

前記事と同様、彼女個人について語るつもりはない。地元でもない場所で、友達と歩いていたら突然人が上から降ってきて、直撃して亡くなった、という事実をきいて、あなたは何を思っただろうか。

街中を歩いていて死ななければならない理由など、もちろんどこにもないだろう。

私は一つ、心底思い出したことがあ

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010 飛び降りなければならない理由

010 飛び降りなければならない理由

大阪の中心地で、男子高校生がビルから飛び降りた。

この一件について、思うことを記そうと思う。
とはいえ、彼という個別具体について語る、あるいは思いを馳せるつもりはない。

それはあまりに傲慢だと思うのだ。

ビルのドアをこじやぶって、飛び降りた男子高校生。

私たちはそれ以上の何も、知ることはできないのだから。自分の実感値の情報など、何もないのだから。

だから、個別具体について語るつもりはない

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009 引き出しの中の言葉

009 引き出しの中の言葉

「大学で何を勉強してきたの?」
「どんな仕事をしているの?」

そう問われたら、自分がしてきたこと、していること、分野。用意している言葉をつらつらと並べることはできる。そして、そのどれもが、社会的な課題が絡められている。

だけど、気付いてしまった。

本当は、社会課題の解決の方法よりも、心に傷を抱えたたった一人への寄り添い方を知りたい。知りたかった。

今はまだ、未来の為にどうすればいいのか、見

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008 公衆電話

008 公衆電話

ここに椅子を置いた人間は、公衆電話で長電話をする人を想ったのだろうか、誰もがスマートフォンを握りしめるこのご時世で。

小銭と引き換えに得る会話は、どんなものなのだろう。LINEの通話ボタン一つ、電話帳のコールボタン一つで済むはずなのに、人はどんな気持ちで番号を打つのか。コミュニケーションの手段なんて五万とある中で、公衆電話でなけれならない理由があるんだろうか。

LINEが無かった頃の思い出、期

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007 プログラミングで得た人生の糧

プログラミングの経験のない、むしろプログラミングに対して若干のアレルギーを持っていた私が、3週間プログラミングと向き合った。
この経験を通して、重要なエッセンスを得られたので、備忘録として残しておこうと思う。

プログラミングの具体的なコーディングや開発したアプリについて書くつもりはないが、基本情報に触れておくとこうなる↓

・言語:Java,HTML,CSS
・フレームワーク:Spring Bo

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006 本当に戻りたい夏

006 本当に戻りたい夏

本当に戻りたい夏とはどんな夏だろう。

少なくとも、iPhoneはいらない、MacBookもいらない。GoogleマップもLINEもいらなければ、クーラーのきいたオフィスは不要だし、Netflixに甘やかされる必要もない。絶対ない。

本当に戻りたい夏とは、自分の足で道を走り抜けて、自転車があれば何処へでも行ける気がして、畳の上で戯れあって、小学生が将来の夢を話す時のような素直さを取り戻した夏かも

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005 写真

005 写真

なぜ写真を撮るのか。

写真を撮るのは、多分、いつか消えるとわかっているからだ。

なんでもない日のなんでもないことが、いつかどうしようもなく恋しくなるのはわかりきっている。でもそうゆう月並みを撮るのは簡単ではない。それがいつか本当に消えるとわかっていなければシャッターは切れない。

なんでもない日のなんでもない光景を撮れる人は多分、何かを何の前触れもなく失った経験がある人なんだろうな。



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004 新宿

https://www.facebook.com/laughseejapan/videos/466209320606852?sfns=mo

私が終電後の新宿や渋谷を嫌いになれない理由はこの動画に集約されている。

終電逃しちゃいけないのなんて皆知ってる。逃さない方がいいのなんてわかってる。それでも色んな理由でそこにいる。

どんなことであろうと、人には、そうあらざるを得ない理由が必ずあると思って

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003 ソーシャルマーケティングとは何か

ソーシャルマーケティングとは何か、私が大学生活で見つけたことを記す。

大学の専攻は何? に対する私の答えは、「ソーシャルマーケティング」 になる。

様々な分野が存在するSFC(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス)で、横断しながら学んできたけど、最後に選んだ分野は、ソーシャルマーケティング。ゼミに在籍した2年間、このテーマと向き合ってきた。

では、ソーシャルマーケティングとは何なのか?

「企業の

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002 卒業論文

社会人1日目にして卒業論文について書くのは不思議に思われるかもしれない。けど書こうと思う。

卒業論文とは、文字の通り「卒業研究の成果として提出する論文」である。

それはつまり、4年間の集大成であり、生きた証だとさえ思っている。なぜならば、論文は一夜にして書くことはできないから。執筆に至るまで、膨大な思考プロセスを踏んで、実践して、数々のPDCAを回す。学生生活におけるあらゆる時間と精神と体力を

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001 問題意識について

「問題意識」この言葉は、SFC生の共通言語だと思う。自己紹介で組み込まれるほど、重要な話題。

「あなたの問題意識は何なの?」
事あるごとに問われ、自身でも問い続けた一文だと思う。そしてその答えは4年間を通して変わり続けた。どれもその時々の最善ではあったと思う。それでも自分が発することに我ながら違和感を持ち続けていたのも、事実だと思う。

でもここ一年でようやく納得できるものを見つけられたから、そ

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日々移り変わる感情や思考の何割をそもそも認知していて、その何割を、言語化できているのか。

自分も周りも、常に変わっていく。今日考えていることが、明日には変わっているかもしれない。今日大切にしていることを、明日失うかもしれない。そして大半のことは忘れていく。忘れたことさえ忘れる。感情も劣化する。

だから、言葉にするという行為を、意識的に行う必要がある。変わっていくスピードの中でも、自分で見た世界

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