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008 公衆電話


ここに椅子を置いた人間は、公衆電話で長電話をする人を想ったのだろうか、誰もがスマートフォンを握りしめるこのご時世で。


小銭と引き換えに得る会話は、どんなものなのだろう。LINEの通話ボタン一つ、電話帳のコールボタン一つで済むはずなのに、人はどんな気持ちで番号を打つのか。コミュニケーションの手段なんて五万とある中で、公衆電話でなけれならない理由があるんだろうか。


LINEが無かった頃の思い出、期間にしては2年半くらいの頃を、思い出す。
メールアドレスが書かれた紙を交換して、登録して。SNSもないから、相手が今何をしているのか、聞かなければ知れない時代。

溜まっていくRE:の数。”送信しています“の表示。派手な絵文字。

ちょっと手軽な手紙、みたいな。そういうのが懐かしくて、ちょっと恋しい。

携帯電話も無かった時代の会話は、どんなものだったんだろう。固定電話もない頃は?


話したければ会いにいくしかない、会っている時しか交わせない、今しかない、そんな会話に少し憧れます。



スマホがなかった頃の思い出、ありますか。




#エッセイ  

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