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高齢になる前に知っておくべきリハビリ・ケアの考え方

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【本マガジンの対象】 ご高齢者のご家族、これから高齢期を迎える方、要支援・要介護の方、OTS
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#言語聴覚士

本を自己出版した、その後、そして順位

本を自己出版した、その後、そして順位

2022年2月4日に恐縮ながら本をAmazonから出しました。

ご購入してくださった方、本当にありがとうございます!

題して『要介護でも健康に暮らす方法』

です。

要介護はもう健康じゃないじゃないか!

という説もありますが…。

そこは健康の定義の問題ですよね。

同業者ならわかってくださるはず。

私だって直腸・肛門がありませんし、

人工肛門ですし、

がんの再発リスクもありますし、

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出版しました「要介護でも健康に暮らす方法」

出版しました「要介護でも健康に暮らす方法」

手前味噌ですが(・。・;

「要介護でも健康に暮らす方法」
(Amazonから購入できます)

という本を出しました。

こんな方に読んでいただきたいです。

〇団塊の世代の方・家族介護されている方

〇介護保険サービスに携わっている専門職の方

〇作業療法士

内容自分や家族が

要介護・要支援になったときの

介護やリハビリの考え方やノウハウ

です。

詳しくは

①高齢者は機能訓練を過度に

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リハビリとは生活をつくること

リハビリとは生活をつくること

わたしは直腸がん切除の手術後で退院11日目です。直腸・肛門を全摘したのでお尻からうんちが出ず、人工肛門となっております。

作業療法士として自身の身体と相談しつつ手探りで何ができるかを考え、生活を作り上げていきます。

生活

がん手術前は化学療法と放射線治療の副作用に苦しみ…、

手術後は合併症があり…、

退院後は生活不活発病で体力はガタ落ち。

体調が変わるたびに自分に

「どう?歩けるかい

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【高齢期リハ】原因不明の慢性痛

【高齢期リハ】原因不明の慢性痛

訪問リハビリでは内科、整形外科的に問題がなく診断がつかなくても痛みを訴え続ける人がおられます。

痛みはその方にしかわからない、主観的で生活の幅を狭める非常にやっかいなものです。

たとえば

訪問リハビリ開始時に痛みを100点満点で1000点と表現していた方が現在は60点、70点と答えられるも「痛くてどうしょうもないんです。」と訴える方。

趣味の話をしていると全然痛みを気にしていないようにみえ

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【高齢者の健康】手、身体、頭を使い続けること

【高齢者の健康】手、身体、頭を使い続けること

高齢者は

手と身体と頭を使わないと衰えます

ですので

毎日いかにそれらを生活の中で使っていくか

が健康寿命を伸ばす手段です。

その中の手段として

〇〇体操、△△療法など

色々あると思います。

どうせ手、身体、頭を使うなら

効率よく効果的にという発想ですよね。

それらは普段の生活に加えて

スパイスとして

有効と感じます。

娘や息子と同居して

家事を全部やってもらうなんて

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【高齢期リハ・ケア】4つの不足が老化を速める

【高齢期リハ・ケア】4つの不足が老化を速める

食べねえ

飲まねえ

出ねえ(便が)

動かねえ

この4つの「ねえ(ない)」は

健康だろうが

何かしら障害があろうが

赤子だろうが高齢者だろうが

ひとつでも崩れると

心身に影響が出ます。

心身が崩れると生活に影響が出て

またまた心身が崩れます。

4つの「ねえ」は

生活不活発病の入口です。

若いうちならすぐに修正できますが

高齢になると

4つの「ねえ」を修正することが

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【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

【高齢期ケア・リハ】90歳変わりない生活をおくること

「生活に変わりないですか?」と訪問リハビリではよくこちらの質問をします。

「変わりないですよ。」とニコッとされると

わたしは一安心します。

変わりなく生活することとは?
 特に90代の生活が安定している方が

このように答えてくださると

本当に安心します。

なぜなら

90代の方が変わりない生活ができると

いうことは

活動と休息のバランスが良く

生活不活発病になっていないという

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【高齢期ケア】老衰前のケア・リハ

【高齢期ケア】老衰前のケア・リハ

老衰「亡くなる準備をされているのかな。」

訪問リハビリをしていますと

感じることです。

どちらかの医師がテレビで仰ってましたが

亡くなる前は自ら

食べない、飲まないを

自然に行うようですね。

わたしも自分の祖母も含めて

老衰の方をみてきました。

わたしの祖母は93で亡くなりましたが

最期の一週間前くらいから

自らの意思で食べない、飲まないように

みえました。

食べない・飲

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【高齢期ケア・リハ】生活リハビリは砂山

【高齢期ケア・リハ】生活リハビリは砂山

リハビリテーションは毎日の積み重ね

という側面があります。

生理身体面(栄養・水分・睡眠・運動)

セルフケア(食事・整容・入浴・排泄・更衣)

生産活動(家事・仕事)

余暇活動(趣味・休息など)

の積み重ねで

当人の心身が作られていきます。

そして

老化すると部分的にできないことが

増えてきます。

介護保険サービスの役割そこでこんな方法で

できないこと再開してみましょうか

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【高齢期リハビリ】速い老化・遅い老化

【高齢期リハビリ】速い老化・遅い老化

訪問リハビリを長年していますと

老化の速い方、遅い方がいらっしゃる

と感じます。

老化4原則(ストレーラー)そもそも老化とは

誰にでも起こり(普遍性)

少しずつ進み(進行性)

生物には元々プログラムされており(内在性)

機能低下を起こす(有害性)

の4つの原則が提唱されてます。

※wikipedia「老化」より引用

そして

老化はなぜ起こるのか、は

色々な説がありますが

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【高齢期リハビリ】傾聴・会話はリハビリとして成立するかPart.2

【高齢期リハビリ】傾聴・会話はリハビリとして成立するかPart.2

以前、訪問看護ステーションに

勤めていましたときに

「○○さんのとこ、会話してきました。」

とよく耳にしました。

また同僚のセラピストからも

「△△さんのリハビリは傾聴です。」

と聞いたりしました。

やっぱり疑問が

傾聴・会話は「リハビリ??」

かな?

Part.1もよろしければどうぞ。

積極的傾聴積極的傾聴といえばカール・ロジャースさんです。

かの有名な「自己理論」をベー

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【高齢期リハビリ】医師とセラピストのか・ん・け・い

【高齢期リハビリ】医師とセラピストのか・ん・け・い

医師とセラピストは連携強化せよ介護保険下の訪問リハビリは

医師の指示が必要でして

さらに

国は今年度の介護保険改正で

医師とセラピスト一緒に

リハビリの目標と計画を立ててくださいね

とメッセージを出してきました。

さもなければ…

収入を減額しますよ!

といった

強いメッセージです。

しかも

訪問リハビリ事業所と同じ施設の医師が

訪門リハ利用者を直接診察しないと

さらに収

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【訪問リハビリ】進行性疾患の環境調整はほんとに難しい

【訪問リハビリ】進行性疾患の環境調整はほんとに難しい

訪問リハビリでみる進行性疾患進行性の疾患は数多ありますが

訪問リハビリでは次のような疾患の方が

多いように思います。

パーキンソン病

脊髄小脳変性症

大脳基底核変性症

筋萎縮性側索硬化症

関節リウマチ

ほとんどが神経性進行疾患ですね。

進行スピードは十人十色
進行のスピードも様々で

特にパーキンソン病は百人百様といわれるほど

症状の出方、進行具合は個人差があります。

薬や生

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