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#190 【調査結果】人は足りないけど40歳以上はいらない。

昨日、「【調査結果】〇〇歳以上、仕事に対する意欲が急速に低下する。」という投稿をしました。この投稿の元となった調査は労働政策研究・研修機構のものだったのですが、まさに昨日、パーソル総合研究所から、コロナ禍とテレワークによる雇用・労働への影響についての調査結果が出ていました。
中心はテレワーク時の生産性についてなのですが、そこに昨日の投稿に関連するデータがあったのでメモ。


1、どんな調査?

パーソル総合研究所は新型コロナウイルス対策によるテレワークの影響を4回に渡って調査しています。

その調査で、副業、独立なども含むキャリア形成に関するものを別の視点でまとめなおしたものになります。

主に以下の7つについて触れられています。

1、テレワーク生産性
2、コロナ禍によるキャリア・就業意識の変化
3、業界別の個人年収の変化
4、今後の採用計画
5、人員の過不足
6、失業者の不安
7、休業者への会社からの補償

それぞれ興味深いのですが、ここでは、昨日の投稿に関連して、「5、人員の過不足」についてご紹介したいと思います。


2、40歳以上は「過剰な人員」!?

これは、従業員10人以上の企業の人事・総務・経営層(865)の回答を集計したものです。

調査結果記載の内容とグラフをそのまま引用します。

企業における人員の過不足感をみると、従業員全体では「過剰」が9.1%、「不足」が52.5%と不足が大きく上回っている。しかし、中高年(40歳以上)の従業員については、「過剰」な人員になっているとの認識の割合が27.7%となり、「不足」の23.8%を上回った。職種別にみると、事務系が「過剰」な人員になっているとの認識の割合は13.8%となり、他職種よりも顕著に多い。

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いかがでしょう?
 
全体では人員の不足感は強く(52.5%)、過剰というのは9.1%と1割未満です。
にもかかわらず、中高年(40歳以上)の人員に関しては3割近くの企業が「過剰」と答えているのです。

人は足りないけど、40歳以上はいらない

というのが会社の本音、ということです。

これは、昨日の「40歳台以降の従業員はやる気があるようにみえない」というデータと見事に合致します。

 パーソル総合研究所の調査結果には、なぜ40歳以上はいらないと回答しているか、その理由の記載はありません。

しかし、テレワークの生産性がメインの調査ですから、そういった新しい仕事のやり方に抵抗を示したり、自宅からアクセスする際の操作になかなか慣れなかったり、といった苦労を人事、総務、経営層の方が経験し、これまでは豊富な過去の経験などで仕事を引っ張ってくれて、頼りにもしていた40歳以上の中高年層が、急に環境の変化に対応できない、お荷物に映ったのではないか、と推察できます(あくまで個人の見解です)。

これは、昨日ご紹介した労働政策研究・研修機構の調査結果とも合致します。


3、まとめ

40歳以降はいらない。。。

コロナ禍がなくとも、変化のスピードは速くなっていました。
いずれ、その変化についていけない、変われない、ということが明らかになり、「40歳以降はいらない」と言われるようになっていたのではないでしょうか?

思えば、いま40歳台で会社員をしている人のほとんどは、新卒一括採用で同じ会社の中で、同期が同じような経験を積み、同じようなキャリアプランで人生の半分、20年社会人(会社人)をやってきた訳です。

会社の常識が自分の常識になっている、世間の常識とはずれていることに気づかない、そんな状態になるには十分な時間ではないでしょうか?

これまでは、「会社」に就職すれば、そこで学んだ仕事のやり方で経験を積み、習熟し、それで退職まで持ちました。

でも、今回明らかになったのは、それが20年程度しか持たない時代になったということです。

今後は15年、10年と短期化するのでしょう。

「学び直し」、と言われます。

今求められているのは、もう一歩進んで、「常に学ぶ」「学び続ける」、ということなのかもしれません。

しかも、今の仕事とは直接は関係のないものまで興味を広げ、「常に学ぶ」「学び続ける」ことが必要です。

こうしたことに必要な能力が、昨日ご紹介した、今後必要になる能力の1つ、「柔軟な発想で新しい考えを生み出すことのできる能力」なのでしょう。

現業とは関係なくても柔軟に興味を広げ、学び、そこから得た気づきや発想で新しい考えを生み出していく…

会社員としてキャリアを続けるか否かに関わらず、そうありたい、と思います。



最後までお読みいただきありがとうございました。

調査のご紹介ですが何かご参考になるところがあれば嬉しいです。

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