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それでも毎日は続く

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優雅でエレガントとはほど遠いが、それなりに毎日を充実させようと孤軍奮闘する戦いの日々を描く。
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小説を書く楽しみ

小説を書く楽しみ

私は今、パリを舞台にしたパティシエを目指す女の子たちの小説を書いている。登場人物は三十歳前後、恋に仕事に皆、一生懸命だ。
小説を書くのは今回が初めてで、最初は不安でいっぱいだった。作家の横森理香さん主催の文章講座の課題として書き始めたので、自分の希望でもない。最近の彼女はエッセイを書く事が多く、私も面白いエッセイが書けるようになったら良いなくらいの軽い気持ちで文章講座には参加した。
ところがこ

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最近、街であったこと

最近、街であったこと

コロナの影響もあって、知らない人と話す機会が減ったと思う。何となく、皆、他人を避けているような。

最近、私は引越しをして、住む場所が変わった。原宿のそばだ。この辺りはアパレルの会社が多く、おしゃれな人が多い。最近、太って来て、えんじや赤の服しか着なくて、もうすぐ九歳になる娘からはトマトと呼ばれている私には、とても刺激的な街だ。ビルの壁を背景にSNS用の写真を撮影している女の子達も時おり見かける。

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新学期初日、思わぬハプニング。

新学期初日、思わぬハプニング。

昨日は半年ぶりの娘の学校再開日で、親子共々、喜び勇んで登校するはずだった。

しかし、久しぶりの登校に、身支度が間に合わず、急いでバス停まで走るも、バスに乗り遅れた。途中、焦って信号が青に変わる前に、走って渡ろうとした横断歩道で、タクシーにひかれそうになり、二人で怖い思いをした。娘は朝から心臓バクバクだったそうだ。かわいそうな事をした。

遅刻したくないので、タクシーに乗ったが、車内で娘は気分が悪

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ギブ&テイク、割り勘&奢るについて。

ギブ&テイク、割り勘&奢るについて。

去年、娘が近所のお絵描き教室に通っていたときの話だ。

彼女はうちの近所、大崎で Shapes & Shadowsという英語で学べる、お絵描き教室を経営している。インドネシアで生まれた台湾人で、高等教育はアメリカで受けている。

夏休みのサマーキャンプも開催していて、、娘をプールや博物館などに連れて行ってくれた。他のスクールよりは良心的なお値段で、活動的なプログラムだったので、私はホッとして、そこ

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どうしようもない時

どうしようもない時

病院にも通い、薬も飲み、運動もして、光も浴び、心理カウンセリングも、霊的カウンセリング!までも受けて色々やってるのに、いっこうに治らない、私のメンタル疾患。

結局、一番治るのは、好きなテレビドラマを見て、ゴロゴロした後だったりする。

焦らず、地道に、コツコツとですね。

「書くんじゃなかった」と後悔してること。

「書くんじゃなかった」と後悔してること。

今、私は、作家の横森理香さん主催の、小説講座に通い、恋愛小説を書いている。小説は書いているときはすごく楽しい。自分で何もかも設定出来るので、基本的に自由である。今までは、経験した事のない、登場人物が勝手に動く、という経験も初めてしている。このあたりが、書いていて楽しい理由であろう。
しかしながら、初めての経験だけに、困っている事もある。それは、女友達の反応を気にしてしまうことである。
そんなに

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音楽の日によせて

音楽の日によせて

昨日、6チャンネルで音楽番組「音楽の日」というのをやっていた。中居くんと安積さんの司会で、もう10回もやってる番組らしい。

定期的にこもりたいときには、テレビを見るようにしている。音楽番組は特におすすめだ。

森高千里さんが「私がオバサンになっても」を歌い、宮本浩次さんが「P.S. I Love You」を歌う。どちらも、同世代、頑張ってほしい。

宮本浩次さんは新曲だった。今を生きる人への応援

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娘と向き合う事の大切さ

娘と向き合う事の大切さ

今日、娘は四ヶ月半ぶりに学校に行った。娘の学校はコロナ対策が厳しく、授業を再開しないまま、夏休みになった。家で規則正しい生活をさせようとしても、なかなか難しく、メリハリのつかない、ダラダラとした生活を送っていた。

見かねて私たち家族は、近所のサマースクールに夏休み期間だけでも彼女を通わせることにした。初めてのところに通うことを嫌がる娘は、今日もお迎えに来てくれだの、色々駄々をコネていた。スクー

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文章講座に通うことの難しさ

文章講座に通うことの難しさ

以前、触れた事もあるが、私は現在、作家の横森理香さんの主催する、文章講座に通っている。

スケジュールは二週間に一回。課題が提出され、授業についての講評が行われる。

これはこれで、結構楽しい。課題は良いペースメーカーになるし、文章は書けば書くほど上手くなるし、読者にも上手く伝わるコツのようなものを教わるのも悪くない。

しかしながら、問題もいくつかある。ひとつは、作家って人を巻き込むエネルギーが

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自分を大事にする、自分の気持ちを知る、とにかくそれにつきる

自分を大事にする、自分の気持ちを知る、とにかくそれにつきる

今は様々な情報が色々なメディアにあふれている。例えば、私は作家だと、吉本ばなな、坂口恭平が好きで、彼らの本をよく読んでいる。

しかしながら、当たり前のことだが、彼らの意見と全く同じではない。

若いときはやはり素直だったのだろう、彼らの話を鵜呑みにして、その通りに実行すると、上手く行った。今、考えるとそれはそれですごいと思う。

歳を取ってくると、やはりそのまま取り入れるのは、難しくなる。アーテ

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人を滅ぼす、仕事とは。

人を滅ぼす、仕事とは。

久しぶりに学生時代の友人に会う。キラキラと輝いていた学生時代の彼とは別人の、すっかり疲れ切った五十代の彼が目の前に座っていた。

私はもうこの先、多分いわゆる、仕事をしないと思う。企業で働いて、お給料をもらって、ボーナスももらうみたいな。

若いときはエネルギーに満ちあふれ、やる気も充分にある。しかしながら現在は、静かな暮らしをしたいと思っているので、企業に勤めて働く、みたいな形態はとらないと

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パリからの卒業

パリからの卒業

三十歳のとき、大失恋をした。

日本に居たくなかった私は、パリの日本語学校へ講師募集の問い合わせをした。すると、秋に研修があるので、そこで採用になれば、と言われた。

私は早速、飛行機のチケットを予約した。研修で見事採用となり、2000年1月から、逃げるようにパリでの暮らしを始めた。

初日は友人であるフランス人のカフェに呼んでもらい、朝ごはんをご馳走になった。そこは職人が行き交う下町で、私は

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ロンドン土産の赤いジーンズ

ロンドン土産の赤いジーンズ

今日も「文章講座」の課題をこなすために、スターバックスヘ。パニック障害を持つ私。電車に乗る予定がある日は、医師の勧めでカフェインがより少ない紅茶を頼む事が多い。

イングリッシュブレックファストティーを注文して、席へ移動。紅茶が熱すぎるので、ミルクを入れた瞬間、ロンドンで買った赤いリーバイスのジーンズを思い出した。

当時はバブル全盛期。大学三年生だった私は、夏休みに母に頼みこんで、イギリス短

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中央線の懐

中央線の懐

「よう昔から、子供より孫がかわいい言うけえど、お前、どうじゃった?」
「お父さんは?」
「やっぱり子供のほうがええのう」
「そうですなあ」

阿佐ヶ谷の名画座でみた「東京物語」のワンシーンだ。原節子と笠智衆が共演した、六十年以上前の名作である。

尾道からはるばる、東京に住む子供たちを、久し振りに訪ねた老夫婦。忙しい子供たちには邪険にされるが、それでも、彼らを愛さずにはいられない。
まだ小さい娘

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