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日々の思考と記録

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毒にも薬にもならないけれど、身体に染み込むように、思ったこと、考えたことを自分の言葉で書きます。拙くたって、伝わらなくたって、真摯に書く。
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#気づき

上手く語れなければ、人の話を聞きに行け

上手く語れなければ、人の話を聞きに行け

「自分を知りたいと思えばこそ、人の話を聞きにいく必要がある」  その言葉を聞いて、相手の言っている意味がわからなかった。

 僕は、自分の語りたいことがあるのに、それを上手く話せない状況をなんとか改善したかった。一般的な対処法としては、喋る練習をしたり、ノートにまとめてみたりが考えられるだろう。てっきりそうしたアドバイスをもらえると思っていたら、僕の尊敬する人は「人の話を聞きにいけ」と言った。

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網羅から集中へ

網羅から集中へ

 日頃から「今日〇〇する予定ある?」という聞き方をする人がいて、その度に僕は返答に困る。というのも、僕は予定が流動的な生活なので、いくつかのToDoの中からその日できることをやっていく。
 だから、〇〇するかもしれないし、しないかもしれないとどっちつかずの回答になってしまうのだ。

 そういう話をしていて、ふと思ったのは、いつの間にか僕は予定通りに物事が進まない前提で行動するようになっている。Aと

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削る痛み

削る痛み

 削ることが苦手だ。
 10代の頃、食べ物はいつも大盛りだった。物はなかなか捨てられない。言葉もたくさん出てくる。

 とにかくたくさんあればあるほどいい。そうやって生きてきたせいで、減らすことに対して抵抗を覚える。

 けれど、実際のところたくさんあればいいわけではない。今、宣伝用の文章を書いていて痛感している。自分の意図をなるべく詳細に伝えたくて、言葉がアメーバのように増えていく。その結果、文

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エーデルワイスが教えてくれる

 地平線に夕日が落ちようとしている頃、ソプラノリコーダーの音が不意に聞こえてきた。聞き覚えがあるけれど、なかなか思い出せない曲。……そう、エーデルワイスだ。

 近くの小学生だろうか?
 ゆっくりとしたペースで時々音を外しながらも、繰り返し練習している。

 僕はそれを聞いていて、思わずほっこりした。
 男の子なのか、女の子かもわからないが、子どもが楽譜を見ながら、たどたどしく吹くイメージが湧いて

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判断しているのはわたしだ

判断しているのはわたしだ

 人の話を聞く時に、評価・判断をするなと言われる。とにかくその人の話をただひたすらに聞くのだ。問題点を洗い出すのでもなく、解決策を導き出すのでもない。

 それなりに人の話を聞く体験をしてきて、僕はある程度の評価・判断せずに聞けるようになってきた。単なる自称ではなく、他者からもそういう評価をいただいている。

 でも、ちっぽけなプライドで築いたハリボテに過ぎなかった。

 すぐに判断・評価する人が

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足裏の感覚とこんにちは

 昨夜、ふと思い立って裸足で散歩に出た。
 靴下が見つからなかったので、いっそ裸足で行けばいいと思った。

 自分で書いていて、頭がおかしいと感じている。
 一応、伏線らしきものはある。僕の知人に裸足ランをしている人がいるのだ。その人は裸足でフルマラソンを走るそうだ。
 だから、外を裸足で歩くってどういう感覚なのかは以前から興味はあった。昨日、たまたまその時がやってきたのだ。

 玄関を出てからし

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最低基準を据え置く

最低基準を据え置く

 自分で越えるハードルを用意しながら、自ら引っかかりに行くということをしばしば人間はします。それだけならいいのですが、そこで判断を加えて「ダメだった……」と自己否定に入るのはなんだかもったいないと感じます。

 最近1日のタスクを達成できないと感じることが続いて、首を捻っていたら、自分の思い込みだったという不思議な体験をしました。

繁殖するタスク 僕は朝に今日やることを挙げてから取り組むのですが

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受身の身体になっていた

受身の身体になっていた

 諸事情により、スマホを3日ほど使えなくなってしまいました。どこにあるのかはわかっているのですが、そこまで行く機会が3日後にしかないというだけです。

 とはいえ、期せずして訪れた3日間のスマホなし生活。あまりないことなので、自分なりに記録しておこうと思います。

困らないけど不便な日 もともと僕はスマホに依存した生活を送っているわけではありません。
 ないならないで困らないと思っています。もとも

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なぜ気遣いをした方がいいのか?

なぜ気遣いをした方がいいのか?

 心遣いができることが賞賛される風潮があります。きめ細やかなサービスであるとか、細部まで行き届いた気配りによって人物の評価となりえる。
 つまり、相手からどう思われるかを前提に議論されているわけですけども、他者に対する心遣いって自分のためにするものだと僕は思っています。

 なぜ、そんなことを考えたかといえば、先日「優しい人ですね」と言われたからです。その言葉をいただいて、僕は違和感を覚えました。

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不幸からでもまなびとる

不幸からでもまなびとる

 原因不明の腰が痛くなって、今まで当たり前にできたことができなくなりました。その関係で、おやすみをさせていただくことがちらほら出て、気づかされたことがあります。

 自分の中に「〜ねば」がまだたくさん残っていた。
「しっかりやらねば」「休まず動かなきゃ」「痛みはなくさなきゃ」

 けれど、そうした駆り立てるものを持ってしても、痛みをなくすことはできません。だから、やむなく欠席の連絡を入れたりすると

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盲点を見つける

盲点を見つける

 どれだけ気をつけていても、見落としは必ず生まれてしまいます。
 気をつければどうにかなるという問題ではなくて必ず生まれるものです。できるかといえば、絶対に無理なものです。それを感じた日々でした。

 スマホがようやく手元に戻りまして、その便利さを噛み締めております。
 ただ、このなかった期間にどうしても電話しなければいけない機会がありました。そこで、数年ぶりに電話BOXに入りました。密室と見せか

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しがらみのおかげ

しがらみのおかげ

 時折ぼーっとしていると頭の中で「ゆらぎ」という言葉が浮かんできます。

 それは10代の頃からずっと続いています。
 ノートを書いていて、端っこに書きなぐっていたり、パソコンで文章を書いていても「ゆらぐ」「ゆらぎ」と無意識で書いていることがあります。

 それほど頻繁に使うような言葉ではないと思うのですが、なぜか僕はその単語に引っかかりを感じてきました。

 確かに僕の人生はゆらぎにゆらいでいま

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泣くほど美しい問い

泣くほど美しい問い

 昨日録画してあった番組を見たら、気づけば泣いていました。自分ではそれほど涙もろい人間ではないと思っているのですが、人間の美しさに触れると感動を禁じえません。
 問いかける力というものの凄みを感じました。

 読書好きは知っている、「一万円選書」のいわた書店のいわたさん。
 人となりを教えてもらった上でその人にオススメの本を約1万円で選んでくれます。北海道にある個人商店のサービスです。

 これね

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きっと、だいじょうぶ

きっと、だいじょうぶ

 人生はなにが起こるわからない。だから、そのための準備をします。躓きそうな障害は取り除いて、たくさんの保険をかけて、それでも十分じゃないと感じる人もいるようです。

 一旦不安に付きまとわれると際限なく膨らんでいきます。そういうものを振り払うのって、意外と根拠のない自信じゃないかと思います。

散歩中の出来事 住宅街は奇妙な静謐に包まれていました。人気がなくて、音がやんでいる。その代わりに、普段は

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