シェア
KEISHIRO NINO
2024年8月11日 15:44
居心地が良くて6日間も滞在したブルガリアはソフィアの最終夜、飛び込みで観戦した地元リーグの想像を遥かに超える盛り上がりに興奮覚めやらず、つい夜更かししてしまった。バスターミナルまで歩いて10分の立地に宿をとっていたという油断もあるが、朝の便に乗るのにパッキングもせず寝てしまい、結局大慌てで宿を後にして、発車時刻7:30ぎりぎりの7:20にターミナルに到着。結局毎度と同じくターミナル内の無数
2024年7月29日 03:23
サッカー以外で大声を出したのは何年ぶりだろうか。話やニュースを耳にする度にそんなの受け流せば良いのにと軽んじていたが、いざやられてみると感情的になってしまうものですね。夕暮れ時。イラン、シラーズのカフェで一息ついていた折、向かいの席に5人の家族連れが。その中の10歳前後くらいのガキンチョが僕を見るなりチンチャンチョンと口にした。なにぶん生で聞くのが初めてなもので、最初はもしかしてと思って聞
2024年7月13日 20:10
クアラルンプールのラウンジで食事もシャワーも済ませ、機内用にYouTubeもダウンロードした。カザフスタンはアルマトイ空港までの8時間の備えは完璧だ。出発ロビーの待合は好きだ。これから向かう国の雰囲気をかすかに感じ取ることができるし、僕のフライトの道連れはこの中の誰なのかと夢想するのも一興。搭乗が開始されたら早々に機内に乗り込む(LCCでは最後の方になると荷物棚が埋まっていたりして、預け荷
2024年7月11日 22:33
「世界一周」そう息巻いて日本を飛び出したはいいものの、ドメスティックな事情とはいえ、ものの三ヶ月も経たずに帰国したのが昨年夏。様々な方々から送別会など開いていただいていたこともあり、居た堪れないという表現がぴったりの帰国であった。そんな背景もあり、今回は極力静かに旅立つことにした。7月8日。七夕を終えた月曜日である。幾人かの友人が見送りに足を運んでくれ、深夜便を待つ間酒盛りの流れに。(
2023年8月22日 18:11
「景色キレイくない?」「終わったくない?」最近の若者言葉では「くない」が飛び交っている。勿論「寒くない」「赤くない」のように形容詞の連用形ではないので、明確な誤用である。この手のいわゆる「若者言葉」が使われ始めた時に、「馬鹿者言葉だ」と不快に感じるか、「実に面白い」と興味を持つか反応の別れるところだ。後者の方がなんだか「本物感」「知的感」があるので(僕の中では荒俣宏を連想する)、本音では前者
2023年8月6日 14:30
「ウクライナ軍がロシア軍の侵攻阻止、戦車〇両撃破~」「ウ軍反転攻勢で拠点奪還成功~」このような報道を目にする度に、僕は心のどこかにざらつきを感じていた。この戦争のロシア=加害者、ウクライナ=被害者という世界の共通認識に異を唱えるつもりはないが、ロシア軍の戦車が撃破されたということは、ロシア人が確かに死んでいるのだ。マクロ視点では当然喜ばしいことなのだろうが、少なくとも当事者ではない国の人間が「やり
2023年7月22日 17:25
男子校をしっかりとこじらせていた中高校生時代。合コンという一大イベントでは必ずグループ魂の『ペニスJAPAN』を歌っていた。そうして女子をげんなりさせた帰り道、ダサ男たちは「結局女はラッドウィンプスなんすかね‼」なんて散々愚痴って盛り上がるのである。しかし、稀に現れるノリノリでぶち上げてくるJKには気後れして「いや、ちょっとあれは下品だわ、、」なんて言い出すのだから童貞男子は始末に負えない。さ
2023年7月4日 17:53
インド、ヒンドゥー教の聖地バラナシ。ガンジス川の沐浴で有名なこの地がやけに気に入って、10日間ほど滞在していた時の話。日の出、日没とともに河原で行われるプージャという礼拝を僕は毎日欠かさず見学していた。ある朝、見学を終えちょっとした堤防の様なところに腰掛け、何をするでもなくぼうっとガンジスを眺めていると、突然背後からHey!!という声が。驚いて振り返ると5人組の少年たちに取り囲まれていた。年
2023年6月28日 20:11
「なんでこいつらこんな自己中なのだろう。」海外で何度この負の感情を抱いたことか。例えば飛行機内でひじ掛けは間違いなく占拠されるし、ホステルの室内では夜中であろうとイヤホンも使わずに動画を大音量で見ていたりする。日本人であればまずしないことばかりだ。その度に「なんて嫌な奴だ」と表に出さずとも敵愾心を抱くのだが、その火がなかなかどうして続かない。というのも、「嫌な奴」のはずの彼らは、僕の気も知らず
2023年5月6日 22:16
バンコクでの宿はカオサン通りのホステルを取っていた。カオサン通りはバックパッカーの聖地と呼ばれ、旅の始まりにはうってつけだろう。ホステルといえば、単身バックパッカーが多く、そこで交流が生まれるのも楽しみの一つである。しかし、結局は身軽を好む人間たち同士なので、深く干渉し過ぎることもなく、一期一会の邂逅を楽しむ。どこか新宿のゴールデン街に似たところがある。僕の宿泊するホステルは欧米人9割、ア
2023年5月4日 19:05
バラナシで有名な和食屋「MEGU CAFÉ」は残念ながらコロナで閉店したようなので(26話参照)、別の和食屋「BUNNY CAFÉ」へ訪れてみることにした。日本だったら間違いなくガールズバーかその類のこの店名、今回はGoogleの最新口コミが2週間前ということも確認済みなので、閉店ということはないだろう。GoogleMapもあてにならないとにかく複雑なバラナシの路地を右往左往しながらやっと店を
2023年4月30日 20:57
髪を切った。理由は主に3つ。1つ。特にやることもなく、朝晩はガンガーを眺め、暑すぎる昼はカフェで過ごす日々が続き、何かイベントが欲しくなる。海外で、しかもインドで髪を切るなんて話のネタには充分だろう。2つ。僕が滞在しているホステルはいわゆるヒッピー宿で、共有テラスでは昼夜問わず宿泊客がガンジャを吸っている。というのも、バナラシは大麻の神でもあるシヴァ信仰が強い。伝統的な大麻入りラッシ
2023年4月30日 12:31
今夜は日本食を食べに行こう。胃袋山根君。油ものもスパイスも苦手な僕にインド料理のハードルは高く、とにかく薄い味の優しいものを求めていた。調べると、MEGU CAFÉという和食屋が有名なようだ。宿から徒歩40分程下流のところにあるようなので、ディナーをいただいた後で別のガートのプージャを味わおうと算段し、16時過ぎに宿を出た。いつも通り最寄りのアッシーガートからガンガーに降り、河沿いを歩き始
2023年4月29日 20:31
ガンガーの朝は早い。日の出とともに朝のプージャ(ヒンドゥーの礼拝儀式)が行われるからだ。昨晩のプージャで隣に座り色々と教えてくれたサーシ君が朝も一緒に行こうと誘ってくれたので、朝5時にアッシーガート(ガートとは河辺に設置された拠点広場で、ガンガーには84存在する。僕の宿にほど近いアッシーは上流の端に位置する)で待ち合わせをした。ガンガーに朝日が昇る様は筆舌に難く、荘厳と言う他ない。朝のプージャ