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月曜から夜ふかし〜前編・多様性を探して🇯🇵🇲🇾〜

「世界一周」

そう息巻いて日本を飛び出したはいいものの、ドメスティックな事情とはいえ、ものの三ヶ月も経たずに帰国したのが昨年夏。様々な方々から送別会など開いていただいていたこともあり、居た堪れないという表現がぴったりの帰国であった。

そんな背景もあり、今回は極力静かに旅立つことにした。7月8日。七夕を終えた月曜日である。

幾人かの友人が見送りに足を運んでくれ、深夜便を待つ間酒盛りの流れに。(遅延もあり25時30分フライト)

丁度都知事選の翌日だったこともあり、政治活動に熱心なK氏はハイペースにボトルを開けていき、彼が応援する蓮舫氏の敗戦への恨み節を唱えつつ、石丸氏に投票した僕に対し「我が母校社会科のリベラル教育の失敗と敗北である」と叫んだ。(K氏は中高の先輩)

僕としては、思想統一がなされる教育よりよほど成功ではなかろうかと思いつつ、出国前に唯々饒舌な日本語を堪能しておこうと耳を傾けた。

元々フライトまでラウンジで悠々と過ごす予定だったが、結局ギリギリで出国ゲートを越える。迷惑とも言えるが、ありがたくもある見送りだ。(語順を変えて「ありがた迷惑」とすると一気に印象が変わるのが日本語の面白いところであるが、前者を使っておこう)

昨年の出国の際の鬱々とした気持ちはないが(第0話参照https://note.com/keishiro321/n/nc667886ec6cf)、心躍るわけでもない、割合と無の感情で搭乗する。両隣の中年男性が肘掛けを当然のように占拠する様に、トランジット先のクアラルンプールまでの7時間半が思いやられる。

本当は羽田で機内用に目的地カザフスタン関連のYouTubeを何本かオフライン保存しておこうと思っていたのだが、駆け足で出発したために叶わず。やはりありがた迷惑だったか。しかし、それなりにアルコールを入れていたため、両脇を気にせずうとうとすることができた。するとやはり、迷惑ありがたか。

そうこうするうちクアラルンプールに到着。5時間以上の乗り継ぎ待ちではあるが、その分心置きなくラウンジを堪能させてもらった。(マレーシア料理が美味しすぎてトランジットだけでは勿体無かったと後悔した程である)

クアラルンプールから目的地のカザフスタン、アルマトイ空港までは8時間。ここでは羽田で叶わなかったYouTubeのダウンロードを済ませたので準備は万端だ。

しかし、このダウンロードされた動画を機内で再生する機会が訪れないことは、この時は知る由もなかった。

後半に続く、、



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