結城綾香

正統派、鬱ロック。そして、憑依系、モノカキ。 Twitter https://twit…

結城綾香

正統派、鬱ロック。そして、憑依系、モノカキ。 Twitter https://twitter.com/yukiayaka05

マガジン

記事一覧

叔母に触れて

母方の親族が、先方、絶えてしまった。 最後の人は、母の妹だった。 56歳だっただろうか。 豊かな人だった。 音楽をしていた。 福岡で暮らしていた。 義理堅い人だった…

結城綾香
8時間前
4

『井口ビジョン』のススメ

私には、初恋が2回ある。  1回目は、父である。 このカリスマ性と愛嬌とスマートさには全人類対抗できるのは、アラン・ドロンくらいなものである。 見てみたいだろう。羨…

結城綾香
10日前
2

私の名前を呼んでくれた人たちへ

「綾香ちゃん」 そう私の名前を呼んでくれた人が、これまで何人いるのだろうか。 綾香、綾香ちゃん、綾香さん、綾ちゃん、結城ちゃん、結城さん…。 私の名前「結城綾香…

結城綾香
1か月前
11

音を選ぶということ

SonyのMDR-7506を入手した。 モニターヘッドフォンである。 ヘッドフォンにはいくつかタイプがあるのだけれど、私はモニター用のものが好きだ。 フラットな音のほうが、身…

結城綾香
3か月前
7

シモキタを歩く

平日休日問わず、下北沢を3時間ほど歩くことが好きだ。 下北を歩くと決めた日は、必ず、Club Queそばのブックエンドカフェで好きなクッキー1枚とブレンドコーヒーを買う。…

結城綾香
3か月前
5

POLYSICSへ私なりの愛をこめて

「そんな話は聞いたことがない」 そう言われるかもしれないが、私はPOLYSICSが好きだ。 ずっと世界で一番愛して憧れている女性、スーパーベーシスト・フミさんを有してい…

結城綾香
3か月前
15

『私だけの水槽』(松井玲奈:著)を読んで

諸々の要項を踏んで、 現在、私は松井玲奈さんの著作が大好きな人生を歩んでいます。 ありがたくも新刊『私だけの水槽』のサイン本お渡し会に応募したところ当選。 発売…

結城綾香
3か月前
26

わたしの大切な人たちへ

10年くらい住んでいた西荻窪で、 10年近く仲良くしてもらっているぴんくちゃんのお誘いにより、わたしは今日ライブをする。 調子は良くない。 そんなことを言うべきでは…

結城綾香
3か月前
12

空の先

冬の空は、空気が澄んでいるから 遠く遠くに宇宙が見える。 なんなら、地面に射す木漏れ日などの暖かさにも宇宙を感じる。 気がする。 よく空を見るという人が、 「宇宙…

結城綾香
6か月前
3

俯瞰を宙に浮かした私が祈る

誰に届けばいいと思うでもなく、 唐突に、洗いざらいを、書いてみる。 婚活をしている。 結婚相談所に通っている。 こんなところで発表するなと思われるだろうが、 その…

結城綾香
6か月前
7

適量の新年のあいさつ

新年、いかがお過ごしでしょうか。 年末にぽつらぽつらと書いていた内容が、 そぐわないような大きな出来事が日本でたくさん起こっています。 私の身うちにも起きたようで…

結城綾香
7か月前
5

食について悩む

最近、食が細くなった。 というか、粗食になった。 朝は味噌汁(豆腐が丸ごとドカッと入ったの)と、 ビタミンCの飲料。 歩きながらクッキー2枚くらい。 昼は大体おにぎり…

結城綾香
7か月前
3

お裾分け

あまり外に出たがらない私が、 この1ヵ月、毎日のように人間と会話をしている。 とんでもないことだと思う。 身体も壊すことが多いけれど ( 免疫系が、がくっと落ちたタイ…

結城綾香
7か月前
4

貧乏くじを引くということ

もうそろそろ許されると思い、ゴジラの話をする。 ゴジラ鑑賞者の口から、よく、タイトルの言葉が発せられるようになった。 社会人にはどーんと胸にきた言葉ではないだろ…

結城綾香
7か月前
5

ノールックひとりドライブ

始発で行こうと思っていたが、 なんだかんだ自律神経との押し問答で目が覚めず。 朝8時になって、ようやく盛り返した副交感神経が、 ざわざわと騒ぎだして、代田橋から飛…

結城綾香
8か月前
3

ひとり旅は貴族

旅は、ひとりでするに限るなと思うことが多々あります。 少し前、その意見に対して、 「さみしい人」 と、評した方もいました。 そういう雑音のおかげで、 しばらくひと…

結城綾香
8か月前
9

叔母に触れて

母方の親族が、先方、絶えてしまった。

最後の人は、母の妹だった。
56歳だっただろうか。

豊かな人だった。

音楽をしていた。
福岡で暮らしていた。
義理堅い人だった。
故にふらふらしている私はよく怒られた。
ここ数年はどこか頼るような寄り添うような言葉や顔つきが見受けられた。

最後に会ったのは、先月の初めのことだった。
父の手術で福岡に宿泊していて、一日延泊した。
西中州のホテルだった。

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『井口ビジョン』のススメ

私には、初恋が2回ある。 

1回目は、父である。
このカリスマ性と愛嬌とスマートさには全人類対抗できるのは、アラン・ドロンくらいなものである。
見てみたいだろう。羨ましいだろう。
その気持ちだけ預かっておくので、想像豊かに期待を膨らませておいていていただけると嬉しい。

これは身内であるので、カウントしないとなると、私の初恋は、間違いなく井口資仁氏である。
もう時効だと高をくくって話すそのエピソ

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私の名前を呼んでくれた人たちへ

「綾香ちゃん」

そう私の名前を呼んでくれた人が、これまで何人いるのだろうか。

綾香、綾香ちゃん、綾香さん、綾ちゃん、結城ちゃん、結城さん…。

私の名前「結城綾香」は、実をいうとアーティストネームだ。
綾香は本名。苗字が違う。
だから、圧倒的に、「結城」「綾香」と、読んでくれた人たちの顔は、本名のそれより少ない。
故に、覚えている。
私の名前を呼んでくれた人たちの顔と言葉と姿を。

本名で読ん

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音を選ぶということ

SonyのMDR-7506を入手した。
モニターヘッドフォンである。
ヘッドフォンにはいくつかタイプがあるのだけれど、私はモニター用のものが好きだ。
フラットな音のほうが、身体に負担がかからないような気がするからである。

もちろん、リスニング用のそれぞれの好みに合わせた音も良い。
テンションがぐわっと上がる感じ。
でも、それはそれで持ち上がった感情の落としどころを見つけなければならないので疲れる

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シモキタを歩く

平日休日問わず、下北沢を3時間ほど歩くことが好きだ。

下北を歩くと決めた日は、必ず、Club Queそばのブックエンドカフェで好きなクッキー1枚とブレンドコーヒーを買う。

食べ歩きながら、スマホをしまい込み、向かうのは、森厳寺と北沢八幡。

たどり着くころには、食べ飲み終えているので、しっかりと両手を合わせて何かを祈る。
もしくは「こんにちは」と一言を置いて去る。

森厳寺の大きな銀杏の木には

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POLYSICSへ私なりの愛をこめて

「そんな話は聞いたことがない」

そう言われるかもしれないが、私はPOLYSICSが好きだ。
ずっと世界で一番愛して憧れている女性、スーパーベーシスト・フミさんを有しているのだ。
そりゃ好きに決まっているだろう。

華奢な身体とかわいく強い声とさらさらの髪の毛を振り回しながら、ぶりっぶりでごりっごりでゴキゲンな音をこぶりなYAMAHAから繰り出すその姿。

私の元には、緑の軍曹が連れてきてくれた。

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『私だけの水槽』(松井玲奈:著)を読んで

諸々の要項を踏んで、
現在、私は松井玲奈さんの著作が大好きな人生を歩んでいます。

ありがたくも新刊『私だけの水槽』のサイン本お渡し会に応募したところ当選。

発売日より少し早めのイベントで手に入れた本作を、じっくりじっくり読みました。

おいしい本は、食べ物と同じようにちょっとだけ残してしまう癖がある。

きっと同じような人は多いのではないのかしら。

「ああ、もう終わってしまうな」

終わりは

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わたしの大切な人たちへ

10年くらい住んでいた西荻窪で、
10年近く仲良くしてもらっているぴんくちゃんのお誘いにより、わたしは今日ライブをする。

調子は良くない。

そんなことを言うべきではないのかもしれないけれど、わたしの人生、大体調子がいいという日は
思いあがって空回りをしているだけが大概なので、これくらいの恐縮具合でいいと思う。

朝、起きた時、肩が凝っていた。

思った以上に疲れていた。

親知らずを抜いてバラ

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空の先

冬の空は、空気が澄んでいるから
遠く遠くに宇宙が見える。

なんなら、地面に射す木漏れ日などの暖かさにも宇宙を感じる。

気がする。

よく空を見るという人が、
「宇宙見えちゃうかあ」
と返してきたから、それは私みたいな目が悪い人間だけが見える妄想なのかもしれない。

いつか、その人も、
うんと疲れた時や、老眼になった時に
見えてしまえばよいとおもう。

きっと、そんな不安定な世界に必要な、綺麗な

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俯瞰を宙に浮かした私が祈る

誰に届けばいいと思うでもなく、
唐突に、洗いざらいを、書いてみる。

婚活をしている。
結婚相談所に通っている。

こんなところで発表するなと思われるだろうが、
その前提情報がないと文章に深みが出ない。

嘘も建前も、
どちらも、私の文章にはあまりうまみを出してくれないから、
ありのままを吐き出した次第。

いろんな人と出会ってきた2023年暮れから2024年のはじまり。
相応に、時間を取られた気

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適量の新年のあいさつ

新年、いかがお過ごしでしょうか。

年末にぽつらぽつらと書いていた内容が、
そぐわないような大きな出来事が日本でたくさん起こっています。
私の身うちにも起きたようです。

そのため、内容を変更してお送りすることにいたします。

何でもない話をします。

去年の暮、相変わらず、
西荻窪しんこぺでおせち詰めを手伝い、
重箱を抱えて鹿児島に三が日帰っておりました。
※私の出身 ( 故郷 ) は、あくまで

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食について悩む

最近、食が細くなった。
というか、粗食になった。

朝は味噌汁(豆腐が丸ごとドカッと入ったの)と、
ビタミンCの飲料。
歩きながらクッキー2枚くらい。

昼は大体おにぎりひとつと拳ひとつぶんのおかず。

夜は最近どこかに行くことが多かったけれど、
家で食べるなら、お昼と同じくらいかパスタ。

多分、1200kcalくらい。
足りていない。うん。

これが昼ご飯が遅れたりすると、
もっと食べない。

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お裾分け

あまり外に出たがらない私が、
この1ヵ月、毎日のように人間と会話をしている。
とんでもないことだと思う。

身体も壊すことが多いけれど
( 免疫系が、がくっと落ちたタイミングがあった )
まあ、ははっと笑うことは、
私にとってはいいことであると信じている。

飲み屋によく行く。
よく行くといっても、
私はいろんなところをはしごするタイプではないから、
数軒の行きやすいところだけに入っていく。

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貧乏くじを引くということ

もうそろそろ許されると思い、ゴジラの話をする。

ゴジラ鑑賞者の口から、よく、タイトルの言葉が発せられるようになった。

社会人にはどーんと胸にきた言葉ではないだろうか。
マイゴジは、立ち向かった人・逃げる人、どちらにとっても救いのある内容になっていると感じたが、
主人公が最終的に立ち向かうという流れで終結をしているため、
実は、逃げる人に対しては、その次のステップを選ぶよう促すというメッセージが

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ノールックひとりドライブ

始発で行こうと思っていたが、
なんだかんだ自律神経との押し問答で目が覚めず。

朝8時になって、ようやく盛り返した副交感神経が、
ざわざわと騒ぎだして、代田橋から飛び乗った電車でたどり着いたのは仙台。

バスを利用するかの脳内会議を緩く経て、
はじめてのひとり自動車運転の旅と相成りました本日。

現在は、新幹線の中です。

仙台を出発して、西方寺まで。

山道運転に慣れているのは、
三峰神社のおか

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ひとり旅は貴族

旅は、ひとりでするに限るなと思うことが多々あります。

少し前、その意見に対して、
「さみしい人」
と、評した方もいました。

そういう雑音のおかげで、
しばらくひとりで旅立つことが恐怖になっていましたが、
ここ最近は、弾丸で様々な場所に行ってみるということをしています。

10月は、京都に行きました。
思い立って、夜行バスに乗って、伏見稲荷大社と安井金毘羅宮を目指したのです。
たまたまタイミング

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