十六夜(izayoi)

その日の気分で過去、現在、未来へと旅をしながら綴ります。楽天的な性格と波乱な人生を足し…

十六夜(izayoi)

その日の気分で過去、現在、未来へと旅をしながら綴ります。楽天的な性格と波乱な人生を足して2で割ったらいい感じに仕上がった女の戯言です。

記事一覧

結婚相手はATM?

「経済的に生活レベルが下がるってわかっていたのに何故、離婚したの?わからないように上手く遊べば良かったのに」 友人からの言葉に価値観の差を感じた。 私にとって、…

7

捨てられた猫と年越し

私には帰るべき実家がない。 友人のほとんどが故郷といわれる実家に帰省したり、同居家族と過ごしたりするというのに…。 それでも毎年、年越しくらいは誰かと過ごしてき…

8

男性に女性にもなりきれない女の苦悩 最終回

その6の続きです。 私は数年前まで女性であることを心のどこかで否定し、その性を心から楽しむことが出来ずにいた。 「可愛くなんていたくない、格好良くいたい」 「守…

5

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その6

その5の続きです。 それから数年して、ある男性と結婚した。夕食は毎日作ったし、できる限りの家事はして、完全に仕事と両立していた。 しかし、ここでも私の中の男が顔…

9

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その5

その4の続きです ある日の飲み会で、下ネタに大笑いする私を見て 「十六夜さん、そういうキャラだったんですか⁈えっ?そのキャラ…えっ?」 他部署の名前もしらない年…

5

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その4

その3の続きです。 「今日のパンツ何色?」 これが、直属の上司と2人きりの車内で言われた最初の言葉だった。 新人社員の私は、セクハラなんて言葉も思いつかず、何…

11

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その3

その2の続きです。 中学校生活は辛かった。 非常に厳しい校則と先輩との上下関係、毎日毎日その息苦しい空間にいるものだから、その歪みとしてイジメが横行していた。 …

11

男性にも女性にもなりきれない女の苦脳その2

その1の続きです 中学生といえば、思春期真っ只中。 女子のグループ行動は小学生の時よりも固定化されていくように思う。 あの女子特有のトイレ移動はなんなのだろう。行…

6

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その1

6歳になったら男の子になる! 4歳の私が自分に課した到達点。 "おママごとセット"の代りに、当時流行っていたボロットを手に入れ、近所の悪ガキ共と追いかけっこをする日…

5
結婚相手はATM?

結婚相手はATM?

「経済的に生活レベルが下がるってわかっていたのに何故、離婚したの?わからないように上手く遊べば良かったのに」

友人からの言葉に価値観の差を感じた。

私にとって、結婚相手は、生活レベルを維持するための人ではない。生活を保障する人でもない。人生を共にする人だから。

安定よりも、より良い状態へと変化する方を私は選ぶ。
たとえ、生活レベルが下がったとしても、それで精神的な向上がみられるなら、そちらを

もっとみる
捨てられた猫と年越し

捨てられた猫と年越し

私には帰るべき実家がない。

友人のほとんどが故郷といわれる実家に帰省したり、同居家族と過ごしたりするというのに…。

それでも毎年、年越しくらいは誰かと過ごしてきた。
姉や弟を呼んだり、帰省しない友人を見つけて声をかけたりした。

だけど、昨年はじめて1人で年越しをすることにした。自分で選んだ事とはいえ、若干センチメンタルになった。

「はぁ〜、今年はひとりかぁ」

深いため息をつく。

ボリ

もっとみる
男性に女性にもなりきれない女の苦悩 最終回

男性に女性にもなりきれない女の苦悩 最終回

その6の続きです。

私は数年前まで女性であることを心のどこかで否定し、その性を心から楽しむことが出来ずにいた。

「可愛くなんていたくない、格好良くいたい」

「守られるより、守りたい」

何故、私は男性になりたかったのだろう。

おそらく、家族の期待に応えたかったのではないかと思う。
私には姉がいる。次に望むのは男児。

「男の子だったら良かったのに」

「男の子の名前しか考えていなかった」

もっとみる
男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その6

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その6

その5の続きです。

それから数年して、ある男性と結婚した。夕食は毎日作ったし、できる限りの家事はして、完全に仕事と両立していた。

しかし、ここでも私の中の男が顔を出す。

夫婦の会話は完全に男女が逆転していた。

「仕事と俺、どっちが大事なんだよ」

「主夫になりたいから、十六夜が養ってよ」

本気なのか、試しているだけなのか、ただの憎まれ口なのか…

夫「この服おかしくないかな?」

私「大

もっとみる
男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その5

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その5

その4の続きです

ある日の飲み会で、下ネタに大笑いする私を見て

「十六夜さん、そういうキャラだったんですか⁈えっ?そのキャラ…えっ?」

他部署の名前もしらない年下男性が、私と同じ部署の同僚の席に座り、視線を送って来ていたのは知っていた。

「メル友になってもらえませんか」

はじめてのコンタクトは彼からだった。
恥ずかしそうに目を伏せる姿が可愛い、そう思ったけれど、それ以上の気持ちは芽生えな

もっとみる
男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その4

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その4

その3の続きです。

「今日のパンツ何色?」

これが、直属の上司と2人きりの車内で言われた最初の言葉だった。

新人社員の私は、セクハラなんて言葉も思いつかず、何色のパンツを履いていたかも思い出せず、とにかく上司の質問に答えなければと焦って「えっと…多分、グレーだったと思います」と生真面目に答えていた。
その後の会話は全く憶えていない…。

今考えればおかしな話だ。

そんな環境で仕事

もっとみる
男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その3

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その3

その2の続きです。

中学校生活は辛かった。

非常に厳しい校則と先輩との上下関係、毎日毎日その息苦しい空間にいるものだから、その歪みとしてイジメが横行していた。

くだらない校則とくだらない上下関係とくだらないイジメ…

そこを飛び出して、新しく仕切り直しする。

中学校では、ほとんど男子と話をせず過ごした。高校に入学してからも、それはしばらく続いた。

友人は普通に男子と話をしているけれど、私

もっとみる
男性にも女性にもなりきれない女の苦脳その2

男性にも女性にもなりきれない女の苦脳その2

その1の続きです

中学生といえば、思春期真っ只中。

女子のグループ行動は小学生の時よりも固定化されていくように思う。
あの女子特有のトイレ移動はなんなのだろう。行きたい人が一人で行けばいいのに、行きたくもないのに道連れになる。
断ることは簡単だが、下手に波風も立てたくない。トイレに行く時は友達と一緒。それが常態化すれば疑問にも思わなくなるから不思議だ。

そして、人の目を気にするお年頃。

もっとみる
男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その1

男性にも女性にもなりきれない女の苦悩その1

6歳になったら男の子になる!

4歳の私が自分に課した到達点。

"おママごとセット"の代りに、当時流行っていたボロットを手に入れ、近所の悪ガキ共と追いかけっこをする日々。

こうして男の子と遊んでいれば、6歳には男の子になっているはず!

私は、おママごと遊びに惹かれる気持ちを抑えながら、ひとつの希望を胸に外へ出て行った。

しかし、お気に入りのロボットを取られては泣き、ちょっとした高さから飛び

もっとみる