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日記みたいなもの

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2月をふりかえる

2月をふりかえる

テーマは設けず、2月のふりかえりを記事にしておこうと思う。書きたい、と思うことが浮かばなかったら書かなくてもいいかな、というのが自分のnoteのゆるいルールなのだけど、3月が始まると思った時、少し今月をふりかえってみたいと思った。あっという間だったけど、濃い1カ月だった。

 2月は、悲しい知らせで始まった。1月の最終週に1泊2日で行った高崎旅で、まんまと乾燥にやられ、免疫が下がったのかコロナにか

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2023.2.16-18 わたしに戻る旅-中編-

2023.2.16-18 わたしに戻る旅-中編-

書くのに少し間が空いてしまったけど、思い出しながら書く中編。1週間分の旅は前編後編だけじゃ足りなかった。あっという間にほぼあれから1か月。
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京丹後で2泊した私は、レンタカーでそのまま京都市内へ向かった。出版社をやっている友達のはからいで、素敵な建物「花辺」に泊まらせてもらえることになっている。着いたのは13時ごろ。その建物には喫茶店とハーブティのお店があってオープンしていたので、少しのぞい

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コップの底のような夜

コップの底のような夜

半分くらいもうそらで言えるのではというお気に入りの短歌の本「食器と食パンとペン」の中のひとつの短歌。
初めて読んだころ、22歳くらいのときはコップの底で本を開くイラストがかわいいな~という印象だったこの短歌。
29歳の秋、コップどころか沼の底のような夜が何度もあって、この短歌の表現をふと思い出したのだった。

つい先日もそんな夜があった。
たしか、毎日寒波で予定が立たない週。外は寒くて雪が積もって

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記録 -1月-

記録 -1月-

書いて、しゃべって、しゃべった1月。まだ20日ですが、最近のことをつらつらと。

6日から、なにか私の身体を重くしていたおもりが落ちたように、いきおいよく予定に向かった。ひとつなにかに解き放たれたような気がして、目の前の景色が急にくっきりとしだした。

2月にポッドキャスト「はらっぱラジオ」にて公開収録イベントをやる。打ち合わせがてら長岡でランチし、お茶し、橋の上で撮影大会をした。雪と淡い青の低い

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世界が、ぐるん

世界が、ぐるん

8月の後半~9月の前半はいろいろあって辛かった。
「辛く」なってた要因のひとつは、まぎれもなく仕事の忙しさで、息をつく間もないスケジュールをこなす日々に気力と体力を消耗していた。

インターンプログラムが悪いわけではない。求められて、計画して、きちんとそれを順序だてて実行していくだけ。6年目にもなると、だいたいの見通しは立てられるし、のめりこみずほどよい距離感も保てるし、最小限の労力で学生や地域の

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あるく私と、世界

あるく私と、世界

5月はやっぱり、空気がいい。気道が急に開いたような、冬のあいだこんなに大きく息を吸い込んでいなかったよなと思い出すほどに、窓を開けるだけで幸せになる。
無事に、2年目の田植えも終わった。集まってくれたみんなと、一列ずつ手で植えた。1年目と2年目でこんなにも心の余裕が違うのだと気づいて意気揚々としていた矢先、田んぼが水漏れしていることが分かり、うろたえて富山さんに助けを求めた。シートを張ってなんとか

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なにもかもわかるまえのこと

なにもかもわかるまえのこと

久しぶりに、前にうちの会社の代表だった人と話した。1時間くらい、オンラインで。私への取材みたいな感じだったので、私はたくさんしゃべって、それをうんうんと聞いてくれた。

終わった後、なんとなく後味が悪かった。「しゃべりすぎたな」と思った。好きな自分じゃない部分が出たな、とも。

この後味の悪さはなんなのだろう、と考えて、似たようなものを思い出した。大学時代の恩師としゃべるときの私だ。
つまり、無意

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わたしが心地よく居るという表現

わたしが心地よく居るという表現

しばらく、濃い予定続きだった。締め切りがぎりぎりで焦っていた仕事をなんとか終わらせたら、季節は春に変わろうとしていた。今日一日で、だいぶ雪がとけたな。

2月23日に、出版社をやっている友達とトークイベントをした。テーマは、「日常の表現と思考を行ったり来たり」。その出版社の本を新潟で扱うお店をやっている相棒と3人で、考えていることやその場で浮かんだことをあれこれ話した。本を参加チケットにした雑談の

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自分の中の自然

自分の中の自然

今日の雪は、羽のようにふわふわとしていた。軽いから、いつもよりゆっくり落ちてくるのが分かる。スローモーションみたいで、ずっと見ていても飽きない。雪とひとくくりに言ってもいろんな種類があることは雪国に暮らして知ったことだ。

たまにはひとつの気づき(トピック)=ひとつの記事、ではないものを書いてみようと思う。ひとつにしぼろうとしたくない気分なので、、つらつらと、最近のわたしの頭の中を。

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葛藤の中にいる

葛藤の中にいる

2022年が始まった。年々、私の中のお正月の「一大イベント感」は減っている。昔は次の年に対してもっとわくわくしていたような気がするなあ、とぼんやり思い出す。

東京に帰れるのはこのときだけだ、と東京の友達と会う予定を詰め込むこともなくなったし、コロナの関係もあって複数の飲み会をすることもなくなった。飲み会の写真をあげている友達のSNSを、体力あるなーという目で見る。「1年のふりかえり」とか「報告」

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嬉しくて悲しい、長い旅の途上

嬉しくて悲しい、長い旅の途上

私の恋愛感覚を今の言葉で書いておく。

今年、28歳になる私。高校生を卒業するまで彼氏がいたことがなかったコンプレックスに襲われていた私。あれから10年近くが経った。

大学1年まで「彼氏何人いたことある?」みたいな女子同士の話には、「ん…中学の時1人だけいたけど…」みたいな嘘をついていた。「かわいい」の前提にはいつも「細い」があったような気がして、中学生からぽっちゃり体形の私は、本当に恋バナが苦

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誰にも、奪えない

誰にも、奪えない

年始、ある番組の中で、ガクトが言った。

「知識と経験は、自分だけの財産だ。家もお金もすべて奪われたとしても、俺は生きていける」

椎名林檎は、名曲「ありあまる富」の中でこう歌った。

「僕らが手にしている富は見えないよ 彼らは奪えないし壊すこともない」

そうか、と私は思った。

きっと、今の私が積み重ねているものも、誰にも奪われないものだ。

少し、自信がなくなっていた。

私の3年間はなん

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ただ生きている日があっていい

ただ生きている日があっていい

物語を求めて生きてきた。

中高時代に小説やファンタジーの世界にのめりこんでいたからなのか、物語のような(?)展開で、生まれ育った東京から新潟に来てしまったからなのか、私は何にでも物語を求めがちだった。

目の前で起きるすべてのことに対して、きっとこのことには意味があるのだと、素敵な物語の一ページを飾る何かなのだと、思うクセがついてしまっている。少し大げさかもしれないけれど。たぶんそうなのだ。

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幼い日のポエジー

幼い日のポエジー

道を歩いていて、ふとなにかを思い出しそうな時がある。

目に入ったものや、風が運んできたにおいから、何かが連想されるような。でもなんなのかは思い出せないくらいおぼろげな。

忘れていた予定とか、実際に目の前の風景に直接関連したものではない。もっと遠い昔のなにか…こんな気持ちになったことがあるような。

あるいは、とても鮮明に思い出すこともある。8歳くらいの私が、道端の草花で遊んだ日の気持ち。10歳

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