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反出生主義との出合い
「自分はたぶん、子供は産まないだろうな」
中学生の頃、漠然と考えていた。悪阻も出産も痛そうだし、人(特に小さい子供)と碌に関われない自分に子育てなんて無理だろうし、そもそも、一生を共にするパートナーなど、自分にはできないだろうと考えていたからだ。だが、一番の理由は、自分も子供を苦しめてしまいそうだから、であった。
私はいわゆる、機能不全家族のもとで育った。そのことについてはいずれ書こうと思って
生きるに値しない世界
「生きるに値しない命」という言葉がある。ナチスが知的障害者や精神障害者のことを生きるに値しない劣等的な資質の持ち主だとし、彼らを毒ガスで安楽死させていたという。当然ながら現代ではこの思想は間違っていたと言われている。確かに、障害があるからとか、差別の標的となってきた出自だからとかそういった理由で人を「生きるに値しない命」とみなすのはあってはならないことだ。
しかし、いつからか私は生きるに値する命