本石町日記(窪園博俊)
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記事一覧
「ロンバート・ストーリー(補完貸付導入物語)」=それは「予告ホームラン」で始まった
今回は、前回利上げ局面(2006、7年)で活発に利用された補完貸付制度(ロンバート型貸出)の導入経緯の解説です。見出しは「ロンバード・ストリート」(注1)をもじったものです。導入は2001年で、個別銀行向け貸出政策(最後の貸し手=LLR=レンダー・オブ・ラスト・リゾート)の大転換でした。そして、「予告ホームラン」で導入物語は始まります。
もっとみる円安が助長する「アリ国家」の困窮と分断=「仮面の黒字国」と日銀論文で読み解く
「『アリとキリギリス』で考える通貨政策」で、日本にとって円安のデメリットを解説しました。ちょうど、みずほ銀行の唐鎌大輔さんが「日本は『仮面の黒字国』」という力作を公表。日銀から「国際経済環境の変化と日本経済」との論文が出され、両者を参照しつつ、円安によって「アリ国家」日本の困窮と分断が助長される構図を読み解いてみます。
「アリとキリギリス」の趣旨は以下の通りです。①戦後の日本は製造業が発達し