本石町日記(窪園博俊)

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 金融機関でマーケット業務に携わりたい方、これからマーケット業務に関わる可能性がある方、あるいは個人としてマーケット業務に強い関心を持つ方などを対象にしています。マーケットの中心に位置するセントラルバンキング業務について教科書にはない解説・勉強会などを行う予定です。  ヤフーで発行するメルマガは、週間で起きつつある事態を追いかけていますが、こちらでは、現在の金融政策と今後の展開を把握する上で重要となる、過去の軌跡の実情(オフレコ的なところも含めて)を時系列で解説します。  ベテランの方々は、過去の蓄積があるために、現在進行形で政策を追えますが、途中参加の場合は、キャッチアップが大変です。こちらでは、そうした方々への、手助けとなる動線の役割を果たしたい、と思っております。  もちろん、メルマガの読者がこちらに参加されるのは大歓迎です。掲示板等を利用して、意見交換などができれば幸いです。よろしくお願いします。  

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このnoteの動機となった配属ガチャの大外れ

 サラリーマン社会では、「配属」は職業人生の運命を左右する一大事です。ただ、配属(or異動)でどこに回されるかは、神のみぞ知る世界で、当たりのガチャを祈るしかありません。私の場合、今の会社における最初のガチャは大外れでした。深い絶望とはこのことでした(このエントリーはnote紹介もかねて無料としています)。  ところが、です。いきなり大外れとなったガチャは、結果的には大当たりとなり、このnoteを始める大きな動機となりました。この話は、テーマ分類では「キャリア」に入るでしょ

    • 「椅子理論」についての考察=駐在員と配達人、職業人生の分岐点

       世の中で働き始めて、どのような労働観を持つかは人それぞれです。私の場合、シェンさん(@shenmacro)の一連のつぶやきをまとめた「椅子理論」がかなりツボでした。なぜなら、転職人生の中で思い知った「会社階級論」と重なるところがあるからです。過去のエントリーとも重なる内容ですので、そちらもご参照ください。

      • 福井流vs白川流、演技緩和の方がいい!?=中銀財務問題の応用編

         中央銀行の財務問題について、今回は応用編を取り上げます。表題にもありますように、福井体制の「量的緩和」と白川体制の「質的緩和」を比較してみます。「中銀財務は健全な方がいい」との命題を前提に、両体制の緩和スタイルを比較すると、福井流の方がましだ、となります。当時の政策変遷を踏まえ、福井流が望ましくなってしまう理由を説明します。

        • 中央銀行の財務問題で思考実験=平時でも赤字になるケース

           8月23日に国会の閉会中審査が行われ、植田和男日銀総裁らが出席しました。この審査は、7月末の追加利上げの余波として株が大暴落したことを受けたものです。ここでは、この審査で焦点の一つとなった日銀の財務問題を取り上げます。一般論として、中銀財務の悪化は望ましくないのですが、思考実験として中央銀行が平時でも赤字になるケースを紹介します。

        • 固定された記事

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          「椅子理論」についての考察=駐在員と配達人、職業人生の分岐点

           世の中で働き始めて、どのような労働観を持つかは人それぞれです。私の場合、シェンさん(@shenmacro)の一連のつぶやきをまとめた「椅子理論」がかなりツボでした。なぜなら、転職人生の中で思い知った「会社階級論」と重なるところがあるからです。過去のエントリーとも重なる内容ですので、そちらもご参照ください。

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          福井流vs白川流、演技緩和の方がいい!?=中銀財務問題の応用編

           中央銀行の財務問題について、今回は応用編を取り上げます。表題にもありますように、福井体制の「量的緩和」と白川体制の「質的緩和」を比較してみます。「中銀財務は健全な方がいい」との命題を前提に、両体制の緩和スタイルを比較すると、福井流の方がましだ、となります。当時の政策変遷を踏まえ、福井流が望ましくなってしまう理由を説明します。

          福井流vs白川流、演技緩和の方がいい!?=中銀財務問題の応用編

          中央銀行の財務問題で思考実験=平時でも赤字になるケース

           8月23日に国会の閉会中審査が行われ、植田和男日銀総裁らが出席しました。この審査は、7月末の追加利上げの余波として株が大暴落したことを受けたものです。ここでは、この審査で焦点の一つとなった日銀の財務問題を取り上げます。一般論として、中銀財務の悪化は望ましくないのですが、思考実験として中央銀行が平時でも赤字になるケースを紹介します。

          中央銀行の財務問題で思考実験=平時でも赤字になるケース

          「沈黙の中央銀行」、いつから饒舌に=政策変更は突然に、説明もなく

           先月末、会見したばかりの植田和男日銀総裁は間もなく国会答弁します。一方、パウエルFRB議長も会見したばかりですが、今度はジャクソンホールで講演します。現在、情報発信では「饒舌」になった中央銀行ですが、昔はラブソングではないですが、「政策変更は突然に」で、説明もしない「沈黙の中央銀行」でした。饒舌になった経緯を振り返ります。

          「沈黙の中央銀行」、いつから饒舌に=政策変更は突然に、説明もなく

          「展望リポート」の仕組みについて=金融政策運営と物価の関係を整理

           日銀OBでもある渡辺務・東大教授がこちらの記事で、「(日銀見通しに沿って)黙っていても(物価が)2%に向かうのであれば何もしなくてよい」との考えを示しています。日銀の「展望リポート」の仕組みを理解するうえで、ちょうどよい記事でもあり、改めて金融政策運営と物価の関係を分かりやすく説明します。先般の解説記事にもつながるところもあります。  少し詳しく引用します。渡辺教授は「現時点での日銀の見通しは2%の物価上昇率に落ち着いていくという姿です。この見通しどおりに事態が進展してい

          「展望リポート」の仕組みについて=金融政策運営と物価の関係を整理

          内田副総裁講演の問題点を考察=「市場からの独立性」について

           内田真一日銀副総裁が7日に行った講演を受け、金融市場では歓迎と批判の両論が浮上しています。ここでは、なぜ批判されるのかを考察します。先般の植田和男総裁のタカ派会見が株暴落を招き、それを打ち消すハト派講演は、市場安定で望ましい、と思うかもしれません。ただ、タイトルにもあるように「市場からの独立性」の観点では問題含みとなります。  植田総裁のタカ派会見を受け、日経平均株価は大暴落しました。この暴落自体については、先般、解説した通りです。そして、この暴落を受け、日銀が何らかのメ

          内田副総裁講演の問題点を考察=「市場からの独立性」について

        記事

          「沈黙の中央銀行」、いつから饒舌に=政策変更は突然に、説明もなく

           先月末、会見したばかりの植田和男日銀総裁は間もなく国会答弁します。一方、パウエルFRB議長も会見したばかりですが、今度はジャクソンホールで講演します。現在、情報発信では「饒舌」になった中央銀行ですが、昔はラブソングではないですが、「政策変更は突然に」で、説明もしない「沈黙の中央銀行」でした。饒舌になった経緯を振り返ります。

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          内田副総裁講演の問題点を考察=「市場からの独立性」について

           内田真一日銀副総裁が7日に行った講演を受け、金融市場では歓迎と批判の両論が浮上しています。ここでは、なぜ批判されるのかを考察します。先般の植田和男総裁のタカ派会見が株暴落を招き、それを打ち消すハト派講演は、市場安定で望ましい、と思うかもしれません。ただ、タイトルにもあるように「市場からの独立性」の観点では問題含みとなります。  植田総裁のタカ派会見を受け、日経平均株価は大暴落しました。この暴落自体については、先般、解説した通りです。そして、この暴落を受け、日銀が何らかのメ

          内田副総裁講演の問題点を考察=「市場からの独立性」について

          史上最大の下げでも「表層雪崩」=バブル崩壊型不況との相違点

           5日の日経平均株価が4千円以上も暴落し、「号外」が出る騒ぎとなりました。下げ幅が史上最大ともなると、バブル崩壊型不況を心配する論調も出るでしょう。ただ、現状では「金融システム」を巻き込む深刻な不況は考えにくいです。バブル崩壊型不況との相違点を雪崩(後段で詳述)に例えて解説します。現状、規模の大きい「表層雪崩」といったところでしょう。

          史上最大の下げでも「表層雪崩」=バブル崩壊型不況との相違点

          植田日銀、一気にタカ派色が鮮明に=FRBの姿勢変化を後追い?

           日銀が7月31日の金融政策決定会合で、追加利上げを決定しました。利上げ幅はわずかでしたが、株安・円高に大きく振れたのは、政策運営が一気にタカ派色を強めたためです。植田日銀は当初、インフレに許容な方針でしたが、その面影はありません。こうした急速なタカ派傾斜は、脱コロナ後のFRBの姿勢変化を後追いしたかのようにも見えます。

          植田日銀、一気にタカ派色が鮮明に=FRBの姿勢変化を後追い?

          「緩和圧力」と「利上げ圧力」=日銀として苦しいのは…

           政権・与党から日銀に対する「利上げ圧力」が目立ってきました。現職大臣や自民党重鎮らの露骨な利上げ要請は異例の事態とも言えるでしょう。かつて「緩和圧力」を受け続けた日銀ですが、今では向きが180度変わって「利上げ圧力」に。向きはどうあれ、圧力を受けるのは当事者には苦しいことですが、では緩和と利上げのどちらが苦しいのかを考察してみます。  ここでいう「苦しい」は、政策遂行上の困難さ、という意味です。「『緩和圧力』と『利上げ圧力』のどちらへの対応が苦しいのか」の言い方を変えると

          「緩和圧力」と「利上げ圧力」=日銀として苦しいのは…

          異次元緩和を「不合格」にできるのか=政策実行者としての観点

           今週のメルマガで「『金融政策の多角的レビュー』のワークショップ(第2回)」を取り上げました。この中で、吉川洋東大名誉教授が2013年以降の異次元緩和(後述)について、受験勉強の合格点に満たない、との認識を示しました(強く同意します)。過去の政策展開を踏まえ、政策実行者としての日銀の観点から合否を認定できるのかを考察してみます。

          異次元緩和を「不合格」にできるのか=政策実行者としての観点

          国債保有の正常化と「銀行券ルール」=実務的に解説してみます

           日銀OBの山本謙三氏が「日銀の国債購入の減額計画を考える」というコラムで、国債減額の最終目標として「銀行券ルール」を提案しています。古参の方には懐かしいルールですが、多くの方にはなじみがないでしょう。日銀が国債保有を減らす際に改めて焦点となる可能性もあるため、この機会に「銀行券ルール」を実務的な観点で解説してみます。

          国債保有の正常化と「銀行券ルール」=実務的に解説してみます

          解除後の政策金利の推移と今後の動向=追加利上げ時の調節方針

           日銀が3月19日にマイナス金利を解除してから約3カ月ほどが経過しました。この間、政策金利である無担保コール翌日物(加重平均)は、誘導レンジ(0~0.1%)の上限を若干下回る水準で極めて安定的に推移しています。この安定推移の背景と今後の動向を踏まえつつ、追加利上げ時の調節方針がどうなるのかを考察してみます。

          解除後の政策金利の推移と今後の動向=追加利上げ時の調節方針

          円安配慮の期待に応えた日銀だが…=無慈悲な催促相場の恐れも

           植田和男日銀総裁の14日の記者会見は、円安配慮の期待に応えた内容となりました。前回4月26日の記者会見は、円相場が1ドル=160円に急落する「大失敗」でしたが、今回の会見は円買いを誘うフレーズがちりばめられ、為替配慮の観点では「大成功」でした。ただ、いったん為替の期待に応えると、無慈悲な催促相場に陥る恐れもあります。

          円安配慮の期待に応えた日銀だが…=無慈悲な催促相場の恐れも

          日銀と「財宝」のかかわり=ダイヤモンドやロマノフ金塊など(読み物)

           「日銀がなぜ外貨資産を持つのか」の関連で、「財宝」とのかかわりを読み物として紹介します。当初、敗戦国の中央銀行がなぜ「外貨資産」を持つのかは謎で、秘匿を疑ったのですが、実は政府との取引が発生原因でした。一方、「財宝」とのかかわりは謎で、だからこそ「M資金」ネタに使われやすいのでしょう。具体的にはダイヤモンドやロマノフ金塊などです。

          日銀と「財宝」のかかわり=ダイヤモンドやロマノフ金塊など(読み物)

          日銀決算の増益要因を読み解く=「外貨資産」を保有するに至った謎

           日銀の2024年3月期決算が発表されました。報道では、もっぱら保有国債の含み損が取り上げられ、財務の健全性が揺らぐことを懸念する論調が目立ちます。国債含み損については、こちらを参照して頂くとして、今回は増益要因となった「外貨資産」について説明します。本来、持つ必要のない外貨をなぜ持つに至ったのかの謎に迫ります。

          日銀決算の増益要因を読み解く=「外貨資産」を保有するに至った謎