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内田副総裁講演の問題点を考察=「市場からの独立性」について

 内田真一日銀副総裁が7日に行った講演を受け、金融市場では歓迎と批判の両論が浮上しています。ここでは、なぜ批判されるのかを考察します。先般の植田和男総裁のタカ派会見が株暴落を招き、それを打ち消すハト派講演は、市場安定で望ましい、と思うかもしれません。ただ、タイトルにもあるように「市場からの独立性」の観点では問題含みとなります。

 植田総裁のタカ派会見を受け、日経平均株価は大暴落しました。この暴落自体については、先般、解説した通りです。そして、この暴落を受け、日銀が何らかのメッセージを発するかどうかで、内田副総裁の講演が注目されました。結果は、想像以上のハト派のメッセージが出ました。ハト派を期待した向きには「満額回答」だったでしょう。

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