致景

NovelJam’ [dash] 2019 著者参加:ポートフォリオ

NovelJam’ [dash] 2019 著者参加となりました。嬉しいです。

今回は著者としてアピールすべく、ポートフォリオを作成しました。

◆noveldays

全部9月に書きました。

テーマ:【嘘】, リベンジ, 茨城県
狂った歯車(4,103文字)
https://novel.daysneo.com/works/616347e022889a583417baff972f9c6a.ht

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おすすめの南インド料理のお店:東池袋A-RAJ
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2時間サスペンス

オットのお母さんは、サスペンスドラマが大好きだ。全国を舞台にし、その土地の景勝地や名物を紹介しつつストーリーが展開し、犯人が崖っぷちに追い詰められていく。あのパターン化したドラマを楽しみに待っている。そんなに謎解きが好きなのかと思っていたら、どうやらそうではないらしい。

「行ったことのないところがテレビに映るやろ。それが楽しみなんよ。」
だったらサスペンスものでなくても、旅番組は山ほどあるし、自

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ビール飲んでいいですよ。
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光、浮き出る影

夕日に照らされ黄金色に輝く雲間だったり

なんとも言えぬ青や藍が混じった海の水平線だったり

この上なく素晴らしい景色、というものは人の心を打つけれど

そうではなくて、ふとした瞬間に心をつかまれる時がある

旅の目的地ではない その途中で

家族で山城跡を見に行こうかと歩みを進め、山道に続くアスファルトが光と影と苔でなんとも言えぬ美しく思わずシャッターを切った

手前の柔らかい影と奥の強い陰影と

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ありがとうございます!とてもうれしい~☺
2

致景

「宇宙になんて行きたくない」と、彼女は笑う。
僕は行きたかった。いや、君と行きたい。
自分が片時も離れないこの星から離れるなんて、すごいロマンじゃないか。

「この星に両足をつけて見つけるロマンもあるでしょ」

僕は間違っているのかな。子どもなのかな。
「地球は青かった」って言ってみたい。
自分がその瞬間変わるような感動が欲しい。

ふてくされた僕を、彼女は初めて彼女の実家がある港町に連れて行った

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ありがとうございます!お礼に、大好きな木漏れ日スポットを紹介します。
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営み

見渡す限りに苔むした土地の上を、真っ直ぐな道がどこまでも延びている。
遠くに見える、もはやよく分からない高さにせり上がった大地からは、雪から溶け出た水が霧とともにスローモーションで流れ落ちている。

目の前は、ひたすらその繰り返し。
何一つ同じではない自然と、それに抗った、この土地に生きる人々の意思。

行かなきゃ、と呼ばれるように旅をすることがある。
そういう時は大概、何かを確かめたいと感じてい

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竜田揚げは油の中で材料が赤くなる様子が龍田川の紅葉を連想させる事が由来
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タンザナイト・ブルー

私は美しいものが好きだ。

美しいものに触れるとき、

私が美しいものになったように感じる。

今、私の心にある美しい思い出の致景に触れてみる。

その瞬間、蒼く輝きを放つタンザナイトの世界へと導かれていくのを全身で感じる。

とあるアフリカの島に、日本語教師として赴任していた頃の話。

希望に満ちた眼でみる空はどこまでも高く澄み渡り、海は燦然と水面を輝かせていた。日本から遠く離れたアフリカの島で

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また来てね

楽しい時間はあっという間に過ぎ、虚しい思いで目覚めた旅行最終日の朝。

カーテンを開けると、まだ浅い青のワイキキの空に虹がかかっていた。
まるで「また来てね」て言ってくれているようで、空しい思いは次への希望に変わり、私を元気づけてくれた。

ずっと見ていたい

見慣れた町並みに、突然それは現れた。いや、気づかなかっただけで、ずっと前からあったのだろうけど。商店と民家が混在する、地元のバス通り。コンビニの二軒先、小さな家の二階の窓の両脇に、壁から垂直に隔て板のようなものが延びている。

「あ、うだつ……」
すぐにこの言葉が口をついて出たことに、自分でも驚く。本や映像で見た、だけど自分の生活圏で初めて目にするそれは、縦長の板の両面に、松と鶴を配した優雅な日本

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