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【発達障害】こんなときどうしたらいいの?#14~自分から切り出したり、自分の気持ちを表現できない~

はじめに
 
こんにちは、皆さん。今日は、発達障害のある子どもたちとのコミュニケーションについてお話ししたいと思います。発達障害を持つ子どもたちは、他人との関わり方や自分の感情の表現が難しいことが多いです。しかし、適切なサポートと理解があれば、彼らも安心して成長していくことができます。


1.友だちとの関わり方を教える

 発達障害のある子どもは、どのように人と関わってよいのかわからず、自分から話しかけたり、遊びの輪に加わったりすることが苦手なことがあります。また、友だちにからかわれても「嫌だ」と言えなかったり、損な役回りを押し付けられても「いいよ」と受け入れてしまうことがあります。相手の言動の背後にある意図がわかりにくいため、からかわれていると気づかないのです。

 こうした場合、親としてかける言葉を交えて、具体的にアドバイスをしましょう。例えば、公園で子どもが他の子どもたちが遊んでいるのをじっと見ている場合、「一緒に遊ぼうって話しかけてみたら?」や、「あの子たちに”仲間に入れて”って言ってみたらどうかな?」といった具体的なアドバイスをしましょう。子どもが友だちの方を気にしている素振りがあったら、そのタイミングで「今がチャンスだよ、”一緒に遊ぼう”って言ってごらん」と声をかけると効果的です。

2.子どもの話をしっかり聞く

 子どもがうまく説明できずに「知らない」「わからない」「忘れた」と言うことがあります。例えば、学校で何があったか聞いても「わからない」と答える場合があります。そんな時は、子どもの思いを引き出せるように「今日はお友だちと遊んだのかな?」や「授業で何か面白いことがあった?」と具体的に聞くように心がけましょう。また、子どもが話している最中に「それはこういうことね」と途中で結論を急いで出さないようにしましょう。例えば、子どもが「今日、ちょっと嫌なことがあった」と言った時には、「何があったの?」とじっくり聞いてあげることが大切です。少し時間に余裕があるときには、落ち着いて子どもの話に耳を傾け、丁寧に対話することを心がけましょう。

3.感情の表現をサポートする

 発達障害のある子どもは、自分の細やかな感情を相手に伝えるのが苦手です。「快」か「不快」かの極端な表現になってしまうこともあります。そこで、「1:イライラ」「2:つかれた」「3:ふつう、いつも通り」「4:ふんわり、たのしい」「5:うきうき、ワクワク」と書かれた表を使って、今どんな気持ちかを子どもに尋ねてみましょう。

 「1から5までのどれかな?」と聞いてみることで、子どもが自分の感情を理解しやすくなります。また、ネガティブな感情が「怒り」としてあらわれてしまう子どもには、カードなどを使って感情に関する言葉を増やしていきましょう。「今、とてもイライラしている!」など、自分の気持ちを他人に伝えられるようになると、言葉にできないもどかしさからパニックを起こすことも防げます。

4.学校との連携を強化する

 嫌な思いをしているとき、子どもがその表情や態度に表れないと、周りの人はその気持ちに気づきません。例えば、子どもが急に持ち物をなくしたり、元気がなくなったりした場合、友だちとの関係や学校での出来事についてさりげなく聞いてみましょう。「最近、学校で何か困ったことがあった?」や「誰かに意地悪されたりしていない?」といった具体的な質問をしてみてください。

 また、嫌なことをされたときには「嫌だ」「やめて」と言うことや、それが難しい場合は先生に助けを求めることを教えましょう。例えば、「友だちが意地悪をしたときには、先生に言ってもいいんだよ」と伝えると良いでしょう。

 さらに、普段から学校の先生と連絡を取り合える関係を作っておくことも大切です。定期的に先生と連絡帳やメールでやり取りをすることで、学校での子どもの様子を把握しやすくなります。例えば、月に一度、先生と面談を設定して、子どもの進捗や問題について話し合うと良いでしょう。

5.興味を共有する場を作る

 発達障害のある子どもの中には、自分の好きな遊びに集中するだけで、友だちづきあいが広がらない子がいます。無理やり友だちと遊ばせようとするのはおすすめしませんが、子どもの興味に合わせて少しずつ人と関わる場面を作ることは大切です

 例えば、絵を描くのが好きな子どもなら、地域のアートクラスやお絵かき教室に参加させてみましょう。そうすることで、同じ趣味を持つ子どもたちと自然に交流する機会が増えます。また、電車が大好きな子どもなら、鉄道イベントに参加したり、同じ趣味を持つ他の子どもの家族と一緒に電車を見に行く計画を立ててみてください。例えば、「今度の日曜日、鉄道博物館に行くんだけど、一緒に行きませんか?」と他の家族に声をかけることで、興味を共有しながら友だちづきあいを広げることができます。

最後に
 
親としてのサポートは、子どもが安心して成長するための大きな助けとなります。子どもの気持ちや表現に寄り添いながら、少しずつ彼らのコミュニケーション能力を育んでいきましょう。

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